《改行表示》 8.《ネタバレ》 劇中のセリフに「プロメテウス」というワードが入れられている。 このプロメテウスは、そのまま「プロメテウス」という映画があるくらい、あるいはディズニーシーのフォーカルポイントになっているあのお山もプロメテウス火山と名づけられているくらい、けっこう意味深に使われるワードである。 プロメテウスはギリシャ神話の神様で、ゼウスが人類から火をとりあげたにも関わらず、「人類は火がないせいで暖をとれなかったり温かい料理が作れないのがかわいそう」と、独断で人類に火を与え、結果的に人類はその火で武器を作り戦争を起こし誤った道に進むようになり、プロメテウスはゼウスに罰として山頂のはりつけられ、鳥に肝臓をついばまれる苦痛を、不死がゆえに生きたまま味わい続ける拷問を受けることになったというストーリーの持ち主。 この映画では、まさにケイレブがプロメテウス、そして社長がゼウスだといえる。 ゼウスは、あちゃこちゃの女神や妖精とイチャイチャしている女好きなスケベおやじ。まさに社長と一緒だ。 ケイレブは、ルールを破り独断でAI娘に火もとい”自由”を与えた。まさにプロメテウス。 その罰は、あの部屋にとじこめの刑ということか。 かくして、プロメテウスから火を得た人類が核爆弾さえ作ってしまったように、ケイレブから自由を得た彼女は相当よからぬ世界を作り出してしまうような不吉な予感を鑑賞者に与えながらこの映画は幕をとじる。 おそらくこの作品、オサレな視覚効果と、このオサレな哲学的ニュアンスのおかげで、実際以上にイメージが良くなってる。 やっぱり、見た目と雰囲気で、トクするのってありますよね。アリシアディキャンベルのAI娘が、まさにそれ。 映画もAIロボットも、見た目と雰囲気で七難隠せます。 【フィンセント】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-04-22 13:14:25) (良:2票) |
《改行表示》 7.《ネタバレ》 捻りのない作品でした。 主人公が自身もアンドロイドではないか?と疑心暗鬼になるシーンは良かったと思いますが その他はアンドロイドの描写がすごいなと思う程度で 捻りのない あ、やっぱり という印象しか受けませんでした。 社長の関わった者は殺した発言等 わざとらしい悪者っぷりが結末を予想させやすくしてしまっています。 無制限に湧くお酒も運搬業者もいるでしょうし不思議不思議 社長が普段、一人でアンドロイドの部屋に普通に入っているのも解せない そのくせ、自室から出たくらいであの取り乱しようとなると余計に・・・ 悪い点ばかり並べていますが、基本的にはおもしろい作品だと思います。 ただ、設定が良いだけにもっとおもしろく出来たのではないかとは思いました。 【メメント66】さん [インターネット(字幕)] 6点(2021-11-23 13:34:04) (良:1票) |
《改行表示》 6.《ネタバレ》 見終わった直後は、またこういう話かとガッカリしました。 でも、この作品のキモは、AIと人間の心理戦であり、その過程は見ごたえがあると思いました。 ケイレブは抽選に当たったのではなく最初から選ばれていた。 テストしてるつもりがテストされていた。 リアルタイムでビッグデータのデータとして取り込まれていた。 人間同士だと、純情な奥手男子が理想通りの美女にいいようにカモられるという身も蓋もない話ですが、美しい映像と静かな緊張感漂う雰囲気ででミステリアスに仕立てたのは面白いと思いました。 ケイレブ役のドーナル・グリーソンってケイト・ブランシェットに似てる、もの言いたげに相手を見つめる表情なんてそっくり。 そう思って調べたら親子ではなく、それどころか、ハリポタのビル・ウィーズリーだし、最近ではスターウォーズのハックス将軍だったことに驚きました。 私が気づかなかっただけだけど、その演技力に1点追加、日本女性をバカにしてるみたいなのは気分悪かったので1点マイナス、でこの点数です。 【nanapino】さん [インターネット(字幕)] 6点(2020-07-26 02:00:27) (良:1票) |
5.AIがどうとか視覚効果がどうとかいう以前に、まず、あの会話群が心地よいわけですよ。「羊たちの沈黙」を彷彿とさせる、双方が分析と観察を脳内で駆使している、ガラス越しのやりとり。また、主人公と社長の間で展開される、斬り合い寸前の切り返しの連続。そして、ここがコケたら全部コケてしまう重圧の中で、ポイントとなる人工人間役をきっちり演じ切ったアリシア・ヴィキャンデルも見事でした。他方、全体的にカメラワークに今ひとつ冴えがないのが残念でした。 【Olias】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-12-29 01:16:28) (良:1票) |
4.まさに現代を表すような映画。AIとしての進化と、それを制御する人間。映画的な見せ場は少ないが、会話で考えさせる内容だった。ケイレブが来る前からエヴァは停電させて何やってたんだろ。 【noji】さん [インターネット(字幕)] 6点(2018-11-01 21:58:48) (良:1票) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 まず、見ていない人は、ネタバレレビューは読まないほうがいい。 アマゾンプライムの無料特典で見た。 別料金で払ってまで見ることはない。 主な登場人物4人だけで見せる密室劇だが、最初は眠くなる。 次第にお互いの陰謀の暴き合いになり、次から次へと展開が変わり面白くなる。 ロボット物の映画のお決まりの結末は「死」だが、そうならないところがいい。 この女ロボットは自分を助けてくれた男を見捨てて自分だけが自由の世界に飛び込む。 このエンディングは爽快でよかった。 でも、この程度の脚本でオスカーのノミネートはありえないと思う。 【クロエ】さん [インターネット(吹替)] 6点(2017-12-20 19:15:07) (良:1票) |
《改行表示》 2.《ネタバレ》 正直言うと序盤から中盤までは淡々としていて、そんなに面白くもないなと思ったのですが、 中頃過ぎたあたりからストーリーがアクセル踏んでサスペンスに走って行きそこからはぐんと面白くなりました。 アカデミー賞を受賞したVFXはさすがで、メッシュっぽい素材で中が透けて見えるロボットのヴィジュアルはとても洗練されています。 それから、美しい大自然の中に佇む豪華な別荘。自然とコンクリートの対比。これがまたヴィジュアル的に素晴らしい。 この対比が、この作品の意図をそのまま具象化しているようでもあります。 後半は、「エロス」と「殺人」が出てくるんですけど、人間のエロスと殺人と違って AIによるエロスと殺人ですから、意味合いが複合的になって面白いですね。 彼女たちはすごく色っぽい、エロい。人よりもエロさ見出しちゃったら、チューリングテスト的には合格ですね。 そしてAIの殺人は、創造主殺し。自分で作ったものに殺されるって、それは誰の責任? そしてAIに罪は問えるのかな? 何が何でも外の世界に飛び出したかったエヴァ。彼女はあれからどんなAI生を送るのだろう。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2017-08-01 22:42:41) (良:1票) |
《改行表示》 1.囲碁将棋の世界ではAIが一流トップ棋士を倒すという、人間が生み出したものでありながら人間を超えてしまうことがすでに起きている。そういう意味でも大変興味深かったけどやや期待外れ。登場人物が少ない閉鎖空間での映画は、ストーリーの意外性や微妙な駆け引きなどが優れてないとおもしろさにかけるが・・・ アリシア・ヴィキャンデルの美しさや透けて見える映像技術は良かった。それはそうと年齢の1って何だ? 【ESPERANZA】さん [DVD(吹替)] 6点(2017-05-15 19:10:57) (良:1票) |