《改行表示》 11.オリジナルは人気が絶頂に達していたサタデーナイトライブのメンバーを中心にやや脱力系の笑いを取り入れながらも、ルーカスやスピルバーグが使っているのと同等レベルのVFXがそこに同居し、コメディだからと言ってまったく手抜きはしていない、センスの良い大人達が締めるべきところはきっちりと締めながら作った楽しい娯楽作という点に特徴があったと思います。クライマックスのマシュマロマン登場なんて、笑いとテクノロジーとスペクタクルが高い次元で融合した見せ場となっており、作り手もノリノリだったことが画面越しにも伺えました。 リメイクの本作もサタデーナイトライブの人気者をメインキャストに配置しており、オリジナルと同じ方向性を意図した作品であることは分かるのですが、80年代特有のユルさのままいくのか、それとも今の感性で再構築するのかを決め切れておらず、こちらは作り手の迷いが透けて見える作りになっています。女性コメディアン達はレイティングを気にしてか毒を吐ききっておらず、本業が役者であるはずのクリス・ヘムズワースがほとんどの笑いを取りに行っているという有り様。ただしそのヘムズワースの存在も断片的な笑いをとっているに過ぎず、映画全体をパっと明るくし、全体に勢いを与えるという方向では貢献していません。 そして致命的だったのが、もはやゴーストを描いたところで観客は驚かないほど映像技術が飽和状態にあるということ。オリジナルの評価には「これだけ凄いものを見せてくれてありがとう」という感動が相当含まれていたのですが、そもそも本作はそこで勝負できない作品だったというわけです。そして案の定、スペクタクルとしては何のサプライズもない仕上がりとなっていました。21世紀の観客の度肝を抜くような何かがあれば良かったのですが。 【ザ・チャンバラ】さん [インターネット(吹替)] 4点(2018-05-30 02:54:40) (良:4票) |
10.《ネタバレ》 オリジナル作品ははじめて映画館で見た洋画という個人的な思い入れもあったこの作品だけど、勝手にオリジナル版の「続編」(前作の事件があった後の世界を舞台にしている)だと思っていたので、前作の話はなかったものとしての1からのリブートだったことにちょっと戸惑った。4人の主要キャラはどれも個人的には好感度高いけど(個人的にはエリンが面白かった。ホルツマンは期待しすぎた)、それぞれの絡み合いが今ひとつ楽しくないのが残念。あと、前作キャストのカメオ出演もリブート作品としてはペースが乱れるだけで、あまり意味がなかったような。マシュマロマンの中途半端な登場やら、変にオリジナルを意識させるのに、話自体は関係ないというのは、なんというかちょっとしたストレスだった。最新技術で再現されたゴーストが、完全に現代風CGではなく、かつての「SFX風味」を残していたのはプラス。ただ、そのせいもあって新味はなく、オリジナルなファンにとっても、新しい観客にとっても、総じて「誰得?」な状態だったのが本当に残念。 【ころりさん】さん [CS・衛星(字幕なし「原語」)] 4点(2017-01-04 23:45:39) (良:2票) |
《改行表示》 9.《ネタバレ》 オリジナルを見たのは子供の頃、本作を見るためにDVDで復習してからの視聴です。男女逆転か、どうなることやら…と思っていたのですが、意外に良かった。確かに「科学者だけどオカルト好き」という相反した要素を持つのは男性より女性のほうがしっくりくる感じ。個人的に一番のお気に入りはマッド・サイエンティストのホルツマン。他のレビュワーさんが「BTTFのドクを女性にした感じ」とおっしゃっていましたが、まさにソレ!ブッ飛んだ性格なのにかなり有能なところがものすごく好み。エリンは「イケメン好き」という設定があるのにあまり意味がない。アビーは存在感バッチリなのに中途半端。唯一科学者でないパティのほうが、エリンやアビーより役に立っている状態。イケメンマッチョおバカな男性秘書ケヴィンは出演シーンのカットが非常に惜しい。トレイラーにあった「そうだ!この武器を使ってゴーストの捕獲をする仕事をしよう!」