14.この世にはサボテン・ブラザーズを好きになれる人間と好きになれない人間がいて、自分以外の人間がみんなサボテン・ブラザーズを好きでなかったとしても、どこかにいるかもしれないサボテン・ブラザーズを好きな人間を探しに行きたい、つまりそういう映画。あとそれから、この邦題をつけた人にはいっぱい幸せになって欲しい。 【ウーフー】さん 8点(2003-10-13 23:32:37) (良:7票)(笑:3票) |
13.《ネタバレ》 「物語の中のヒーローが、本物のヒーローになる」映画の、元祖的存在ですね。
洋画では「ギャラクシー・クエスト」邦画では「ザ・マジックアワー」アニメにおいても「バグズ・ライフ」に「宇宙英雄記」と、様々な媒体で本作のプロットを拝借した作品が見つかる事に、その影響力の大きさが窺えます。 もしかしたら1986年以前にも似たような映画があったのかも知れませんが、自分は未だそんな映画に出会えていませんし(あえて言うなら「荒野の七人」?)やはり本作のオリジナリティはズバ抜けているんじゃないかと。
そんな訳で「映画史を語る上では外せない一本」「非常に斬新な、革命的作品」と、ひたすら絶賛したい気持ちもあるんですが…… 正直、中弛みしている部分もあって、完成度が高いとは言い難い映画なんですよね。
象徴的なのが「唄う樹」と「透明な剣士」の存在であり、彼らだけ妙にファンタジー度が高い点も併せて、凄く浮いちゃっている。 作り手側としてもそれを気にしたのか、直前に「馬や亀も唄ったり喋ったりするシーン」を挟み、自然に感じられるようにと配慮しているのは窺えるのですが、それが成功しているとは言い難いかと。 結局、悪党のアジトは飛行機が原因で判明するので「アジトの場所を知る為には、唄う樹がある場所に辿り着き、透明な剣士に教えてもらう必要がある」って流れ自体が不要になっており、本当に(何だったんだアレは……)って思えちゃうんですよね。 そんな肩透かし感も、本作を彩るギャグの一種、愛嬌の一つではあるんですが「この映画の、そこが嫌」と言われたら、全く反論出来ない部分でもあります。 実際、上述の作品群も本作のプロットを拝借する一方で、この「唄う樹」と「透明な剣士」については、殆どスルーしちゃっていますからね。
それでも、やっぱりこの映画は好きというか……本当に魅力的な部分が幾らでもあって、語り出すと止まらなくなっちゃうくらいなんです。
まず、劇中劇となる白黒映画が意図的に稚拙に作られており(柵に切れ目があるのが破壊される前から見えてしまっている、など)それによって後の「映画ではない、本当の戦い」に迫力が生まれている点が素晴らしい。 主人公達が、一頭の馬に三人で乗ったり、一つのベッドに三人で寝たりする場面なんかも「仲良過ぎだろっ!」とツッコまされて、楽しかったですね。 荒野を彷徨い、他の二人が乾いている中で、ダスティだけが浴びるように水を飲む場面も可笑しくって、ギャグとしてはここが一番好きな場面かも。
「唄う樹」と「透明な剣士」とは反対に、後続の作品で頻繁に真似されている「相手が本物の悪党と分かって、怯える主人公達」の場面も、極めて面白く描かれており(こりゃあ真似したくなるわ)と、大いに納得させられました。
また「本当のヒーローじゃなかった」とヒロイン達がショックを受ける一方で、同じように「映画は嘘だった」とショックを受けて、かつての憧れが恨みに変わった男を敵役に配している辺りも凄い。 「映画の中のヒーロー」が、人々に希望を与えるだけでなく、絶望を与える事もあるという、非常に考えさせられる一幕。 このジャンルの映画が成熟して、数十年後にようやく生まれそうな展開を、元祖的存在の本作で既にやってのけているんだから、もう驚嘆するばかりです。
主役三人組の中で、一番頼りないかと思われたネッドが「男になるか、逃げだすか」と言い出して、三人が本物のヒーローになるキッカケを作ったり、銃による決闘に勝利したりと、作中で最も活躍しているという意外性も心地良い。 ラッキーによる終盤の演説「人は皆、心にそれぞれのエル・アポを抱えている」も胸を打つものがあり、本作に普遍的な物語性を与えているように思えましたね。 そして何といっても「正義。それが我らの報酬だ!」と劇中の映画同様に叫び、お金の入った袋を村の人々に投げ返してから別れるラストシーンが……もう、本当に名場面としか言いようが無い。 ここ、最初からお金を受け取らないつもりだった訳じゃなく、数秒の沈黙を挟んで、考えて、見つめ合って、それから「映画のように恰好付けて」袋を投げ返すっていうのが、たまらなく好きなんですよね。 決して完璧なヒーローではなく(このままお金を受け取っても良いかも?)と一瞬迷うという、人間的な弱さを備えている主人公達。 そんな彼らが、心の弱さに打ち勝って、女性や子供達に「ヒーローとは、斯くあるべし」という姿を見せ付け、颯爽と去っていく。
本当に素晴らしい、傑作という言葉が似合う一品でありました。 【ゆき】さん [DVD(吹替)] 9点(2018-05-30 14:03:26) (良:3票) |
