11.《ネタバレ》 話の進み方は偶然の連続だけど、それが本人の努力や意思のように見せているのが上手くて、「凄いな-」とか「良かったなー」と思えてしまうのが凄い。流石に前見ないでタコがあんなに運転できないと思うし、水族館の配置やパイプのつなぎが都合良すぎると思うけど、そんなことより、様々な登場人物の長所や弱点がちゃんと表現されていて、見ていて清々しく思ってしまいます。ヤシロアキという変化球も馴染ませてしまう力量に感服。 【Banjojo】さん [映画館(吹替)] 8点(2016-11-14 23:55:07) (良:1票) |
10.《ネタバレ》 「たかがディズニー映画なんだし、ドリーは両親に逢えるんだろ」などとぐれて観ないのはもったいない。そりゃもちろん、ドリーは両親に逢える。そんなことは分かっていて映画を観るということは、どんな過酷でスリリングな運命がこの魚たちに襲い掛かってそれをどのように乗り越えて両親に逢うのかを知りたいということだ。僕はこの邂逅で、号泣とまではいかなかったが、ドリーの孤独や哀しみに胸が締め付けられた。
たとえば花火大会の大混雑で、子供とはぐれて行方不明になって、いつまでたっても見つからない。なんてことがもしあったら、はたして僕はまともに生きていくことが出来るだろうか。まだ1歳だから僕の顔を覚えていないかもしれないし、誘拐した奴に懐いてしまうのも赦せないし、かといってどっかの農村に農奴として売られて家畜同然に扱われているのも赦せない。 ドリーの両親の心配と、自分を責める気持ちを想像すると、深海の水圧に押しつぶされるような息苦しさを覚える。小学生のちびっこたちが午前中暑いなか夏休みで観に来ていたが(今日の東京37.7℃)、この映画を観て、ちびっこたちは親にちょっと優しくなれたらいい。
実は重いお話だけど、さすがピクサー、されどディズニー、カーチェイスとかオットセイとか鳥とかでバカバカしく楽しませてくれる。今回はあのタコがいてくれたおかげで映画は勝利を収めた。タコがあんなことできるわけねーだろ! 【no_the_war】さん [映画館(吹替)] 8点(2016-09-19 21:27:03) (良:1票) |
9.《ネタバレ》 ルイ・アームストロングが流れ出したスローモーションシーンの何とはない既視感。すぐには浮かばなかったが、 矢口史靖『スイングガールズ』の猪シーンだと思い出した。 移動に不自由を課された主人公たちが様々に飛ぶこと(上昇と落下)をモチーフに冒険を繰り広げるが、 そのクライマックスとなる大ジャンプを例の曲が情感とヒューモア豊かに彩っている。
トラックを一旦は止めたものの再びドアを閉ざされ移送される。今度こそ万事休すかと思われた瞬間、目に入るのは天井の非常ハッチである。 クライマックスの水平運動に慣らされた目に垂直軸のベクトルを不意に導入させることで驚きを創出する。 『トイ・ストーリー』から一貫した、軸転換によるアクションと作劇のスタイルだ。
ドリーにとって大切なのは、目の前に広がる光景すべてに、全方位的にまずは目を凝らして「見る」こと。 それが下方の貝殻の発見につながり、ピクサー的かつアメリカ映画的な「家に帰ること」に繋がっている。 【ユーカラ】さん [映画館(吹替)] 8点(2016-08-07 08:29:59) |
8.《ネタバレ》 最後のオチ、あの形以外の展開は考えられないんだけど、やっぱり王道ですね。いい英外でした。 【よしふみ】さん [映画館(吹替)] 9点(2016-08-01 12:49:10) |
7.《ネタバレ》 かなり早いテンポで話が進み、気が付くとあっという間にドリーの故郷である水族館まで辿り着いてます。そこからが大冒険本番という感じで、前作は主に広大な海の中をとても美しく描いていましたが、今回は水族館という閉鎖的かつ人工的な混沌さをメインに描かれているように思いました。ドリーは下手したらただのウザい盛り上げ要員になりそうなキャラですが、作中での扱われ方や生い立ち等の設定がしっかり掘り下げられており、ちゃんと感情移入できるキャラクターに作り込まれています。忘れっぽいというのを決してお馬鹿さんとして描かず、その弊害を自身で把握して乗り越えようとする姿勢。それを家族や仲間がどう支援してあげるのか、周囲のサポートの大切さ。コミカルに描かれていますが、けっこう重いテーマを扱っているのではないでしょうか。ハンクは頼りがいのある面白いキャラですが、反面その便利すぎるスキルのお陰で人間だらけの水族館内や陸路の移動が難なくできてしまったり、最終的にトラックを運転してピンチを切り抜けるという何でもありなアクションが多かったのがリアリティある世界観に少々水を差していますが・・そこはエンターテイメント映画ということで。 【Nerruc】さん [映画館(吹替)] 8点(2016-07-27 02:01:17) (良:1票) |
|
