《改行表示》 6.《ネタバレ》 人生に悩める哲学を教える大学教授と、彼を慕う女子大生と、そのカレが登場する序盤の展開。 この3人の三角関係を軸にした、アレンお得意のロマンティックコメディかな?と思いきや、さにあらず。 「重罪と軽罪」(アレン監督作の中ではかなり好きな作品です)以降、近年は「マッチポイント」や「夢と犯罪」でもお馴染み、 これもアレンのお好きなパターンの1つである”罪と罰”をテーマにした、軽いタッチながらもシリアス系の作品。 それにしてもこの大学教授、大罪を犯してもまるで罪の意識を感じていない。 それどころか、人生に悩める彼が殺人を機に生きる意味を見出し、生き生きとしてくるという皮肉。 しかし完全犯罪をやってのけたはずの彼にもアレンは本作でもやはり罰を用意する。 ヒロインを手にかけようとしてあっけなく落下してしまうラストはヒッチコックの「疑惑の影」を思い出す。 アレンさん、やっぱりこのパターンがお好きなんですね。 微妙に軽いタッチで描いていますが、このテーマである以上、がっちりシリアス系にしてもよかった気がします。 前作「マジック・イン・ムーンライト」に続いてヒロインを演じたエマ・ストーン。 スカーレット・ヨハンソン以来、久々にアレン映画のヒロインを続けて演じることとなりましたが、 エマ・ストーン、新たなアレン映画のミューズとなっていくのでしょうか・・・? 【とらや】さん [映画館(字幕)] 6点(2016-07-13 21:53:13) (良:2票) |
《改行表示》 5.《ネタバレ》 『せっかく生きる喜びを見つけたんだ。自首なんてしてたまるか。』 この一言がなければなー。あまりにも俗っぽい一言。それまでは世捨て人の哲学者みたいな感じが凄く良かったのに。 ああ、そうそう、私はこの教授に結構共感しながら見ていたのです。なにも自殺願望やら破滅思想やらがあるわけではないんです。なんかストイックな性格や生き方に憧れるんです。でもこの一言で、この教授は唯一の人間からその他大勢の一人に成り下がった気がして残念です。 最後はジルを殺そうとして最悪です。自殺を選ぶとか、負けを認めて自首するとか、もしくはシラをきりとおして論破するとか、頭の切れる哲学者ならではの着地点が欲しかった。 ですがラスト以外はとても良い。 ってゆーかエマ・ストーンに言い寄られるなんて羨ましい。更にはそんな状況にも関わらず、エマの誘いに乗らないのがまた良い。懲りずに何度もアプローチするエマがかわいいんです。 いやあ、羨ましい。中年の夢ですね。この作品は中年のおっさんが見るからこそ価値がある映画です。 それにしてもこんな結末になっちゃうなんてねー。もったいねー。せつねー。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 8点(2021-05-07 05:09:37) (良:1票) |
《改行表示》 4.ごくノーマルな男女間のちょっとしたゆがみを上手いこと掬い上げるのが本来のアレン芸。今作は男が人格破綻気味なまでにクセが強いので、いつものアレン風観察力がフルに発揮されたとは言い難い。簡単に言うとすんごく偏屈な男が自己破滅したお話。そこに絡むエマ・ストーンがまあ素敵なこと綺麗なこと。学生の役柄をふまえて、ファッションは何着か着回ししている気配り演出なのだけどそれらが可愛いったらないんである。白地に紺ステッチのワンピやチェックのシャツとショートパンツ等、どれもとても似合ってて彼女の立ち姿が画として強烈に印象的でした。 いまやアレンのお気に入りなのね。「マジック・イン・ムーンライト」に次いで、キラキラのエマであります。対するホアキンは腹の出た中年になっててややがっくりです。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-06-11 00:47:43) (良:1票) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 毎日同じものを着てるわけでもなく、かといって登場する度に新しい服を着ているわけでもなく 使い回しの衣装もありましたが、ワンピースとかミニパンツとか彼女の私服センスがとても素敵でした(学生らしく女子らしく) あんなにいろいろかわいらしく清楚系のワンピースなどを着こなしたた女子に惚れられ毎日付きまとわれたんでは教授が落ちてしまうもやむなかろう。 しかし、あんだけ教授にメロメロで恋に溺れかけてた女子がウザイ女子へと豹変する様が異様に思えてその辺りかなり可笑しかった。 ただ、邦題の付け方については大いにミスマッチだったと思うし、意外とひねりがなくストレートなまんまに終わってしまったかなーという感想。意外と結末が物足りなかったかなーという感想。ただ、あれが夢オチ・妄想オチとかでなかったことは良しといたしたく思う。 ちなみに彼女の着ていたワンピース、白地に紺色デザインがポイント的に施してある膝上短めのワンピース、あれ好きです あれ素敵。白地に赤色デザインの短めシャツも素敵 あれ素敵。例えば自分が若くて彼女も若いんだったら 絶対にあのワンピースを見つけて取り寄せ彼女に着させてあげたい そしてその格好で自分の回りでウロチョロしていてもらいたい。とかもう夢叶わない願望、言うはタダなんでちょっと言ってみたまでです。(ただし、申し訳ないが、エマ・ストーンのお顔自体は然程好きではないんです。) 【3737】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2018-02-25 18:51:59) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 いや、これ邦題ミスではないでしょうか。ウッディ・アレン監督のユーモアな映画かと思ったら、サイコパス教授の狂気な行為をドキュメントする映画だった。この教授、妄想じゃなくて実際に殺人しちゃってるし。「おかしな」ではなく「キチ●イな」の間違いでしょう。そんなやばい男に積極的にモーションかける女たち。まあ女学生は正気に返ったようでしたが。いやー怖い、怖い、やばい、やばい。しかしいつまでも妙に後を引く映画だな。 【Abies3】さん [DVD(字幕)] 5点(2016-10-02 11:51:09) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 まずは聴いてすぐにウディアレン監督とわかる音楽が相変わらずよいです。 地位も学もある男が殺人妄想に駆られて、やがて妄想に飽き足らず実行することに、、といったお話し。J・フェニックスが無表情で暴走するかたわらで、E・ストーンが一人慌てふためく姿は不謹慎な笑いを誘います。 彼はいわゆる「サイコパス」と思いますが、こういった人間を題材にしてホラーやサスペンスタッチにならないのは、まさにアレン監督ならでは。 その悪党は、あの時のペンライト (だったかな?) で滑って自ら奈落の底へ。色恋沙汰には寛容だが殺人者は罰を受ける、といった内容はアレン作品では通例ですが、今回の末路はいつになく、罪と罰や因果応報といった言葉が頭をよぎります。 それとなんだろう、この酷い末路は教授という職業に何か個人的な恨みつらみでもあるのだろうか (笑) 【タケノコ】さん [映画館(字幕)] 6点(2016-07-09 14:50:55) (良:1票) |