4.《ネタバレ》 若き弁護士ロバート・レッドフォードが選挙戦に出馬して現職に挑む!という出だしでいろいろ想像するのですが、予想に反して、敵が何か汚い手段を使うとか、それに対抗してこっちもとか、そういうのはまったくありません。裏切り者やスパイが登場してどうとかもありません。ひたすら地道な(といっても時には派手な)選挙戦の姿を追っていくだけ。その中で例えば、山火事が起こってここでアピール!と駆けつけたら敵の腕の方が一枚上手だったとか、集会場にお客さんが全然いないとか、ここぞというときにマイクのトラブルとか、静かに集中したいときに用件やら何やらでイライラさせられたりとか、そういう「日常感」の描写のバランスが絶妙です。●振り返ってみれば、主人公も決して中身空っぽの操り人形というわけではなく、それなりのことは考えていました。しかしそれをじわじわと満潮のように浸食してきていつしか濁流となっていく、それが選挙戦なのです。この作品はその全体構造のとり方が優れていますし、そうであるからこそ、あのラストが着地点としてしっかり決まっています。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 7点(2021-02-25 00:48:06) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 アメリカの選挙戦がどのようなものなのかがよく分ります。(ある程度の誇張はありますが)政治の、選挙の、そして候補者のそれぞれの模様をビジュアライズ化した作品としては、非常に見やすい点、そしてロバート・レッドフォードそのものが一立候補者としてオーバーラップして見える点でも面白い映画です。祭り挙げられ、側近達の戦略どおりに当選するも、実感のない成功にとまどうラスト。「俺はこれからどうしたらいい」そのつぶやきは 選挙が大きなからくり事でしかなく、実体(候補者はあくまでも人形)を伴わない空しいものとして描かれるあたり、なかなか見応えのある作品です。 【映画小僧】さん 7点(2004-03-26 16:46:42) |
2.ついつい「大統領の陰謀」と比べてしまいます。70年代のアメリカ映画にはこの手のものが多いですよね。それなりに考えさせられる作品だと思います。私は何をやりましょうね?(笑) 【オオカミ】さん 7点(2002-08-18 08:18:01) |
1.若くてハンサムだという理由だけで大統領候補に祭り上げられ、党と選挙参謀の操り人形と化した男が大統領選を戦っていく。党大会等がそのまま再現されるダイナミックな演出の傍ら、男の孤独感と虚しさが表現されています。ラスト、「これからどうすればいいんだろう…」と途方に暮れる、若きロバート・レッドフォードに7点献上。 【sayzin】さん 7点(2001-10-04 16:14:12) |