9.「ジュラシック・パーク」の過去作を観たことがない人たちにとっては、存分に楽しめる夏休みに相応しい映画だったのだろうとは思う。 ただし、やはり1993年のオリジナル作品を公開当時に“驚き”と共に目の当たりにした観客にとっては、ワンランク下の焼き直し作品に見えてしまったことは否めない。
映像技術としては随分と進化しているはずで、もちろん襲いくる恐竜たちの迫力は凄かったけれど、映像的なインパクトそのものは20年以上前のオリジナル作品と比較してそれほど大差を感じられなかった。つくづくスティーブン・スピルバーグの偉大さを感じずにはいられない。
映画史上に残る傑作である第一作目の映画的完成度の高さに及ばないことは、当然致し方ない。 でもそれならば、個人的には大好きな「Ⅲ」くらいに振りきれた娯楽性は備えて欲しかった。 ほぼB級映画に成り下がりながらも、“モンスター映画”としての存在感を誇った「Ⅲ」並みの娯楽性は充分に展開できるだけの要素が、今作には散りばめられていただけに勿体無いと思えた。
過去にあれだけの惨劇が繰り返されながらも、結局パークをオープンさせてしまっている時点で、既に“やっちゃってる”設定で、その上で遺伝子操作によるハイブリッド種なんていう更なる惨劇が必然のようなモンスターを登場させているわけだから、リアリティラインは充分に下がりきっている。 製作陣は、続編というよりも、偉大なオリジナル作品のリメイク的な意識の方が強かったのだろうし、そのチャレンジ精神は買うけれど、ストーリー設定のスタートラインを踏まえれば、端から大バジェットでのB級ノリで突っ走ってくれた方が、愛すべき娯楽映画に仕上がっていたろうにと思えてならない。
娯楽性が高まりきらなかった最大の原因は、登場人物のキャラクターの弱さだと思う。
主人公役のクリス・プラットは、「ガーディンアンズ・オブ・ギャラクシー」で一躍スターダムにのし上がったばかりなので、フレッシュなスター性がヒーロー役にマッチしていたとは思う。 ただ、なぜ彼があの凶暴なヴェロキラプトルを手なずけられているのか今ひとつ納得できない。野生児的な感覚で済ますことはできようが、やはり今シリーズの主人公としては「知性」が足りないように感じた。 彼は彼でいいとして、過去作と同様に別に博士的な役割の人物が必要だったと思う。
ヒロインは、惨劇の元凶となるハイブリッド種を現場で作り上げた責任者の一人で、そのキャラクター性は名作「ジョーズ」を良い意味でB級モンスター映画化した傑作「ディープ・ブルー」のヒロインに類似しており期待が持てた。 クライマックスでの“ある決死の行動”はなかなか熱いものがあったが、結局最後は取ってつけたような母性とロマンスに落ち着いてしまい、とても物足りなかった。 「ディープ・ブルー」のように命を捧げろとまでは言わないが、犯してしまった過ちに対して何らかの代償は負ってほしかったと思う。
その他にも、悪役(殺され役)のスタンスも中途半端だったし、時代性に合わせてキャスティングされた“インド人CEO”もとても雑な死に方を用意されており、勿体無かったと思う。 オリジナルと比較するならば、子役の存在感にも随分と差があったように思える。どの国の映画においても同様だが、優れた監督は子役使いも上手いものだ。
とどのつまり“オイシイ”キャラクターが不在なのだ。 それはこの手の娯楽映画において、あまりに痛い欠落だろう。
とはいえ、ジョン・ウィリアムズのあの勇壮なメインテーマと共に恐竜の楽園を再び目の当たりにさせられては、映画ファンとして、恐竜ファンとして、高揚感は抑えきれなかったけれどね。 この長い長い駄文が、何だかんだ言って結局この映画を楽しんだことの表れなのかもしれない。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 7点(2022-07-21 22:17:48) |
8.序盤は何やら起こりそうなワクワク感が出ていて良かった。後半はもうシナリオがメチャクチャでしたねー。最後はどの恐竜がどれかも判らなくて、ちょっと問題かな。でも、それにあまりある迫力と恐怖が伝わってきました。 【SUPISUTA】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2019-03-02 21:44:10) |