12.《ネタバレ》 「ギャラクシー・クエスト」を経由して、たどりつきました。誤解からはじまった助太刀だったが、いろいろあってウマくいくという、ある意味シンプルな話なのですが、ワタシは終始翻弄されていたという感想。例えば、①衣装を盗みに入るシーンのふざけ、②初めての野宿のシーンの書割りっぽさ、③世界観を壊しかねない歌う木と透明な剣士(何かの比喩かと思ったら。しかもあれっきり出てこない)、④敵役主観の、拳銃を空に撃ち駆け回るシーンもそうだな。なんかとてつもなく無駄な味付けがしてあって、それが妙に好きという困った映画。⑤跳び箱を飛び損ねるみたいに馬に乗るシーンとかも好きだなあ。映画のヒーローをそのまま本気にするという設定も、本当はそんなに真面目に考えてないんじゃないか。ヘンテコすぎるだろ。でも、好きだ。なんでだろう。【追記】ああ、この変な感じは、誰も共感してくれないと思いながら、「森田芳光作品」に似ているような気がする。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 9点(2021-09-16 21:53:36) (良:2票) |
11.《ネタバレ》 いつ加藤茶や志村けんが出てくるかとヒヤヒヤした。 |
10.《ネタバレ》 特に感銘を受けたのは書き割りのシーンです。どんな作品でも、“作品の法則”(自然と観客が理解する決まり事)というのがあると思います。本作の場合、野外シーンは野外ロケ、室内シーンはきっちり作りこんだセットというのが法則だと思いました。ところが突如、野外シーンのはずなのに、一目でスタジオの書き割りと分かるセットが登場します。明らかに変なんです。書き割りで歌うアミーゴ。このバカさ加減にひと笑いします。と同時に“このセットは作り物なんですよ”という強いアピールを感じました。これが最後になって効いてきます。無法者を倒し、アミーゴが“作り物の正義の味方”から“本物の正義の味方”に変わる爽快なラストシーン。初めの作り物感が、より一層本物のヒーローになったときの感動につながります。3人のにやけた顔を観ているとこっちまでにやけてしまいます。あの踊り、あのキメポーズ最高です。本当にバカバカしい展開なのですが、素晴らしい。気持ちのよい映画をありがとう。 【目隠シスト】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-06-20 18:20:44) (良:2票) |
9.はらわたがちぎれそうなほど笑った。殺す気かと思った。素敵すぎる。エバーグリーンなばか。 【モートルの玉】さん 10点(2003-06-19 11:47:24) (笑:2票) |
8.初めてみたのがプラトーンと一緒(涙)。次は1991年夏にアメリカ留学して5インチ白黒テレビ特売で買って家で取りつけた途端、始まったThree Amigos。で、在米中2回ケーブルテレビで見て、帰国後、日本語で再度見て。頭の中でテーマソングがぐるぐる回る。で、これを撮影したアリゾナ州ツーソン市のOLD TUCSON撮影所まで行ってしまった、先月。。。テーマパークみたいのもあって、「スリーアミーゴーズショウ」が売り物です。本格的アクションあり、火薬バンバン使い、迫力。帰るときにはアミーゴ兄さんと写真撮ってもらいました。オマケにそのままレンタカーで南下して、メキシコ国境越えてノガレス市に行ってきました。それほどひとりの日本人を駆り立ててくれるオバカ映画です。豊かな人生をありがとう。 【骨董屋】さん 10点(2003-04-24 12:41:29) (良:2票) |
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7.《ネタバレ》 発想一発でシンプルに勝負、内容は素直に勧善懲悪。こういうのはそれでいいのです。クライマックスの「作戦」なんてのは、ネタとしても優れている上に(アミーゴの理念が村全体に拡がったという象徴機能も込み)、ビジュアル面でもインパクトがあって美味しかったりします。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 8点(2020-01-07 01:26:23) (良:1票) |
6.小学生の時に出会っていたら、ビデオに録画してテープがすり切れるくらい繰り返し見ただろうな、という類いの映画(実際は「クール・ランニング」だった笑)。雑なとこは沢山あると思います。喋る木?透明な剣士?ミシン縫えてなくない?とか色々。けど、良い所も沢山。映画が現実の困難に対して如何に無力かを描いた上で、それでも人々に対して勇気や希望をどれだけ与えているか・・・。ただ単に映画愛を唱っているだけの作品よりか好きです。真実に気づいた後、線を超えるか超えないかの決断のシーンも良かった。直接地面に書かれた「線」を画面に映さないのもニクい。真の男とネズミの境界線は、そう簡単に目に見えるものではないのだ。 【ゆうろう】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-07-05 13:07:16) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 「笑いたい、愉快な映画を見たい!」と意気込んで見ると、失敗するタイプの映画です。「あ、借りるの間違えた!でもせっかく借りたから見てみようかな。」くらいの気持ちで見ると、楽しめる映画だと思います。 特に最後の20分くらいはちょっぴり爽快な気分になりました。20分間に1回くらい、面白いこと言ったりします。くらいの、映画です。 ただ、透明な騎士と歌う木は必要かな? 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 4点(2011-07-15 02:18:40) (良:1票) |