「あの…私たち今それをやってるんですけど」のシーンがなかった。勿体無い。このメインキャラ陣の良さを出すには2時間だと難しいのかも。是非ともテレビドラマにして欲しいところ。 ・せっかくのカメオ出演であるアニー・ポッツが芸人さんの吹き替えで台無しに。他のカメオ出演者はオリジナル版の声優なのに。 藤田淑子さんへの出演交渉がダメだったとしても似た声質の方にして欲しかった。(-1点) ・ラストはやはり、NY市民に囲まれての「ゴーストバスターズ!!」コールにして欲しかった。(-1点) ・上にも書きましたが、キャラ設定はいいのに生かしきれていなかったと思う。(-1点) 宣伝では「リケジョ」をやたら推してましたが、内容はそこまでリケジョではなく、オリジナル作品に描かれている程度の科学。 キーパーソンのローワンがムロツヨシさんに見えて個人的ツボにはまっていましたが、それを抜いてものんびり見れてオマージュにくすっと笑える安牌コメディだと思います。 【なな9】さん [映画館(吹替)] 7点(2016-08-29 20:39:45) (良:2票) |
《改行表示》 8.《ネタバレ》 えーと、どこから書きますかね。まず吹き替えはひどいです。いわゆるタレント棒読み吹き替えに加えて、吹き替え脚本もひどいです。なぜか日本の時事ネタが出てくる。気が付いただけで2ヶ所も。それも面白いならともかく滑りまくっています。字幕は観ていないので分かりませんが、吹き替えは観てはいけません。 それはそれとして映画としての出来ですが、なんとも中途半端です。タメが無く平坦なストーリーだからなのか、高揚感がまるでありません。ゴーストバスターズと言えばあのテーマ曲と、満を持して登場するときの、あのキタキタキタ-といった高揚感なくして語れないでしょう(ちょっと記憶美化が入ってます)。随所に旧作へのオマージュがあって、しかも旧作の俳優まで友情出演しているのに、肝心なところを置き忘れてきてしまったようです。エンドクレジットの後を見ると続編がありそうな感じですが、どうでしょうね。作られたとしても、今のままでは苦しいかも。もう少しカッコいいヒロインにしてあげてください。 追記:映画全体の感想は3点で変わらないですが、思い返してみてホルツマン補正で+1点することにしました。 【EOS】さん [映画館(吹替)] 4点(2016-08-29 12:27:49) (良:2票) |
《改行表示》 7.1984年の「ゴーストバスターズ」は、世代的に、少年時代にハリウッド映画に触れ始めたタイミングの作品でもあり、非常に馴染み深い。 個人的には、アメリカの娯楽映画とはこういうものと無意識レベルで植え付けられた映画とも言え、ある意味娯楽映画の“基準”となった作品だった。 「もの凄く素晴らしい映画!」ということでは決してないけれど、特に僕らの世代以上の映画ファンにとっては、“愛着”のある映画であったことは間違いないだろう。 そういう意味では、オリジナルキャスト達のカメオ出演や、あの愛すべきアイコン、そしてテーマ曲等の踏襲は、往年のファンとして少なからず“アガる”ポイントであったことは言わずもがななところ。 時代と、主人公たちのキャラ設定は変わっているけれど、NYを舞台にして、お決まりのテーマ曲、お決まりのロゴマーク、お決まりのコスチュームで、“ゴーストバスターズ”の面々が出揃った瞬間、「帰ってきた!」と高揚した。 しかし、だからこそ殊更に残念なことだが、今作には、そういった高揚感を映画作品として保ち続けるための魅力が備わっていない。 言うなれば、“リメイク”として、オリジナル作品にあった魅力を再現できておらず、無論それ以上の付加価値を見出だせていないということだ。 バスターズの面々の性別を変えて、現代版として焼き直すからには、何かしらの新しい価値観や、テーマ性を示してほしかった。 今作の監督+主演コンビで、結婚式にまつわる女性の親友同士の「本音」をドぎついコメディと下ネタで繰り広げてみせた「ブライズメイズ」は最高のコメディ映画だっただけに、その部分が期待はずれだったことはとても残念だ。 オリジナル版のビル・マーレイやダン・エイクロイドは、勿論コメディ俳優という領域を超えた「名優」だが、今作のクリステン・ウィグやメリッサ・マッカーシーも、今後同等以上の存在感を放つ可能性を持った女優だけに、彼女たちが弾けきれていないことが殊更に口惜しい。 “ソー”こと、クリス・ヘムズワース演じる“逆・紅一点”の秘書ケビンの常軌を逸した“脳筋”ぶりは可笑しかったけれど。 【鉄腕麗人】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-04-30 00:54:58) (良:1票) |
