4.《ネタバレ》 伝説のキワモノ映画『食人族』を、『ホステル』『キャビン・フィーバー』のイーライ・ロス監督がアレンジするとこうなるワケですね。なるほど納得です。予想よりずっと“ちゃんとした映画”だったと思います。良くも悪くも注目すべきは“人食シーン”。確かに悪趣味でしたが、グロテスクなシーンを反復するような無粋な真似はしません。初っ端にカマした後は、寸止め又はブラインドで観客の想像力を利用する手慣れた演出。必要以上に画を汚くしないのは好印象でした。流石サスペンス上手の監督さんです。儀式としての人食、あるいは食事としての人食。食われる方はたまったもんじゃありませんが、客観的な立場でみれば、理解はできます。いうなれば、サメや虎に襲われたのと同じこと。生理的な嫌悪感が発生するのは“同じ人間なのに”という思いがあればこそ。つまり同一価値観を有しているという、思い込みの産物です。情に訴えればとか、話せばわかるとか。錯覚なのに。例えばゾンビ。見た目がヒトのかたちをしていても、もはや同種ではないですよね。マリファナでラリった勢いで部族が男を襲ったシーンは、まさにゾンビ映画さながらで、監督の主張が垣間見えた気がします。 【目隠シスト】さん [DVD(吹替)] 6点(2017-10-05 20:24:33) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 えらく上品な所で留まっているなという第一印象はその手の映画ファンのものであって、その手の映画映画ファン以外にはやはりハードな作品だろうう。つまりは極端に振れるべき題材を程良く料理しているといったところでそれがその手のファンには物足らない。しかしやはりここまで抑制の効いた作品として完結させている点を評価したい。また、いわゆる意識が高い系について基本的に良い感情を持っていないので彼らの薄っぺらい独善的な正義感を痛烈に批判している点も面白い。リメイクとはいえ良い挑戦であると思う。 【病気の犬】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-06-27 18:25:19) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 ホラー・スプラッター・切り株大好き人間ですが、こりゃ駄目だわぁ。イーライ・ロス6年ぶりの新作って言う事には特に期待していた訳ではなく、作品そのものに興味があった程度。監督の込めたメッセージ 『ネット上で表面的に抗議活動に賛同していい気になっている偽善的な人々に対するアンチテーゼや皮肉な運命』といった前半の脚本は良いかもしれないけど、『娯楽』部分がどうもパンチに欠ける。オープニングクレジットのバックサウンド、森の木々の音、鳥の声、虫の羽音なんかはいかにもロス監督らしい想像させる不気味さに満ちていてイイ雰囲気。女性割礼問題の伏線をちゃんと自分の身に起こるよう差し向ける恐怖とかもイイ。(まぁ予告で分かり切っていたけど)けど肝心のグロ、切り株描写は過去の類似作から一線を超えてないレベル。(あくまで個人主観) 犠牲者になり得る数が多いにもかかわらず割とあっさり切り捨てたり、フラストレーションの溜まる相手を簡単に始末させたり、何よりこれから食われる、次は自分の番かもしれない、という捕まった者の感情表現が薄くて軽すぎる。全く恐怖を感じない。終盤、ジャスティンが川にはまって溺れて流されるけど、木の枝で仲間に助けてもらう。このシーン、いるの?クソする・マスかく・ハッパで原住民がハイになる。あぁ、こっちメインで笑いながら見ればいいのかな?少々期待が過ぎたのかもしれません。アレクサンドル・アジャ監督の方がもうチョット上手く撮ってくれるんじゃないかなぁ?そっちの方が観たいなぁ、と鑑賞後思った次第でした。あ、それとヤハ族の子供たち(笑顔の女の子)が可愛かった。 【miki】さん [DVD(字幕)] 4点(2016-05-24 18:14:00) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 いい加減この手の映画からは卒業しようかと思うけど、全国10館上映が近所に来てるとなれば足を運ばない訳にもいきません。見ましたが、イーライ・ロスにしては真面目に作ってます。本作を見て「安易な環境保護活動に警鐘を促した」ととらえる人はいないと思いますが、極力一般化すれば「社会正義は強いがいささか世間知らずのいいとこのお嬢さんが、友人の忠告も無視していかにも胡散臭い男の口車に乗って過激な環境保護活動に出かけて行ったら、そこにはイーライ・ロスが待ち構えていた」と言うところです。出来は悪くないのですがやはり悪趣味映画なので得点は辛くします。 【ぴのづか】さん [映画館(字幕)] 4点(2015-12-05 13:47:00) (笑:1票) |