39.12月はクリスマス映画を観ようキャンペーン第3弾。2024年最後の映画は、世界で最も愛されているクラシック映画を初鑑賞した。 こういう映画に対してあれこれ講釈を垂れるのも無粋だろう。タイトルが表す通り、「素晴らしい映画」この一言に尽きる。
フランク・キャプラ監督の作品を初めて観たが、モノクロームのフィルムの中で繰り広げられる決して色褪せることのない映画表現を心から堪能することが出来た。 冒頭の画面を止めた表現で始まるモノローグシーンや、各シーンのシームレスな場面転換など、古い映画にありがちなテンポの悪さをまったく感じなかった。 また、登場人物たちの言動や台詞回しも、前時代的な違和感がなく、軽妙でフレッシュだった。善人も悪人も含めて、魅力的な人物描写こそが、本作を映画史に残る名作たらしめた最大の要因だろう。
ストーリーテリングの妙技もまた素晴らしい。 “天使たちが自殺しそうな主人公を救う”という物語の結末を敢えて最初から示しつつ、主人公の生い立ちと人生模様を丁寧に描き連ねていく展開が意外だった。 鑑賞前にあらすじを読んだ限りでは、人生に絶望した主人公の前に、彼を救うため天使が現れるところから物語が展開するのかと思いきや、重要キャラである“二級天使”はなんと映画の最終盤まで登場しない。
「自分なんて生まれてこなければ良かった」と絶望する主人公に対して、彼が生まれなかった世界の悲惨さを見せつけることで生きる意味を見出させる、というのがこの物語の“アイデア”だ。 しかし、この映画の作り手は、その“あり得なかった世界”を劇的に見せるのではなく、主人公自身が一つひとつ積み重ねた「普通の人生」こそを丁寧に描き、観客に見せることに重点を置いた。そうすることで、映画のクライマックスに至る頃には、観客は既に主人公の人生が意義深く、光に満ち溢れたものであることを、二級天使と同様に深く理解した状態で、最初から認識していたハッピーエンドを心から納得して迎えられることが出来る。
かつて夢見た将来像を実現できなかったとしても、広い世界に出ることなく小さな街の中で人生を終えたとしても、そこにはその人生にしか成し得なかった意味があり、何にも代え難い価値が存在している――このことを雄弁に物語るストーリー構成に感嘆した。
自分自身、人生はまだ半ばではあるが、ジェームズ・スチュアート演じる主人公同様、「あんなこともできたんじゃないか」「もっと違う人生もあったんじゃないか」と思うことはままある。ただ、それと同時に、もし異なる人生を送っていたとしたら、「今」のささやかな幸福を彩る家族や友人たちは存在していなかったかもしれない――そんな恐怖も明確に感じる。
誰しも生きていれば、嫌なこと、辛いこと、苦しいことは尽きない。それでも、その次の瞬間まで生き続ければ、自分の人生にずっと存在していた光に気づく瞬間が訪れるかもしれない。それは、時代や生活環境、人生観に関わらず、すべての人間にとって普遍的な価値観だろう。
この80年近く前の映画がいくつもの時代を超えて、アメリカ本国はもちろん、世界中で愛されている理由がよく分かる。映画世界の顛末に、純粋に涙が溢れた。 【鉄腕麗人】さん [インターネット(字幕)] 9点(2024-12-29 08:32:56) |
38.はー、これまたすごい映画を観てしまった。 今まで知らなかったのが、本当に勿体ない。 どんなにツラいことや苦しいことがあったとしても、 人生はこんなにも素晴らしいと思わせてくれる映画。 生きる糧なりました、納得の名作だった。 古い映画だと侮ることのできない作品。
アメリカではクリスマスに放送される定番の映画だそうですが、 こりゃ確かに最高のクリスマス映画だわ。 【愛野弾丸】さん [インターネット(字幕)] 9点(2021-05-31 22:17:05) (良:1票) |
37.すてきなクリスマスストーリー。良作で、何度みてもぐっとくる。この映画、ラストのたたみかけがすごい。3/4ぐらいまで、グダグダと話しは進むが、最後のハッピーエンドになだれ込むスピード感が良くて、感動する。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 9点(2018-12-26 20:32:13) |
36.好きですよ、こういうの。 【てれってれーR】さん [DVD(字幕)] 9点(2017-07-17 16:19:34) |
35.2回目の鑑賞でしたがやはり涙腺が緩みました。真っ当で分かりやすいストーリーに後味の良さ、シンプル・イズ・ザ・ベストです。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2014-08-24 15:07:57) |