|
《改行表示》 6.《ネタバレ》 いやあ、残念です。オリジナルのを当時観た時は心から楽しくて、映画を観ることの喜びを体感したものでした。これは工夫も何も無い焼き直しです。 オバサンばかりの4人組、ルックスで客は呼べないこのユニットで何ができるのかとまず疑問でしたが、各々の役回りもオリジナルのそれと一緒なので、女にした意味は特に無いように思います。 ゴースト達が街中で好き勝手して大混乱、の弾けっぷりも原版の方がずっと楽しい。スライムの食欲ゴーストやマシュマロマンなどはオリジナルに敬意を表しての登場でしょうが、まったく同じことをやらせてどうするんだ。 リメイクは難しい。オリジナルへの愛が必要なのはもちろんだけど、その想いを糧にして新しい創造をしないと単なる模倣で終わってしまいますから。こうも堂々と創造性の無さを発表されてむしろびっくりしました。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2017-08-02 01:09:18) (良:1票) |
《改行表示》 5.散漫な映画でした。 と書いて送信ボタンを押したら「コメントが短かすぎます」とのアラートが出ました。以前は「満点!」だけで投稿したこともあったのですけどねw 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 2点(2017-05-15 17:05:57) (笑:1票) |
《改行表示》 4.《ネタバレ》 絶対つまらないだろうなと思っていましたが、ケビンがアホすぎて笑えたり女性ゴーストバスターズのキャラも良くそこそこ面白かったです。ビル・マーレーたちの出演など過去作のリスペクトもあり、何よりやっぱりテーマ曲が流れるとそれだけでしびれますね。 ライブ会場の場面が寒かったり、最後があっけなく終わって拍子抜けだとか悪いとこもありますがまあリブート作品としてはがんばったんじゃないでしょうかね。 【映画大好きっ子】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2017-05-01 20:34:03) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 IMAX3Dにて鑑賞しました。久しぶりに観た3Dは新鮮で、最初のゴーストのブシャー攻撃には思わず、体をのけぞってしまいまして、あんなに真っ向から飛び出してくるなんて、うれしーです。捕獲ビームも画面からはみ出し、飛んでる幽霊も画面からはみ出し、前の客席の間に消えていくように見えたりして、はみ出してるなーってテンションが上がります。ただ、正直、ドラマ部分は僕にはダメでした。4人の女性キャラはいい味していていいんですけど、彼女たちが繰り出すユルユルコミカルドラマを観てると、なぜか、頭がボーッとしだして、瞼が閉じそうになって、やばい、やばい、ゴースト早く出てきてくれーって感じになっちゃいまして、ドラマ→しんどくなってくる→ゴーストが出てテンションがあがるの繰り返しでした。ストーリーの大まかな流れが旧作と同じで、旧作を何度も観た身としては展開自体に飽きちゃったってのもあるかもしれません。後半なんて、早く街が大参事になってくれーってそればっか祈っちゃって。もちろん、最後の大参事は楽しかったです。ゴーストがわんさか飛び回り、3Dではみ出して、飛び出し、客席の上を飛び回り、こっちにむかって飛んで来たり、ゴースト達のドタバタ感を旧作以上に堪能できました。