4.劇場にて、妻と7歳の娘と4歳の息子と鑑賞。家族全員が大満足というおそるべき作品でした。春休みに家族で行くファミリー映画としては満点に近いと思う。妻と娘が同じシーンで涙を拭いていました。子供には難しいシリアスなシーンでも、キャラがいきなり変顔をしたり変なポーズをとったり、4歳の息子も飽きることなくゲラゲラ笑いながら楽しんで観てました。アニメーションとしても迫力のある画で、私にとっても見所が多かったし、正直、ウルっときた場面もいくつかありました。のび太の勇気とかジャイアンの男気とか。まあドラ映画のいつものアレですが。細かいところでケチをつけたい部分はいくつかあるけど、子供も大人も同時に楽しめる作品に仕上がっているのは賞賛に値するでしょう。ただし、今回の冒険のきっかけであり、作品のメインテーマである、親子のすれ違いとその克服ということについては、ちょっと掘り下げ方が足りないというか見せ方が表面的な感じがしてしまって、歴史に残る名作とまではいかないかなと。 【すらりん】さん [映画館(邦画)] 7点(2018-03-15 10:59:19) (良:2票) |
3.劇場でまたドラえもんをみるとは思いませんでしたが、意外と楽しめました。このあと30年前の作品も見直すことになるのですが、クオリティを年々この高さに維持するのは、と素人ながら尊敬よりとも、心配ともとれる心情になりました。今回も定番のやりとりがあったり、見逃せない展開があったり、まだご覧になっていない方の背中をぜひ押してあげたいです。 【HRM36】さん [映画館(邦画)] 7点(2018-03-19 13:56:51) (良:1票) |
2.昨年は5歳の長女と一緒に映画館に赴き、実に15年ぶりにドラえもん映画の最新作を観たことが非常に感慨深かった。 そして、今年はそこに3歳の息子も加わり、封切られたばかりのドラえもん映画最新作を観に行った。 上映時間を確認すると2時間近くあり(映画本編は108分)、3歳児が大人しく観続けられるかいささか心配ではあったけれど、息子は、幼児故に座高が低くて前のシートが重なる視界の悪さを特に苦にすることもなく、終始しっかりとスクリーンを観続けていた。 その横顔を垣間見るだけで、映画好きの父親としては胸が熱くなったことは言うまでもない。 それに加えて、今作のテーマは“父子の絆”。必然的に涙腺は決壊寸前だったが、同じく親子連れで共に鑑賞していた高校時代からの友人の手前、落涙を必死に堪えた。後で聞くと、友人も同様に涙を堪えていたようだ。
新時代の「ドラえもん映画」として、完成度は極めて高かったと言っていいと思う。 “F先生”の崇拝者として、紡ぎ出されるストーリーそのものの根本的な深みの無さは、どうしても否めない。 けれど、そういったオールドファンをも充分に楽しませるエンターテイメント性と、最新鋭のアニメーションの力が、この映画には確実にあり、それはこの製作陣が真剣に「ドラえもん映画」に挑んでいることの証明にほかならないと思える。
前作でも感じたが、アニメーション表現の随所に見受けられる“ジブリ感”や“既視感”も、もはや「複製」や「類似」ということではないだろう。 新世代の若いアニメーターたちが、この国のアニメ文化が培ってきた素晴らしい名作とその表現方法やアイデアに対して、オマージュを込めて、新しい時代とそこで育つ子どもたちにしっかりと届けようとする熱い思いが伝わってくる。それは彼らにとっての「敬意」と「挑戦」の表れだろう。 (まさかドラえもんが“元気玉”と対峙するシーンが見られるとは!!)
