5.《ネタバレ》 むっちゃシビれました…。そら脚本賞取るわな。何か謎が1個だけ出てきては1個解決し、1個だけ出てきては…って感じで、ずっと1個ずつしっかり解決してくれるので見てる方としては分かりやすくてよかったです。てかこの映画、絶対2回以上見た方がいいです。さりげないセリフとかが伏線になってたりして、1回目で見逃した細部の仕掛けとかに気づいた時、よりこの映画の構成の緻密さを理解できます。最後、運命の綾が主人公を思い出したくない警官時代の勤務地チャイナタウンへと導き、そしてまた彼に起こる悲劇…。怒りや呆然をも通り越した虚脱感の無表情、「as little as possible…」「Forget it Jake!! It's chinatown!!」…。勧善懲悪の真逆というか、ハッピーエンドの正反対の極みですね。フィルム・ノワールって言葉は初めて聞きましたが、この退廃感すげー好きっす。 |
4.この黒とパンフォーカス!この難解さ!ホークスの「三つ数えろ」を思わせる主観によって構成された、この紛れもない探偵映画は正にそれと同じくノワールの傑作である。 【stroheim】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2008-02-07 14:03:44) |
《改行表示》 3.確かにもっと前の時代のハード・ボイルドを彷彿とさせる作品だと思う。ただしジャック・ニコルソンはハンフリー・ボガートみたいに隙のないヒーローではないのね。後半ずーっと鼻に絆創膏をあてがって登場するのがそれをうまく表現していると思う。鼻にキズを負わせたのがチンピラに扮したポランスキー本人というのがいいじゃないですか。テンポよく進むわけではないけれど(むしろ途中イライラする)結末が読めないのがいい。 つまりは「色と欲」あの父親がラストで娘を抱きかかえるようにして連れていくシーンにはゾっとさせられた。歪みきった執念、執着。まったくもってムカつくじじぃでした。 アクの強いニコルソンがここではわりとあっさりと見えるのがいい、フェイ・ダナウェイのミステリアスで退廃的な雰囲気も最高でした。ポランスキーの作品はラストがやるせないものが多いですね、バッド・エンドな映画というとまっさきにコレが浮かびます。 【envy】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2003-12-16 09:44:29) (良:1票) |
2.スタッフ、キャストの遊び心が楽しい、ハードボイルドをとことん遊んだ映画。浮気調査専門の私立探偵が元警官なのもハードボイルドなら、浮気調査を頼みに来る女が偽者なのもハードボイルド。ハメットが、チャンドラーが築き上げた、どこまでも情けなく己を笑い飛ばす悲しい男たちの後姿を、オリジナルシナリオで描き切った心意気は見事。ワンカットごとにクスクス笑いをこらえる撮影現場の茶目っ気が伝わって来るかのような、ベテラン達だけに許される大人の余裕が楽しい作品。「チャイナタウンで起こったことは忘れるんだ」・・・いかにもな名文句と、哀れな女と悲しい男。二重の責め苦を背負った女をけだるげに、ミステリアスに演じたフェイ・ダナウェイの存在感と、どこか間抜けで人が良く、タフになり切れない私立探偵ジャック・ニコルソンのとぼけた表情が、どこまでもやるせなく観客の心に残り続ける。傑作。 【anemone】さん 10点(2003-12-02 00:34:49) (良:1票) |
1.いい仕事してますねぇ。 |