4.《ネタバレ》 ポランスキーは、男性表現者として、一番やってはいけないことをやっている。しかも「シェルブール」のカトリーヌドヌーブさんでこういう映画創っちゃうんだもん。映画好きなら分かるんだよね。あ、これはヒッチコックだねって。でも頭のいいヒッチコックが、何故こういう作品を撮らなかったかってことをもう少し考えるべきでした。結局、映画愛が勝っちゃたんだね、この人。でも後に「ローズマリーの赤ちゃん」の件での惨劇を迎えるわけだから、表現者はよく考えないと、誰を敵に回すか、分かったもんじゃない。年取って、ようやく「ゴーストライター」のような良質の娯楽もんを撮るようになって、観る側もほっとします。あ~、監督、ようやく「幸せ」になったのかなぁって・・。 【トント】さん [DVD(字幕)] 5点(2014-01-21 01:49:59) (良:1票) |
3.カトリ-ヌ・ドヌ-ブ演じるキャロルが内気な性格でセックスに対し興味を持ち、またそれ以上に嫌悪しているということを、あっという間に見せ、後はひたすらに壊れてゆくキャロルとキャロルの妄想を見せてゆく。この壊れてゆく様と妄想の映像化が凄い。ドヌ-ブの顔は美しいままで、ただ生気だけが抜けてゆくというか狂気が宿ってゆくというか、その表情の演技が素晴らしい。そして妄想の映像化は、ポランスキー監督が変態であるということを確実なものとしている、、いやいやそうじゃなくて、妄想の一つ一つが斬新かつリアルで、その見せ方はサスペンスフル。キャロルが壊れてゆく様ときっちりリンクしていて、うまい!を通りこして、怖い!です。でも“壁から手”のシーンはやっぱり変態だと思います。 【R&A】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-05-31 16:07:03) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 スクリーンで見たので、オープニングのカトリーヌ・ドヌーヴの目のアップが超ド迫力で、あのワンショットに完全に圧倒されました。 60年代の他のカトリーヌ・ドヌーヴの作品を観てから本作を観ると、他の作品での彼女が演じる役柄との間にとんでもなく大きなギャップがあるのに驚かされます。 本作のドヌーヴは目つきからして違う。内に秘めた狂気が伝わってくるようで怖い。演技ではなく本当に精神が蝕まれているかのようです。釘を打ちつけるときの手の震え、ペンを持ってガラスに文字を書いているときのあの目つきは鳥肌が立ちます。 それと、この映画はカメラの動かし方がとても魅力的。カメラがゆっくりと動いて部屋の中で起こっている状況を長回しで映し出す場面が幾度となく出てきましたが、これがまた何ともいえない独特の狂気の世界を表現していると思うのです。また、ウサギの料理やジャガイモが腐敗していく様が時間が経過するごとに映し出されたりするのもいい味出してますね。終盤近くでの、管理人が部屋に入ってきてドヌーヴの体を求めるシーンがありましたが、普通こんなシーンでは他の映画だと、管理人と剃刀のアップを交互に映したりするものですが、この映画では画面の隅の方に剃刀をちらつかせるという方法でスリルを高めていたのが非常に個性的で斬新な印象を受けます。この監督のフィルモグラフィーを見てみると、やっぱりサスペンスが多い。どうりで撮り方が上手いわけです。 【もっつぁれら】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-03-05 22:42:20) (良:1票) |
1.この映画を見てるとなんだか自分もちょっとおかしくなったような錯覚をおこす。精神が病んで行くと時間の感覚がなくなるんだなって妙に納得。 【黒猫クロマティ】さん 8点(2004-01-09 17:12:46) (良:1票) |