亜空間のシーンなんて、自分もほんまに飲み込まれた浮遊感で、不思議な気分。ちなみに、エンドクレジットも3Dでゴーストが飛んだり、おバカなマッチョキャラがクレジットを横にずらしたりして、楽しませてくれました。クレジット後にもドラマありです。そんな感じで、僕的には退屈半分面白さ半分の映画でしたが、恐らく、女性はドラマ部分も楽しめるじゃないかと、そんな気がします。 【なにわ君】さん [映画館(字幕)] 5点(2016-09-08 23:12:04) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 リメイクは難しい。リメイクするということは、オリジナルが大ヒットしていてなおかつ、話題をさらうため人々にオリジナルの記憶があるうちに作らなければならないからだ。そうでなきゃリメイクだとは言わずにタイトルを変えてしれっと公開するはず。だから、オリジナルの思い出があるが故に大抵のリメイク作品はオリジナルを見たときの衝撃や感激を越えさせることができないのだ。そのため最近は設定を変えて完全なリメイクとせずに公開することが流行っているようだ。このゴーストバスターズもそうで、ゴーストバスターズのメンバーが男性から女性に変更されている。オリジナルのメンバーも個性的な面々だったが今作の女性陣もそれを上回る個性の持ち主ばかりだ。それを見ているだけで楽しい。また、ストーリーがテンポ良く進むのもいい。頭を空っぽにして何も考えずに気楽に見れる映画として良くできている。オリジナルのメンバーもチョイ役で出演するが、私はダン・エイクロイドを見つけることができなかった(ラスボスのゴーストの顔がそうだと思っていた)。惜しむらくは、あのテーマソングが流れる時間が意外と少ないということ。レイ・パーカーJr.のオリジナルも2016バージョンももっと流して欲しかった。あと、エンド・クレジットは面白い試みだけど長すぎ! 【MASS】さん [映画館(字幕)] 7点(2016-08-24 22:50:51) (良:1票) |
《改行表示》 1.《ネタバレ》 祝・復活!単純に楽しめる映画です(笑) ご存知「ゴーストバスターズ」がリブートされて帰って来た。 ただ、かなり早い時期に海外での低評価を聞いていたので不安でしたが、笑い所も多いし、テンポもよく案外楽しめました。 当然、1984年の旧作と比較して見てしまうのですが、ゴーストバスターズ達の性別を女性にしたことが良く、観ているうちに段々と〝似て非なるもの〟として受け入れられるようになりました。女性ゴーストバスターズ達の会話は下ネタギャグも多い(配給側の配慮なのか字幕ではソフトな表現にされている)。ドタバタの多さは海外テレビのよくしゃべるホームコメディの豪華版といった様相。旧チームのトボケタ味わいとは正反対。 ただ、その個性が〝嫌味にならない程度な派手さ〟で白けないところ。 ゴーストバスターズはこうでなくちゃダメ!という先入観さえ無ければ、十分楽しめる。 シリーズ化されたら各キャラにも愛着がわきそう…とも思える。特に、見た目がパンクな科学者兼エンジニアのジリアン・ホルツマンは言動が理解不能で 笑、いい味を出している。私見ですが、BTTFのドク・ブラウンを美人にしたらこんな感じだろうかと思いながら見ました。 ストーリー展開は旧作をほぼトレースしているため、物語的に新鮮味は正直ありませんが、ビジュアルは今風にリフレッシュされて派手にスケールアップ。マーベルではマイティ・ソー役クリス・ヘムズワースの馬鹿っぷりも微笑ましい。旧キャストのサプライズ出演もあり、エンドロールのラストメッセージには思わず…涙。旧作への愛も十分感じる映画でした。 旧ゴーストバスタースを〝サイエンティスツ・ミーツ・ゴースト・イン・NY〟と呼ぶとすれば、本作は〝アンチゴーストウイメン・ストライクス・バック・NY〟とでも呼ぶべきか。 私は、素直に「今度のゴーストバスターズも面白いじゃん!」と言いたい。少なくともゴーストバスターズ2よりは・・・ 【墨石亜乱】さん [映画館(字幕)] 7点(2016-08-19 19:37:19) (良:1票) |