7.働いてる人は帰ったらあかんやろ! 【アキラ】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-03-07 23:52:55) |
6.やってることはジュラシックパークとほぼ同じ。 難しいこと考えずに映像のパワーに飲み込まれるといいさ。 そういう意味では映画館で見るのがオススメです。 【おとばん】さん [映画館(字幕)] 7点(2015-09-22 11:11:52) |
5.1作目は確かに凄かった。 当時ぶっちゃけCGって知らなくて、「凄いな~、どうやって撮影したんだろ~?」っていう少年の心で観てたし、スピルバーグの人を怖がらせる演出ってズバ抜けてるでしょ。 そりゃ衝撃ですわ。 でも、嫌いじゃないよ、この映画。 ストーリーのペラッペラな二番煎じ具合やキャラクターのバカさ加減も、所詮恐竜映画なんだから全然OK。 次作もあるんなら、このベクトルで突っ走ってくれればいいよ。 だって、これだけCGが溢れかえってる今、たとえスピルバーグが恐竜映画撮ったって、観客に1作目レベルの衝撃を与えることはちょっと難しいだろうし…。 【チャップリ君】さん [映画館(吹替)] 7点(2015-09-07 10:38:48) (良:2票) |
4.本国で予想外?の大ヒット(なんせ全米歴代興収3位、ひょっとすると2位の「タイタニック」を抜くかもしれん...)ということで、その謎を解き明かすべく見て参りましたが..........。 予想通りの面白さ。予想通りの展開。予想通りのオチ。と、3拍子揃った素晴らしい出来でした(笑) 【nizam】さん [映画館(字幕)] 7点(2015-08-25 12:27:08) |
3.映像に集中したいと思い、吹き替え版を鑑賞しました。(声優はなかなかの酷さです) いや、予想はしていましたが、映像はすごい迫力! これぞ、映画館で見る映画ですね、恐竜の足音や鼻息など・・すごいです。
ジュラシックワールドへ訪れるワクワク感を一緒に体感できました。 個人的には、序盤のんびりとした恐竜ツアーを、もっと一緒に体感したかったですね、 体感型映画なんですから、セイスモサウルスとか、トリケラトプスとかも、もっとゆっくり見たかったな。 恐竜との戦いは、もう少し抑え気味でも良かったと思います。
にしても、空を自在に飛ぶプテラノドンも海中の王者モササウルスもこの違和感のないCG、 流石ハリウッドです。
続編もありそうな感じでしたので、次回も期待したいです。 【はりねずみ】さん [映画館(吹替)] 7点(2015-08-22 19:27:55) (良:1票) |
2.正にユニバーサルプレゼンツ、恐竜チャンピオン祭り!って感じですな。 どこか80年代を感じさせる少年達はスピルバーグ譲りだったし、「1」へのオマージュや小ネタ、懐かしのテーマソングが鳴り響き序盤からテンションは最高潮に盛り上がりました。パークを知ってる人も知らない人も多分に楽しめる構成は流石!そして最後は夢の対決! マッドマックスやミッションイン〜とは対照的にCG使いまくりの今作ですが、恐竜たちの声や息吹の「生きてる感」や、まるでそこに存在しているかの様な「パーク感」は本当にリアルで驚かされました。監督は新人さんだと聞きましたが凄いもんですね。 しかし中盤以降は若干の中だるみも。取って付けた恋愛シーンなんか本当にどうでもいい様な感じでした。 おまけに人が死に過ぎでしょう!2018年に続編を公開する様ですがこんなパークをどうするのでしょうかね? 【Kの紅茶】さん [映画館(字幕)] 7点(2015-08-14 03:03:29) |
1. ジュラシックのシリーズを見てきた人も、初めて見る人も充分楽しめる内容だと思います。いったん始まってしまったプロジェクトはそう簡単には止まらないっていう考え方も比喩的なものを感じます。 【海牛大夫】さん [映画館(字幕)] 7点(2015-08-13 19:49:05) |