7.お年をめされても確実に毎年新作を撮り続けてくれるアレン。ファンとしては嬉しい限りです。 前作では久々にアメリカに戻って笑いの要素を抑えたアレン節を見せてくれましたが、本作では再びヨーロッパにとんぼ返り。 南仏を舞台にアレンらしい音楽と美しい作品の色で1920年代から30年代の人間模様、恋愛模様をコミカルにノスタルジックに描いた、 これも彼が得意とするパターンの手堅い1本です。このパターンのアレン映画に漂う雰囲気は相変わらずロマンティックでいいですね。 もう50代も半ばになるコリン・ファースとまだ20代のエマ・ストーンのロマンス。 年の差がそれほど気にならない。コリンはまだまだラブコメがいけますね。 彼が演じるのはガチガチの合理主義者にして理屈っぽいインテリの皮肉屋。こういうキャラが登場するアレン映画はやはり楽しい。 コリンの持ち味がよく出ている、少々堅めにコミカルに演じた霊能力者のインチキを暴こうとするこの男、 阿部寛が「トリック」で演じた上田次郎を思い出してしまいました。 人生、時には幻想も必要。どんな合理主義者にもインテリにも、時にどうにもならないのが人の恋する気持ち。 アレンがもう少し若ければ、自ら演じて作品の中でエマと恋に落ちたかったことでしょう。 エマ・ストーンの魅力も存分に引き出された作品です。 【とらや】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-11-07 17:34:59) (良:2票) |
6.《ネタバレ》 ウディ・アレン監督の作品は登場人物がせわしないイメージがあって苦手意識を持っていたのですが、これは面白かった。 まずエマ・ストーン演じるインチキ占い師がかわいい。これ大事。正直彼女の魅力が少しでも足りなければ、随分とつまらない映画になっていたことでしょう。 そしてコリン・ファース演じる、合理主義で傲慢で皮肉屋なマジシャン。このキャラが結構好き。歯に衣着せぬ物言いで、言いたいことを言いまくる。いつもだったら『うるさいなー。』って感じるところ。ところが今回はそのウィットに富んだ切れ味鋭い毒舌が妙にクセになる。 ストーリーは昔ながらのシンプルさが何とも言えない趣を醸し出す。『凄腕マジシャンがインチキ占い師のウソを暴く』+『恋愛』。最初はライバルのような関係だった二人が惹かれあっちゃう、いつの時代だよっていうくらいベタな展開。 主人公の婚約者にしろ、ウクレレ王子にしろ、恋愛が必要以上にドロドロしていないのも良いですね。後味爽やかです。 そーゆー余計なところに時間をかけず、コンパクトにまとめる潔さが好きです。 ずっと記憶に残るような映画ではありません。ですが少なくとも2、3日はちょっと楽しい気分にさせてくれる、『幸せおすそ分け』的良作エンターテイメントです。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 7点(2020-07-14 04:26:24) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 スタンリーのキャラね、ウディ・アレン自身を強く反映しているんだなと思います。演じたコリン・ファースが見事にハマっていますが、見た目がアレンと違う。もう違い過ぎちゃってるのがアレンの開き直りみたいに感じられて笑えた。そして中国人に扮したマジシャンていうのもなかなか洒落ていると思いました。 びしょ濡れの天文台、あそこでラブシーンとなるのがラブコメのルールでしょ、でもそうはならなかったのでどういう結末になるんだろうとは思ったんですが、どうということのないラブコメで終わってしまいました。 南フランスの風景は素晴らしく、ノスタルジックな映像でかなり好みなんですが、それが余計に甘ったるい押したり引いたりの恋愛モノという印象になったように感じます。 いくら見た目が良くてもスタンリーのような人はまわりが敬遠しちゃうと思うんですが、なぜかずっと年下の若くて魅力的な女性に選ばれる、ロケーションから何から何までアレンの願望という映画のようですね。当時80歳になるかという年齢でまだこんなこと思ってるんだとちょっと微笑ましくもあります。 コリン・ファースの性格に問題ありのジェントルマン振りにプラス1です。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-06-09 14:51:34) (良:1票) |
4.曲者W・アレンが少女マンガを撮ってる!どうした年取って丸くなりすぎたのか。 男と女が意地張り合って、本音は惹かれているのに距離をなかなか詰められない。恋敵は女に求婚するし、さあ二人の行く末やいかに、ってひねりの無いラブコメの王道ですな。いつものアレン毒はどうしたんだろう。エマ・ストーンが可愛すぎなのでじじー毒気を抜かれたのか? お話はコリン・ファースも気恥ずかしかろう的にガーリーで甘甘。でも南仏の風景の力は偉大でして、映像がきらっきらで綺麗この上ない。思いっきり純情ぶりっ子しているエマ・ストーンもすんごくキレイ。 アレン好きなら物足りないかもですが、たまにはこんなストレートなのも飲みやすいかも。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-12-05 23:47:40) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 わかり易いストーリー展開と甘い雰囲気を堪能でき、現代に生まれた古き良き映画という感じで面白かったです。二人が仲良くなってからも主人公の台詞が酷すぎていちいち笑えました。吹き替えにすると「午後のロードショー」みたいで2度楽しめました。 【DAIMETAL】さん [インターネット(字幕)] 7点(2016-01-14 00:00:36) (良:1票) |
2.すごくシンプルな物語で、時間も短く、とても見やすい映画でした。ウッディ・アレンの映画はあまり相性が良くないのですが、この映画は楽しめました。エマ・ストーンのファンにはありがたい映画です。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 6点(2015-04-24 22:46:36) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 「波動が、、波動がきてるわ、、」ってインチキ臭いセリフとともにご登場のエマ・ストーン。はい、どこからどう見ても詐欺師かペテン師かインチキ霊能者にしか見えません (笑) その登場からかなり笑えました。映画のモチーフとして使われているお月様の姿と物語の展開から「ギター弾きの恋」が一瞬頭をよぎったが、何とも幸せな結末で一安心。二人が演じたのは種も証もありません、恋という名のマジックでした。名作ミッドナイト・イン・パリ、切れ味抜群のブルージャスミン、この年齢にして今まさに絶好調アレン監督。近年はその出来栄えで、本気の作品か息抜きの作品かハッキリとわかりますが、本作は後者かな。今回はおそらく南仏観光気分、仕事もそこそこにワインでも飲むお姿が浮かびます。 【タケノコ】さん [映画館(字幕)] 6点(2015-04-16 23:21:26) (良:1票) |