7.《ネタバレ》 けっこう衝撃的な展開で良い意味で裏切られました。2作目で変な方向に行ってしまったカーズの世界観を、今作で1作目を踏襲したものに戻したのも良かったですが、1作目のドックとマックイーンの関係性を上手く伏線に見立ててマックイーンとクルーズの関係に反映したのが素晴らしかったです。車が擬人化されたアニメーションの世界なのに、映像はもちろんのこと心理描写もとにかくリアル。キャラクターたちが走る道路や背景はよく描きこまれていて美しく、レースシーンは(アニメならではのアクション的な描写はあるものの)1作目以上に本物のNASCARさながらで、スポンサー契約やらブランド買収やらも(妙に)リアルでした。若手の台頭で同期が引退し自身の引き際も意識し始めるマックイーンが、かつての強さを取り戻そうと足掻く過程、まだやれるんだともがく姿、見ていてとても感情移入しやすかったです。トレーナーのクルーズとのやり取りやトレーニングは、マックイーンがレースで勝つための伏線になるのかと思いきや、クルーズがレースを走るための伏線になっていてやられました。世代交代を肌で感じていたからこそ信頼できる若手にその道を譲る。レース中のまさかの選手交代で少々唐突ではありましたが、ライトニング・マックイーンらしい電撃的な引き際で良かったのではないでしょうか。カーズシリーズの集大成として上手くまとめ上げたな、という印象です。最後マックイーンはカラーリングまでドック・ハドソンカラーになりその尊敬度合いが伝わってきましたが、正直赤いマックイーンが好きだなぁ…。 【Nerruc】さん [映画館(吹替)] 8点(2017-08-17 17:43:40) (良:2票) |
6.《ネタバレ》 1年ぶり2度目観賞は字幕で。意志を持つクルマのアクションアドベンチャー、シリーズ第3弾。ベテランの域に達し、レーサーとして円熟期を迎えたマクイーンの引き際を探る旅。ハイテクレーサーによる新世代の台頭を受けて、これが最期と銘打つレースに必勝を期す。それでも自らを慕う若手にユメの続きを託す潔さ。迫力あるカーアクションに加えて、今作では人生の岐路に立つ、ヒト以上に感性豊かなクルマのドラマが出色の出来栄えで良作。 【獅子-平常心】さん [映画館(吹替)] 7点(2018-01-23 23:55:57) (良:1票) |
《改行表示》 5.《ネタバレ》 フロリダのレース場がとても美しいかったですねぇ。風景的なショットはどれもリアルでした。 個人的には1作目が大好きですけど、2作目は普通に楽しい、てな感じであれもまた良し。 3作目である本作は、どちらかというと子供より大人の方がより楽しめるのでは、と思う内容でした。 テーマは世代交代。気持ちは負けてなくても、最新の若い奴らに勝てない。 どういう風に話を着地させるのかと思っていたら、ああいう風に持っていくとは。 考えうる限り、一番爽やかで幸せな引き継ぎ劇でしたね。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(吹替)] 6点(2018-01-01 14:12:02) (良:1票) |
《改行表示》 4.《ネタバレ》 一つの時代が終わる。 カーズ2のような気軽に見れる作品かと思いきやデカいボディブローを決められる作品でした。 新マシン達よってマックイーンのレーサーとして足場は崩れていく。彼も見た目ではわからないがカーズ1からもう11年も経っているのだ。選手生活としては長いもの。老いとは違うマシンそのモノのスペックが彼を苦しませる。 しかし応援してくれる町の連中にも応えたいマックイーンは出場を決意する。しかし不穏な影は常にある雰囲気。そしてその力の衰えが露見されていく描写はとても現実的だ。それを認めたくない俺たちが今まで見てきたマックイーンの表情も痛ましい。 そして大会のあるフロリダのまでの道中はヌルいギャグはともかく「8の字デストラクションダービー」は最高だ。 あの闇鍋の如きデスバトルは興奮冷めやまぬシーンでしたね。 それにこの映像の泥や液体の凄さ!もう来るところまで来てしまったかのような映像の美麗さに恐れおののきます!凄すぎるってもんじゃないぞ! アメリカの美しい自然がこれでもかと映し出され、全部作り物というのが信じられないレベルの映像には非常に驚きました。 そしてオーバル型のレース描写も細かく、セーフティーカーの登場やピットレーンは60km制限などしっかりした作りが嬉しいです。 まぁちょっと気になったのはクルーズの見た目があまり速そうに見えないのと、マックイーンに憧れた世代という描写はあるが細かい事がわからないおかげで、次世代マシンと同等に走れるという説得力があまり無いのがちょっと気になりました。 まさかの世代交代というテーマを持った本作は寂しくもあるけれど新しい世代に希望を託したくなる感動の一本です。やっぱりピクサーは凄すぎる。 【えすえふ】さん [映画館(吹替)] 7点(2017-08-10 01:55:58) (良:1票) |