4.ジョンランディスの笑いは面白い。本物の荒くれの中に3人の能天気な役者が芝居と思っておちゃらけるシーンはホント面白い。でもそれから一体どうなるんだろう?と正統派の西部劇を観ているかのように心配してしまった。まぁ、有り得ん展開でラスト。もっとふざけて無茶苦茶にしてもらっても良かったのになぁ。歌う植物とか、動物が寄ってくる砂漠での一夜とか、何でも有りなんだろうと思っていたので、ちょっと物足りなかった。設定は面白いんだがなぁ。日本では三谷幸喜が好みそうな設定のような気がする。「マジックアワー」を思い出した。 【トント】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-10-19 18:03:35) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 三人が悪人退治を決意した所からコメディ映画なのを忘れしまって、“西部劇”に見入ってる所へギャグが入るので「あ、これコメディだったっけ」と気付かされる事しばしば。衣装を観て「マリアッチかよ!」野営シーンで「白雪姫かよ!」と三村的ツッコミ、あるいは「志村~!後ろ~!上~!水~!!」的なツッコミをしながら、スクリーンの中の三人と一緒に楽しむ感じで。面倒だけれど(笑)これがツボにはまると面白い映画。 清々しいラスト、あの冗談みたいな衣装がヒーローのユニフォームとなり、とてもカッコよく見えた。 【リン】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-05-05 19:31:26) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 公開当時劇場で観て以来久々に観直しました。やっぱり楽しい、アメリカン・バカコメディの決定版ですね。オープニングのスリー・アミーゴのテーマソングを歌いながらド派手なお揃いの衣装で現れる超陽気な3人の登場から可笑しくて、あの決めポーズに笑い、酒場で客がひきまくっている中、場違いなショーを繰り広げる3人の姿に笑い、悪党どもの大群を前にしてアホ丸出しで馬にまたがってハァ!と声も高らかに走り回る姿に笑い、牢屋の中で鎖に遊ばれているスティーブ・マーティンの姿に笑い、他にも細かい笑い所満載で最後までよく笑わせてもらいました。しかし正義の味方は肝心な所ではカッコ良く決めなければならない。あの決断の場面の3人がカッコよく、さらに最後は正義が必ず勝たなければならない、そんなお約束もちゃんと守っていて、ラストもやはりカッコいいスリー・アミーゴと村人との別れにじんわりと心が温かくなる。鑑賞後の爽快感も格別です。ツッコミ所満載でこんなにうまく事が運ぶ訳がないのですが、全て笑って許せる。こういう映画はこれでいいのだと思います。やっぱりジョン・ランディス監督のこんなコメディは楽しいですね。スリー・アミーゴ一座の大活躍に拍手です。 【とらや】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-12-02 01:34:32) (良:1票) |
1.レンタル屋さんで借りようと思って、ビデオケースを手にしたら……中身が入っていない。「あ~、貸出中かぁ~、残念っ」ってことで翌週。……またない。で、翌週……またまたない。紛失したのかと諦めかけていたら、1カ月後くらいに出会えた。そんなに、とっかえひっかえ借りられる映画じゃないと思うんだけれど……。誰ですかぁ~? ずーーーっと借りてたの? 1週間ずつレンタル更新したのか、膨大な延長料金を払ったのか……妙に気になってしまった。では、本題に入りますか。ストーリーは『ギャラクシー・クエスト』に『荒野の七人』をミックスさせた内容。勘違いとは恐ろしい。どこでどう繋がったか、荒くれどもを成敗することになってしまったエセヒーロー、“スリー・アミーゴーズ”の笑いあり、笑いあり、笑いありのハートフルコメディでございます。(注目アイテムは装飾ゴテゴテの拳銃か)あれ? もう本題終わりぃ~!?(自分でビックリ) ひゃひゃひゃ、私は好きですよ、この作品。ごくまれに路上でキメポーズを真似したりしている……(汗)。7点評価だけれど仲間に入れてもらえますか?>高評価の方々 【元みかん】さん 7点(2003-12-04 07:38:00) (笑:1票) |