5.意外にもエレガントな仕上がりで狙いは判るが若干退屈した。何か実感の伴わない夢の中の出来事のような印象。主人公は始めから人格者であって、あのすさまじい経験によって特に成長するわけでもない。よってラストの講義のシーンにぐっとくるものがない。あそこが蛇足に見えてしまうのは失策ではないか。但しクールな科学啓蒙映画として観るとそのベタつかなさが小気味よいとも言える。よって作品自体はそこそこ評価できる。それにしても劇中の楽曲に訳詞を付けていないのはまったくどうかしている。サウンドより歌詞が重要な本作の場合は著作権料を払ってでも付けるべきだ。更に、邦題を「オデッセイ」にした愚かさ・傲慢さにはほとほとあきれた。これを提案した者も許可した者もちょっと足りないのではないか。国内での無神経な処理二点、しなければいけないことをしないこと・すべきでないことをしていることが折角の力作をぶち壊しにしている。日本版関係各位の猛省を望む。 【皮マン】さん [ブルーレイ(字幕)] 3点(2016-06-21 16:46:45) (良:3票) |
《改行表示》 4.リドリー・スコットらしい宇宙の映画だったと思います。彼の映画の中では少し地味なほうですが、「プロメテウス」の悲劇を考えたら今回の方向性で正解だったと思います。宇宙遊泳シーンも「グラビティ」より良かったように思います。ただ、明らかに不必要であろう中国事情を無理やりねじ込んである点と、そして「インター・ステラー」のようなドラマチックな展開が少なかった点など、若干エンターテイメント性に乏しいのが惜しい気もしました。(ドキュメンタリー風の良さもありますが) この映画は火星でのサバイバルがリアルに展開されますが、明るいキャラ設定のおかげであまり重苦しくなく進みます。このライトな雰囲気をどう考えるかで評価が変わりそうですが、実際問題として、究極の状況に陥った時には楽天家でないと乗り切れないと感じますので、これはこれで正解だったと思います。 特典映像で「適性検査」などが紹介されていて、宇宙飛行士各自の人間性や性格が紹介されています。できれば前述の中国のくだりをカットして宇宙飛行士としての資質などがわかり易く導入されていたら、楽天的である必要性などがより深く理解できて良かったように思います。 最後に、他の方と同様に日本名「オデッセイ」はまったく合わないと思います。どう考えても火星の人「The Martian」原題そのままのほうがシックリきます。 【アラジン2014】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-02-02 00:59:52) (良:3票) |
3.驚くほど感じる熱が低い・・・2時間平熱を維持してるような・・・作品です(地球の一般市民は大騒ぎしてるんですけど、当事者たちが・・・)。宇宙飛行士になるには、高い知力体力もさることながら、精神的な安定を保つ能力に長けていないといけないと聞いたことがあります。その意味では、主人公が火星に一人残されても1ミリも動揺しないのはリアルなのかもしれません。しかし、映画というエンターテイメントとしては、「嘘でもいいから少しは慌ててくれ」と言いたくなります。作中で進行する救出ミッションも実際なら成功率は恐ろしく低いはずが淡々と成功に至り、自分は一体何を見てるんだろうと思いました。特に宇宙空間での捕捉シーンはひどいです。作品的には最も盛り上がる部分のはずですが、失敗する場面を見られるならDVDを100枚買うわと考えるくらい冷めきっていました。最悪の状況なのは最初の10分というこれぞ段取り映画。火星の風景などよく出来ているんだろうと感じはしますが、私にはワクワクしたのが冒頭だけ。2点レベルの作品です。 【次郎丸三郎】さん [DVD(吹替)] 2点(2016-12-06 01:59:31) (笑:1票) |
《改行表示》 2.火星で植物をつくるという予告編のワクワク感を超える話題を まだかまだかと待っているうちに映画が終わってしまった。 【aimihcimuim】さん [映画館(字幕)] 6点(2016-02-13 16:52:28) (良:1票) |
1.リドリー・スッコト監督久々の宇宙ものということで、それなりに楽しみにしていた。宇宙の恐怖、孤独の恐怖、様々な試練と困難が襲い掛かり、どれだけ主人公を追い詰めていくのか。そしてそれらをどう乗り越えていくのか。その辺が見所かなと予想していた。ところがドッコイ違っていた。たしかに試練は訪れるんだが、なんか上手いことクリアしてっちゃうんだよね。必死というよりは楽勝といった感じ。あの手この手ではなく、一つの選択肢で難を逃れていくわけなんですよ。主人公がめっちゃ頭良すぎで精神的にも安定していて、全くもって彼にエールを送れんのです。むしろこっちが、ほらこうすればいいのさ、て指南を受けてるみたいで、まるでこれって何かの番組ですか?て時々勘違いしそうになりました(笑)最終的には助かるんだろうと分かっているから、もっと主人公やクルーや地球のスタッフたちの葛藤を泥臭く描いて欲しかったな。「エイリアン」や「ブレードランナー」と比べちゃうとどうしてもポップで軽い印象を受けちゃうんです。悪い映画ではないとは思うんですが、自分なりに足りないものもあったので平均点止まりにしました。てか「プロメテウス」の続編はどうなってるだ?そこが気になるぜ。 |