《改行表示》 6.《ネタバレ》 元気に話す幽霊の浩二くんと母の会話を見ていて、 浩二くんのような将来有望な若者のたくさん命が戦争によって奪われてしまったんだな。 そして生きながらえた周りの人たちの気持ちを思うと胸が詰まって途中涙が止まりませんでした。 恋人役の黒木さんもとてもよかったです。 でも結末が、、、。。。もう少し違うラストを私は期待しました。 【カルーア】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2015-12-30 20:16:49) (良:2票) |
5.《ネタバレ》 脚本がこの二人のタッグという時点で、陳腐な説明台詞オンパレードになるのは想定内だったのですが、中途半端で聞くに堪えない九州弁が、さらに輪をかけてしまっている(方言指導の人、これで名前をクレジットされて大丈夫なの?)。息子の幽霊が出てきて元カノの行方が母共々気になる、という設定が導入部で完了したのは分かったけど、その後はどこかで物語が次のステージに行くのかと思っていたら、何と最後までその一本だけで押し切ったのにもびっくりした。それだったら、100分以下でまとまる話ではない?唯一光っていたのは、おじさんが母親に迫っている場面で、後ろでやきもきしてあれこれする息子のアクションだけでした。もちろん、台詞がないからこそまともになっているのです。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 2点(2019-04-12 01:34:20) (良:1票) |
《改行表示》 4.《ネタバレ》 可愛いとか綺麗などと表現される役柄に、黒木華は絶対無理がある。 お前の主観、趣味と批判されるなら、広範囲にアンケートを取って調査してもらっても勝算はある。 すごく可愛らしくて素敵な彼女を残して消えていかなければならなかった主人公の哀しさ、未練、そうしてそんな彼女を息子以外のほかの男性の嫁にすることを喜ばなければならない母親の悲しさ。 この映画の重要なテーマだと思うのだが。それが黒木華? 映画には、なまじっかな演技力よりも、ルックスの方がよほど大切な役もあると思うのだが。 【rhforever】さん [DVD(邦画)] 5点(2017-05-30 19:44:21) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 井上ひさしが構想していたという「父と暮せば」に対する長崎原爆をテーマとした物語を山田洋次監督(井上ひさしとは「キネマの天地」で一緒に仕事をしている。)が映画化した作品で、「父と暮せば」とは逆に原爆で死んでしまった息子・浩二(二宮和也)が生き残った母親・伸子(吉永小百合)の前に現れるという設定は見事に「父と暮せば」と対になっている。「父と暮せば」と同じく二人の会話劇が中心で進んでいくが、夢や希望に満ちた将来がありながらそれを原爆によって絶たれてしまった息子の無念さや、息子に先立たれた母親の悲しみがよく描かれていて、考えさせられるものがあるし、戦争に対する山田監督や井上ひさしの思いも伝わってくる。あまり回想シーンを使わずにセリフだけで語らせているのも「父と暮せば」同様に舞台的ではあるが、登場人物たちの口から発せられるセリフを聞いていて思わずその情景が頭に浮かんでくる。中でも浩二の恩師(橋爪功)の最期や、浩二の恋人・町子(黒木華)が友人を原爆で失った時のことを話すシーンは思わず胸が張り裂けそうなほどつらかったし、町子の同僚のメンデルスゾーンのエピソードも良かった。山田監督は作品によっては説明過多になってしまう場合もあるものの、映画を見ている人に想像の余地を与えるのがうまいなとあらためて思う。(回想シーンとのバランスも良い。)冒頭の原爆投下シーンの見せ方も決してスペクタクル調になることなく、それでいて原爆の尋常ではない恐ろしさを伝えるにはじゅうぶんな映像になっているのが見事で、直接には生々しさを見せていないのも山田監督らしい。主演の吉永小百合はいつものように演技は微妙ながら「母べえ」ほどの違和感はそれほど感じなかった。ただ、坂本龍一の音楽はやはり少し癖があって山田監督の映画には合わないかもしれない。(このテーマだからこそのこの二人の起用なのは分かる。)それにラストの結末部分がファンタジーに寄りすぎてしまった感があり、とくに伸子が死ぬシーンは完全にホラー映画のようで、全体的にかなり浮いてしまって見えたのが残念。せめて同じ展開でももう少し違う描写の方が良かった気がするし、伸子の死を暗示だけで済ましても良かったのではとも思う。しかし、エンドロールの合唱は多少宗教的ではあるものの、原爆への怒りよりも戦争によって亡くなってしまった人々に対する山田監督の鎮魂の思いがストレートに感じられるエンディングで、同じく長崎原爆を題材とした木下恵介監督の「この子を残して」よりも幕引きとしてはこちらのほうが良かった。(ただ、音だけならもっと良かったような気はする。)「父と暮せば」には劣るものの、全体的には優しい雰囲気で作られた山田監督らしい良作だと思う。7点でもいいのだが、やはり話の結末はもう少し違う展開や描写でもっと余韻のあるほうが良かったと思うので1点マイナス。それにしても山田監督も80歳を超え、そろそろ死を意識する年齢になってしまったが、あと何本新作が見られるだろう? 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 6点(2017-03-25 17:14:59) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 山田洋次の映画は、心がほっこりする。AIには創れない映画だ。結局、どんなにビッグデータやらAIやら言ったところで、こんなもんでいいよねの姿勢がコンピューターにある限り、山田洋次の愛の込められた作品には到底勝てまい。さて本作だが、ご存知井上ひさし原作の「父と暮せば」へ捧ぐ作品になっている。優しい父親役の原田芳雄と宮沢りえのじゃんけんのシーンが忘れられない。ここでは山田洋次らしく、幽霊さんにも寅さんみたく失恋させてしまう。そして吉永小百合のラストのこの世とのお別れのシーン。山田洋次がここ何作かで、自分の作品にどんどん落とし前をつけるような作品を創っていってることは確かだ。「小さいおうち」がそうだった。山田映画で子どもの頃から観てきた吉岡くんにけりをつけている。山田監督が死の準備に入っていることは仕方のないことだ。それは避けられないもの。我々は寂しい気持ちはあるものの見守るしかない。 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2016-09-18 22:25:31) (良:1票) |
《改行表示》 1.僕は本作を終始息子の立場から鑑賞していました。 愛する人を残してこの世を去った無念。 1人残された母を心配しながらもまだまだ母の傍にいたい思い。 様々な感情が入り混じる息子の思いを二宮和也が好演しています。 劇場には吉永小百合さん演じる母親と同年代、 あるいは年上の女性の方も沢山見に来ておられました。 息子を失った癒えることの無い悲しみ。 終盤には劇場の至るところから鼻をすする音が聞こえていました。 きっと皆さん、母親の立場から本作を見ておられたのでしょう。 ラストで吉永小百合と二宮和也の母子の姿が消えていく。 戦後長い年月が経過し、戦争の記憶も少しずつ薄れていく。 本作は松竹の120周年記念作品ということですが、昨年は戦後70周年の節目の年でもありました。 このタイミングでの本作。作品に込められた戦争で亡くなられた方々への鎮魂の思い。 エンドロールの合唱には、山田監督のそんな思いを特に強く感じました。 【とらや】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-01-08 23:14:17) (良:1票) |