《改行表示》 3.前作カーズ2で、レース物語から少し離れてしまい、主役をメーターに譲った形になりました。 今回は、マックイーンが主役の座に戻り、ズバリ・レース主体の物語になりましたと言いたいのですが、少し違いました。 あけてビックリの展開で失望どころか・・、もう脱帽です。1作目と並べたい傑作であると、もう大絶賛させて下さい。 それとあのポスターのデザイン、カーズのファンなら絶対見るしかない直球ど真ん中。子供受けするかは不明ですが・・。 続編の多過ぎた「ロッキー」に対し、早くも3作目(パート2が番外編なら2作目になる?)で、これが完結編とするのは 勿体無いような気もしますが、天下のディズニーは、早くも憂愁の美を飾って纏めあげました。 興奮と感動のバーゲンセール。日本のアニメーションは一大文化という評価の一方、隙の無い緻密なストーリー構成や 明らかにレベルが違う「大人の仕事」に、ディズニーエンタメの底力を今回も痛感。 ハリウッドの病のようなアメコミ実写蔓延の流れとは、次元の違う進化を続けるディズニーから今後も目が離せない。 さすがに今回のロッキー然とした、スポ魂映画では、パート2を楽しんだ小学生以下の層は、目が点になるかもです。 いい年したオッサン達には、スピード狂遺伝子が沸騰した上に、歳を重ねざるを得ない人生にも希望はあるのだと 思わせてくれる、救いのような、リポビタンDのような、キッズムービーにするにはあまりに勿体無い名作です。 予告編で、何故「トレーニングの相棒・しかも女性」にスポットがあたっているのかは見てのお楽しみ。 この夏一番の鳥肌体験でした。 ラセターはやはり凄い人です。 【グルコサミンS】さん [映画館(吹替)] 9点(2017-07-30 15:35:32) (良:1票) |
《改行表示》 2.《ネタバレ》 一般財団法人自動車検査登録情報協会によると、乗用車の平均使用年数は、12.87年だそうです。 同じ自動車でもほんの数年でモデルチェンジ・マイナーチェンジと目まぐるしく型が変わり、世代交代が激しいですよね。 レーシングカーなら尚更、カーズ1から11年経っているのですから、 つい先日テレビで観たのと姿・形・色・艶が変わっていないため「全然衰えていないじゃん」と思えても クロスロードのマックイーンはかなりの時代遅れということになります。 そんな我らがマックイーンは勝利を目指してひた走る。傍らには、育ててくれて、応援してくれるたくさんの人達がいる。 しかし現在の技術は疾うに彼の限界を超し、何より自身の寄る年波に勝てない。 このまま走り続けるのか、足を止めるのか。 悔し涙で霞む先には、バトンを受け継ぎ、皆の期待という重圧さえ軽やかに駆けていく若者がいる。 何と素晴らしいことではないでしょうか。 最後のレースでは「チームでレースにエントリー」とか「他チームもドライバー(??)交代」などの セリフやシーンがあらかじめあれば、賛否真っ二つにならなかったろうにと残念ではありますが、 道を拓いてきた先人へ敬愛の念を抱き、才能ある若者に希望を託せる この映画がとても好きです。 【ぱいなぽ】さん [映画館(吹替)] 9点(2017-07-27 23:00:19) (良:1票) |
《改行表示》 1.《ネタバレ》 カーズシリーズは最初から見ておりますが今回のクロスロードがカーズ2でもいいと思うぐらいカーズを継承している作品だと感じました。前作のカーズ2はどちらかというとスピンオフ的な感じがします。今回のカーズ3はカーズの良さを引き継ぎこれぞカーズという期待通りのものではないだろうか。 マックイーンは一作目でチームの大切さや実力だけではない色々な仲間や助けがあり成功するということを学びキャラ的にも尖っていたものが丸くなり人格的に成長することも描かれていますが今回の物語の中でもさらに成長したマックイーンがとても好感が持てました。 今回はドックの元クルーチーフ兼メカニックで師匠的な存在「スモーキー」が出て来ます。このスモーキーがまた物語に深みを持してくれましたね。マックイーンとクルーズには惜しげもなく色々な技の伝授をし特訓しますが、仲間を大事にチームでありファミリー的な味のあるシーンで好きです。 最後のストームとクルーズのバトルシーンはマックイーンのディレクションにより伝授された技を出し切り見事優勝しますがここでもマックイーンは思わぬ才能を発揮し風格すら感じました。マックイーンはいい感じに成長しましたね。 ドックはやはりもう出てはこないですね。しかしながらドックへの敬意はこれでもかというぐらい感じました。ポール・ニューマンは偉大ですね。マックイーンが最後ハドソンカラーに変身し「ドック・ハドソンに捧ぐ」の文字が出てきた時には何か万感の思いを感じました。図らずもポール・ニューマンがこのような形で車関係の映画に携わり追悼されます。このようなリアルなドラマを感じ涙なみだのエンディングでした。 カーズの世界観は大好きなのでこれでカーズは終わってしますのかなとも感じました。 そうそうカーズと言えばとてもイケてるかっこいい曲が満載ですが今回もとても音楽もカッコ良かったのですがどこかでエリック・クラプトンの看板曲「クロスロード」が流れるかなとちょっと期待したけど流れなかった。個人的にはポール・ニューマンの重みから言ってやはり歴史ある名曲が欲しかったかな。「クロスロード」と聞いてあの名曲を連想した方々は少なくないと思います。 それと日本版の予告も良くないと感じた。何となく物語の内容を匂わせているが予告から感じるものとは全く違うものです。私はあまり先入主観を持たずに映画を観たい派なのであの予告ちょっと邪魔な感じがしました。せめてあまり内容と乖離しないものにして欲しい。 しかしながら内容はこれぞカーズという本当にいいものでした。 【レスポーラ】さん [映画館(吹替)] 8点(2017-07-18 07:59:04) (良:1票) |