《改行表示》 7.《ネタバレ》 【ネタバレ注意】敵の行動を先読みし、すべて計算ずくで先回りして予想外の罠をしかけておく主人公。周囲が彼女を攻撃するネタを探し回りますが、やっと見つけた小さな違法行為で彼女を聴聞会にかければ、実はその違法行為自体が彼女のしかけた罠。彼女はそれを逆手にとって、大逆転します。 彼女は決して好感の持てる人物ではありませんが、自分のプライバシーとキャリアを犠牲にし、無報酬で働き詰め、実現不可能と思われた法案を通した。どうしてそこまでできるのか? 友だちは誰もいなそう。彼女は正義の味方なのか。それとも狂人なのか。勝つことにとりつかれた異常者なのか。薬の依存症ではあるけれど、刑務所では薬物が手に入らないのに、彼女は彼女だった。何が彼女をそこまで突き動かしていたのか。不思議でした。 【ネタバレ注意】印象的だったのは、彼女を雇うことに大反対し、彼女を大嫌いだった法務の人。聴聞会の最後の証言で、彼女の真意を察知したときの彼の表情、刑務所で面会したときの表情がとてもよかったです。もう彼女を嫌いではなく、もしかして彼なら友だちになれるのかもと思いました。彼女は友だちとは思っていないようですが、面会を受け入れたのは、仕事の話だったからという理由だけではないような気がします。 【ネタバレ注意】すべてを先読みする彼女にとっての想定外だったのはフォードの行動。初対面のときはどう見てもいけすかない信用できない男といった印象。聴聞会に現れたとき、彼女を破滅させに来たのかと思ったら、偽証罪になるのに彼女をかばう証言。そして出所したスローンが、誰かに気づいたところで映画が終わりますが、フォードが迎えに来ていたのでしょうか。このあと、スローンにはどんな未来が待っているのか。そう想像させるラストでした。 【チョコレクター】さん [インターネット(吹替)] 7点(2020-06-06 14:37:05) (良:2票) |
《改行表示》 6.《ネタバレ》 前情報は無し、評判が良いので、とりあえずアマゾンで鑑賞。 途中で飽きてきて、リタイアしそうでしたが、後半の主役が追い詰められて行く過程が なかなか迫るものがあり、座りなおして見入ってしまった。 そして終盤の10分、全てを押し流す怒涛の展開に、唸りまくりでした。 こんな凄い女性だとは・・ 私生活がヤバイので嫌いになっていた筈なのに、拍手喝采です。 誰も信じず、仲間をも騙して、冷酷に計画を進める鉄の女・・だけじゃなかった。 最後に、洪水のようにあふれ出る彼女の人間性に、鳥肌がたった人多いんじゃないでしょうか? 「何故、仲間にさえも秘密にしていたのか?」の問いに「刑期は、5年よ?」とすかさず答える。 しかも経費は自分持ちで、成功報酬はゼロ。 いやあカッコ良すぎだよ、姉御! エンドロールかと思いきや、刑務所の出口で誰かを見つけたあの表情・・ サイコーの気分。 良い映画見ました。 【グルコサミンS】さん [インターネット(字幕)] 9点(2020-03-29 22:36:40) (良:2票) |
《改行表示》 5.《ネタバレ》 なかなか見ごたえがありました。 邦題、難しいですね。女神と讃えられたことは劇中にあっただろうか。通称でもなかったはず、なのになぜ。 「女神の見えざる手」、先を読みすぎて…といいう意味か。次の一手をいくつも考えている彼女が準備していたのは「地震」だった。 プライベート、バックグラウンドを一切カットして一日16時間(しかもフル回転、数人分の仕事)をこなして勝ちにこだわる。その原動力を見ようと思いましたが隠されたままだった。 圧倒的な演技とセリフ量と感情の爆発など、すごい女優さんですがこの映画、もっと売れててもおかしくないのにやっぱり邦題が悪いのかな。。。もったいない 【HRM36】さん [インターネット(字幕)] 7点(2021-08-17 08:32:15) (良:1票) |
《改行表示》 4.《ネタバレ》 終盤に、激震を起こして逆転してみせるヒロインが実に鮮やか。もうびっくりでした。とにかくモーレツなキャリアウーマン・リズにJ・チャステインがばっつりハマっています。見るからに「才女」な冷たい美貌と口を挿ませぬ早口弁論。真っ赤なルージュは彼女の戦闘メイクのようにも見えます。劇中のフェミニストが指摘したように、彼女は男みたい。エスコートを買って性欲を処理するなんざ、まんま男性脳のヒトです。実際、リズのキャラは従来男性のキャスティングが多かった。彼女も本当に男だったらこんなに嫌われることもなかったでしょう。デキる女はおじさん達にとって脅威かつ超ウザいんでしょうね。 銃規制法案をめぐるロビー活動と世論の動き、擁護派vs反対派の暗闘といったメインの流れも息つかせぬ展開ですが、横糸として張られるリズの人格描写も上手いです。右腕だった若いアシスタントが造反したとみるや冷酷に切って捨て、同じチームのスタッフを人身御供としてマスコミにさらす女。(というイメージが制作&リズの戦略のうち、というのが分かるラストもまたスゴイ) 役者の表情も一つ一つに説得力がありました。