4.たまたま見かけたネット記事で興味を持って鑑賞。 本当によい作品に出会えたことに感謝。 その一方で、全く話題になっていないわけではないものの、商業主義にまみれた大手マスメディアに、その対極にあるこの作品をきちんと伝えてもらうことを期待できないってことが、残念…。 【チャップリ君】さん [映画館(邦画)] 8点(2016-12-13 11:42:46) (良:2票) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 なんの予備知識もなく、絵柄で戦時中の恋愛モノかな、くらいに思って鑑賞したらガチな戦争映画でびっくりした。 いい意味で。 戦争によって、戦地に赴く兵隊さんはもちろん大変だけれど、故郷で待っている生活している人たちも大変だったことが、ひしひしと伝わってくる。 配給もどんどん少なくなり、物価も上がっていく中、すずさんがやりくりするところは、すずさんはただほんわかしているだけではなく、強さも持っていることがうかがえる。 場面が急に切り替わる、とレビューしていた人もいたけれど 鬼いちゃんが急に遺骨になって戻ってくるシーンとかは、戦争中に亡くなって戻ってくる人たちは あんなにあっけなくあっさり死んでしまうんだな、と逆にリアルに思えた。 空爆の描写もリアルで怖いし、空爆が過ぎ去っても時限爆弾が恐ろしい。 ここからが色々とつらい描写が続き、ここまでですずさんに感情移入していた私にも、とてもつらい状況となってしまう。 終盤、8月に入ってからすずさんが広島へ帰る、と言い出してセ〇ンやミ〇トのようなバッドエンド映画かと覚悟しました。 夫婦で広島入りしていましたが、放射能は大丈夫なのかとハラハラしてしまった・・・。 でも、当時の人たちは放射能のことなんて知る由もないですもんね・・・。 すみちゃんも・・・悲しい。 ラストの電灯から布を取るシーンで、あぁ戦争が終わったんだな、と思わせる少し安堵する演出でした。 ( 電灯を布で覆うのは、夜間に家の明かりを爆撃機から発見されにくくするためですね。たしか ) 戦争が終わったら映画も終わり、ではなく、映画が終わっても描写はされないけれど すずさんたちの生活は続いていくんだ、と感じさせてくれるいい映画でした。 戦争映画というくくりになりますが 火垂るの墓は、疎開先で耐え切れず逃げ出した主人公たちが死んでいく、あざといお涙頂戴映画。 かたや この世界の片隅に は、戦争で死んでしまうのは悲しい、でもそれだけではなく戦時中に生きていく人たちのたくましさを丁寧に描いている良作です。 毎年、夏に放送するのは「火垂るの墓」より、「この世界の片隅に」のほうがいいと思います。 【みけら】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2019-08-07 14:58:12) (良:1票) |
《改行表示》 2.《ネタバレ》 (地元自治体の平和事業での上映会にて観賞) 原作未読。皆さんのレビューからして結構アレンジされてるようですので、あくまで本作についての感想です。 戦争の悲惨さが随所に込められていながら、悲しみを前面に押し出すことを極力抑えた演出が、逆にリアリティーとなって伝わってくる作品ですね。誰が死のうと、自分の身に何が起きようと、そのことに捕らわれることなく生きていかねばならなかった時代。かといって決して死に対して無感覚ではなかった時代。現代よりもずっと、日本人が命を慈しんでいた時代。今の日本のあり方に警鐘を鳴らすようなメッセージ性のある作品ではなく、戦中戦後の日常性の対比から、平和の大切さを教えてくれる作品でした。 上映会には子どもたちの姿が多かったけれど、低学年以下には難しかったかな? 【タコ太(ぺいぺい)】さん [映画館(邦画)] 8点(2017-08-13 10:03:49) (良:1票) |
《改行表示》 1.《ネタバレ》 この世界の片隅に・・・鑑賞後この言葉が心に染み入る。 事前に情報を仕入れすぎたので、いろいろ知っていたことが残念、 それでも、音や間、音楽は実感に勝るもの無し、とても響いた。 のんは素か演技か不明だが、この作品にはピタリとはまった、 女優を続けると大竹しのぶクラスにはなるんじゃなかろうか。 市井の人々が被る、戦争。 呉という場所であり、敵が誰か、状況を理解しながらも日々の生活は続く 苦しくとも、野草を楽しげに料理する描写などが まだまだ序章であることが、後に痛烈に描写されていく後半は衝撃 焼け野原に泣いている子供を置く演出が反戦映画ではない 本当の反戦映画とはこの作品だと思った。 無音で表現された、原爆投下 壮大な社会実験だといわれたこの行為は、多くの犠牲と共に証明された 事実、この後、テロ+アルファ以上の戦争は世界から消えた 本当に、いろんな事を考えてしまう素晴らしい作品だ 鑑賞中は気兼ねなく泣けたが、劇場から駐車場までの途中や 夜、カレー屋での食事中など突然、胸が熱くなる思いに苛まれた かなり、後を引く。2016年1位かも。 【カーヴ】さん [映画館(邦画)] 8点(2016-12-09 10:28:40) (良:1票) |