3歳の息子は「また観に行きたい」と言い、6歳の娘は「泣けたー!」と言った。
自分を育ててくれたアニメーションが、時代や世代を超えてしっかりと継承され、工夫され、進化され、自分自身の子どもたちを同様に育ててくれていることに、僕は、父親として、映画ファンとして、ドラえもんファンとして、敬意と賞賛を惜しまない。 【鉄腕麗人】さん [映画館(邦画)] 7点(2018-03-04 20:37:32) (良:1票) |
1.ネタバレ 初代アニメ版ドラえもんを盛大にリスペクトした「奇跡の島」に続いて、二代目アニメ版、所謂「大山ドラ」をリスペクトした内容となっている本作。
とはいえ「野沢雅子が主役級のキャラとして復帰」というほどの衝撃は無く、リスペクト度合いとしては低めに感じられましたね。 一応、キャラデザには「大山ドラ」調のテイストも取り入れられており、特に主人公のび太とドラえもんの造形が前作までとは異なっている為 (せっかく2006年から原作通りのキャラデザになったのに……) という抵抗も大きかったのですが、脚本や声優陣はキチンと「現行アニメ版」の空気を保持している為、安心して観賞する事が出来ました。
ちょっとメタ的な分析をすれば 「フロックは新世代ファンの象徴」 「ジョンは旧世代ファンの象徴」 であり、この映画はそんな両者の和解を描いている……なんて事も言えそうなのですが、そんな事よりも何よりも、純粋に娯楽映画として「面白い!」と言える作品であった事が、嬉しかったですね。 上述の通り、脚本や声優陣の力も大きかったのですが、何と言っても、これが映画デビュー作である今井監督の演出が素晴らしい!
特に、クライマックスの流れは、本当に手に汗握るものがありましたね。 ドラえもんが地球を守る為に奮闘し、スーパー手袋やタケコプターが壊れていく中でも、身一つで頑張り続け、とうとう意識を失う。 それを受けて、のび太が怯える我が身を勇気でもって抑え込み、危険を顧みず奈落の底に飛び込んでみせる。 どちらも非常に熱い演出であり、普段のテレビ放送回にて今井監督が見せている切れ味を、映画という舞台でも如何なく発揮してくれた事が、心底嬉しかったです。
単なる「可愛いマスコット枠」かと思われたミニドラが、のび太達を救ってみせる際の、絶望の中に光を差し込ませる演出も良いんですよね~ 船で旅をする魅力、皆で外泊する魅力、美味しそうな食事シーンの魅力と「ドラえもん映画なら、ここは押さえておいて欲しい」と思える要素が、きちんと揃っている辺りも良い。 挿入歌「ここにいないあなたへ」の使い方も上手くて、その曲が流れる親子の和解場面では、涙で画面が滲んでしまった程です。
そんな具合に、褒めだすといくらでも褒められる映画なのですが……欠点というか、気になる部分も多かったですね。 まず、主題歌の「ドラえもん」に関しては、ドラえもんという作品そのものをテーマにした曲である為「映画宝島の主題歌」という感じがせず、ラストに流れても今一つピンと来なかった事。 名曲「夢をかなえてドラえもん」が流れなかった事。 「ここは俺達に任せて、先に行け」という場面が二つ存在し、最初のジャイアンとスネ夫の方は凄く熱くなれたのに、二回目になるマリアさん達の場面では(それ、さっき同じ展開やったばっかりじゃん)と思えてしまい、白けてしまった事。 そして、静香ちゃんとセーラが瓜二つである理由について、説明が為されていない事が挙げられるでしょうか。
最後の点に関しては、過去作の「奇跡の島」において「のび太とダッケが瓜二つである理由」を、タイムマシンを絡めて劇的に説明してみせた前例があるだけに、実にもどかしい。 恐らく「人のしあわせを願い、人の不幸を悲しむことのできる人」という劇中の台詞からすると、フロックもセーラもジョンも、のび太と静香ちゃんの子孫なんだよって事だとは思うんですが、そこはもっと断定的に表現して欲しかったです。 この描写だと、観賞中に(これって多分、のび太達の子孫って事だよな……いや、深読みし過ぎか?)とアレコレ考えてしまい、せっかく感動しているのに、気が散る形になっているんですよね。 ここでハッキリと「のび太とフロック達は血が繋がっている」と確信させてくれる描写さえあれば、思う存分映画に没頭して、より感動出来ていた気がします。
総評としては、前作の南極が「完成度の高い傑作」であったのとは対照的に「欠点も目立つけど、長所がそれを補って余りある傑作」であるように思えましたね。 ラストに金貨を手に取り、冒険の日々を思い出して笑顔になるのび太達という「本当の宝物は、金貨じゃなくて、そこに込められた思い出だった」と示す終わり方も、凄く良かったです。
……そして、来年は八鍬監督による「異説クラブメンバーズバッジ」を題材にしたオリジナル映画であるらしく、こちらにも大いに期待! 予告映像からすると、再びキャラデザも原作準拠な形に戻るようですし、心から楽しみに待ちたいと思います。 【ゆき】さん [映画館(邦画)] 8点(2018-03-03 12:33:13) (良:1票) |