スタートから仕掛けられていたリズの計略が明らかになった時のマーク・ストロングの呆然とした顔。「なんて女だ」といったところでしょうか。畏れすら抱いているような。観てるワタシも同じ顔してましたわ。 喚問されたエスコート氏が不都合な事実を証言しなかった、そのときのリズの表情も劇中一度だけのもので、印象的です。おそらく勝負師の世界でのみ人生を送ってきた彼女にとって、己の不利益を顧みず庇ってくれる人間に出会うのは初めてだったのではないかな。 全く想定外だったエスコート氏の男気には痺れました。池に落ちた犬に石をぶつける行為はしたくなかったのか、客の秘密は守るという仕事上の矜持を守り抜きたかったのか、そこは判然としないのですが。 偽証罪という法律上のペナルティを被っても己の道徳心に従った彼の天晴れな姿勢も、ラストに引き金を引くリズの背を押したのでしょう。 間違いなくJ・チャステインの代表作になるであろう、見ごたえ充分の一本です。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2019-12-15 23:42:06) (良:1票) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 皆さん、先に言っときますが「吹替で見ろ」です。字幕で見ると序盤30分くらい頭の中が軽くパニックです。おそらく日本語で耳から聞けばもっとスムーズかつ直感的に理解できるはずです。くれぐれも吹替で見るべきだと思いますよ(苦笑) 脚本の流れと伏線の回収方法が素晴らしいです。ちょっと難しい話も多いですがほとんど文句のつけようがない流れです。 でも本当に彼女のシナリオ通り進んだのなら一部腑に落ちない部分が出てきますね。「電話に出ると思わなかった」というくだりとその後に彼女の気持ちが乱れるシーンはいったい何だったのか??あとエスコートクラブの男性がなぜ法を犯してまで嘘をついたのかも疑問です。この点がイマイチよくわかりませんでしたが、でもその辺何となくわかった気でスルーしちゃえばラストの流れは気持ちいいです。(まあ、ちょっと日本的で安直すぎる気もしますが・・) エピローグのおかげで崇高な感じに昇華していると思います。何度も見たいとは思いませんが、なかなかイイ映画でした! PS ロビー活動自体が日本人には馴染みがないのでなかなか理解しにくい部分があります。可能であればその辺少し学んでから見たら面白さが倍増します。また、アメリカ式の転職の仕方も仕組みを多少理解しておくとより楽しめます。 【アラジン2014】さん [インターネット(字幕)] 7点(2018-05-14 16:37:55) (良:1票) |
《改行表示》 2.いや~ 大人の映画でした~ 台詞が多くて早口、かなり集中して観ないといけなかったので、ちょっと疲れましたけど..観ごたえあり! でした~ あくまでもフィクション なのですが、とてもリアルでスリリング..騙し 騙され、蹴落とし 蹴落とされ..ロビイストの仕事っぷりを堪能することができます..作中、主人公エリザベスが発した台詞です.. 「ロビー活動は予見すること 敵の動きを予測し対策を考えること 勝者は敵の一歩先を読んで計画し 敵が切り札を使った後自分の札を出す 敵の不意を突くこと 自分が突かれてはいけない」.. 正にそれを地で行くストーリー展開、とてもレベルの高い作品です..高レベルなヒューマンドラマがお好みの方、観たい方、オススメ!! 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 9点(2018-04-26 23:29:25) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 これはとても観応えのある脚本でした。登場人物たちの洪水のようなセリフの応酬に圧倒されて、あっという間の2時間が過ぎてゆきました。エリザベス・スローンという女は強烈だった。彼女は頭脳を武器に国の巨悪と戦う、まさにワンダー " キャリア " ウーマン。その人間性や手段はともかくとして、私は彼女を羨望の眼差しで観ていたことを白状しよう。1つだけ気になった点があります。それは彼女の過去や生い立ちが一切語られていないこと。だからその信念の源は不透明だが、実はエズメのように銃にまつわる壮絶な過去を背負っていたのではないか、と思うことにします。映画としては、やはり原題通り天才ロビイストである彼女を堪能するべきで、必ずしも銃社会の問題に固執した物語ではないと思いました。 (クライマックスでは銃うんぬんはどうでもよくなってるし) そして、観終えてみれば納得の邦題も秀逸だったように思う。それは人間たちをチェスの駒のように自在に操った彼女の見えざる手であり、彼女が張り巡らせた壮大な罠でもある。でも実は彼女自身を導いて突き動かし続けた力こそ、" 女神の見えざる手 " かもしれません。 【タケノコ】さん [映画館(字幕)] 8点(2017-12-07 22:12:17) (良:1票) |