6.夏休みということで子どもと鑑賞。ストーリーはほぼ言うことなし。相変わらずのピクサー印で、ドタバタを楽しく見せつつも、一つ一つのアクションにちゃんと意味がある。とくに、ニモとマーリンが「ドリーならどうするか」を考えるところが素敵。たとえ記憶障害を抱えていてついつい「うっとおしい」と思ってしまう相手であっても、相手の目線で物事をみることが、自分との「ちがい」を知り、相手に「共感」して「理解」することへの第一歩だという素敵なメッセージだったと思います。でも押しつけがましくなく、新登場のキャラクターも個性豊かで魅力的。ハラハラしたり、笑ったり、驚いたりしながら、気がついたらピクサーらしい世界観にどっぷり浸かり、ちょっと優しい気持ちで映画館から出ることができました。欲をいえば、中盤から後半はアクションの連続で、位置関係がよくわからなくなったりしても立ち止まって考えるする余裕がなく、ヤマの盛り上がりにつながるようなメリハリがもう少しあってもよかったかな、と思うくらい。 【ころりさん】さん [映画館(字幕)] 8点(2016-07-25 17:05:48) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 とても続編とは思えないくらい脚本が素晴らしい!もっと的を絞って言うなら、ドリーの設定が秀逸すぎ。なぜなら前作の脚本なりキャラクター設定が練られた時に、ドリーの細かな設定がその時点で出来上がっていたんじゃないか、そう思えてしまうほど全くもって違和感なく、かつ自然すぎるんです。というかまるで当たり前みたいに。もうね、アンビリーバボー!です。はい。
記憶障害を持つドリーを主人公にすることによって、この「ファインディイング・シリーズ」の持つメッセージ性がより明確になった。前作では多種多様な障害や弊害、思想やポリシーを持ったキャラが登場したが、今作も近視のジンベイザメや引きこもりの水ダコは登場するものの、焦点がドリー一本に絞られているため、とてもスッキリとした印象になった。
前作の良かった点は、広い海の世界を冒険する父親と、その真逆に狭い水槽の世界で奮闘するニモ、という好対照の展開が面白く、各キャラが持っている弱さを克服していく点にあった。今回は海の中の冒険はほとんどなく、施設内での冒険と、ドリーの障害を持ちながらもポジティブに生きていく姿だけで、どちらかと言えばスケールダウンした感もある。しかし、あえて余分なものを排除したのが功を奏してか、何度も言うように非常に分かりやすく、とっつきやすくなった。
ただ難を言えば、海に戻りたくなかった水ダコのハンクが海に戻った時の心情の変化が希薄なのと、そのハンクがトラックを難なく運転してしまう描写はさすがにやりすぎだろうと思いました。
同時上映された短編「ひな鳥の冒険」。これまた傑作でした。あとエンドロールは最後まで観ましょう! |
4.《ネタバレ》 楽しい楽しい映画でした。名脇役ハンクの登場のおかげで、今作では魚たちが水中だけでなく、なんと人間の世界でも大暴れ!What a wonderful worldやUnforgettableの選曲のセンスにも大笑い。もちろんほろりとする場面もしっかりあります。 近所では吹き替えしか上映してないので、それで鑑賞しましたが、突然の八代亜紀の登場には「???」でしたが、なるほど原語ではシガーニー・ウィーバーですか。日本人でこれにあたる人って、なかなかいないですわな。 しかし公開からまだ間もない今、なんといってもここで言っておきたいのは、絶対にエンドロールの終わりまで席を立たないこと!です。このシーンでプラス1点。 【Northwood】さん [映画館(吹替)] 8点(2016-07-21 00:46:53) |
3.《ネタバレ》 ドリーはいい奴だけどなんとなくイラッとするキャラクターだなーという印象だったが、それはつまり前作の本質を理解していなかったんだと今作で気付かされた。 いや、というより私はまるきりマーリン目線になってしまっていたわけだ。
障害を抱える者、他と違う個は、世間一般からなかなか理解されない。当事者は孤立し、ますます生きにくくなっていく。 それでも彼女にはルーツがある。彼女を理解し支える者が現れれば、必ず輝ける。 マーリンだけじゃ駄目だった。ニモがいたから、マーリンは気付き、ドリーを受け止めることができた。
つまりこれ、障害者支援の理念だよね。ピクサーはタブーに切り込んだと思う。 ごめんねドリー、イラッとするなんて感じて。 完全に大人に向けたメッセージになっているけれども、本作を観た子どもたちがニモとなって、大人たちの差別とか偏見をぶち壊してくれることを願います。 【denny-jo】さん [映画館(吹替)] 7点(2016-07-18 22:55:43) (良:2票) |
2.ドリーはちょっとおとぼけを通り越して病院直行レベルの健忘っぷり。あの種族がそうなのかと思ったらそうでも無いし、理由も特に無しってのはちょっと残念。しかし魚しか出てこないのに2時間全く飽きさせないディズニーマジックは流石。八代亜紀やvs人間、ラッコ等の小ネタも踏み込み過ぎな感じがしたけど笑わせて貰いました。 トイストーリー(1)と比べると質感や水の表現が凄まじく向上しており実写と見紛うほど。作品テーマはちょっと重暗く感じるかも知れませんが老若男女が楽しめるサマームービーです。 【Kの紅茶】さん [映画館(吹替)] 7点(2016-07-18 10:07:56) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 よく出来ています。文句を言ったらバチが当たるくらいに。重度の記憶障害を持つドリーがふとしたはずみに両親を思い出し、逢いたいと探しに行く物語。節々に挿入される両親との思い出。両親もドリーを非常に心配し、あれこれ工夫を凝らしてドリーがいなくならないように、いや、いなくなった時に備える。前作のマーリンもそうだが、基本親は子供が心配でたまらないのだ。最後はついにそれが功を奏す。 よく出来ているし感動もできる。だが、一本の作品としての完成度はズートピアには及ばないな、と言う感じ。でもこの夏の目玉作品である事は間違いないでしょう。おすすめ。 【ぴのづか】さん [映画館(吹替)] 7点(2016-07-17 16:09:57) |