34.感動しました。時代が古くちょっと滑稽なところ感じましたが、後半はぐいぐい引き込まれました。細かいマイナス点はあっても、最終的に感動を与えてくれる。こういう映画が好き。 【竜ヶ沢中段】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-02-08 22:38:19) |
33.やばい!前半退屈だからどこが名作だよっておもってたらラスト30分大号泣。ここまで伏線とかカタルシスをうまいこと消化する作品は中々ないね。 【とま】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-04-29 19:19:20) (良:1票) |
32.古典的な名作。 ハートウォーミングなファンタジーで、後味の良い作品。 久しぶりに観直してみたら、以前にも増して良かったような。 年配のオヤジ姿の二級天使がユニークな設定で良い味を出している。
一人の人生は実は多くの人に影響を与えている。 誠実に一生懸命に生きていれば、きっと最後は報われる。 現実はそんなに甘くないけれど、そうあってほしいという思いが満たされる。 ラストは予定調和にすぎるかもしれないが、おとぎ話としての素晴らしさがある。 心が癒され元気をもらえる映画はいつまでも朽ちることはない。 【飛鳥】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2012-12-06 17:46:41) (良:1票) |
31.途中まで少し長く感じたものの、最後は思わず号泣でした。 【*まみこ*】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-12-28 01:39:32) |
30.映画の神さんこの出会いにありがとう!! 【アフロ】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-11-04 16:08:34) |
|
29.半世紀も前にこんな映画が作られていることが凄い 【理不尽みるく】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-12-11 23:44:38) |
28.素晴らしき哉、「素晴らしき哉、人生」。ノスタルジーな古き良き時代背景と重なった偉大な脚本が、映像や編集や音効諸々の古めかしいテクニックを吹き飛ばしてくれます。ジーン… と来る。 【460】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-06-02 13:52:57) |
27.いい映画でした。友人が多いと言うことはその人の人柄に惹かれるんでしょうね。まじめで明るくやさして頼れる人…なれるかなぁ。 【雪駄】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-02-17 18:40:54) |
26. やっぱり映画の良し悪しを決めるのは映像ではなく脚本であることを再認識しました。 沈んだときには、ふと、見たくなる映画です。 |
25.死にたい位辛い気持ちが、ある体験をしたことにより、状況はまったく変わっていないのにまったく逆の気持ちになってしまう・・・人生で悩んだ時、壁にぶつかった時、違う角度から物事を見ることの大事さを教えてくれた映画です。 【たけよし】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2007-08-11 23:47:48) |
24.一言、「人生って素晴らしい!!」前半ちょっと退屈でしたので、その点減点。 【コスッタルイ】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-07-30 18:04:43) |
23.前半きつかったのに、後半あっという間でした。 クリスマス映画はやっぱりこうでないと。 蛍の光ぐらい英語で歌えるようにしとかんとあかんね。 血出てるやん! メリークリスマス! |
22.中盤までは、なんだこれ、退屈だな~って感じでしたが、最後の超ハッピーエンドで自分もハッピーな気分になっちゃいました! 【ラスウェル】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-04-15 00:32:30) |
21.クリスマスの時期から年末にかけて見ておこうという兆候がよく見受けられるのですが、逆に年始の正月3ヶ日内に見てみるのも悪くはない。とってもクリーンな気持ちで一年を迎えちゃるぞという気持ちにさせてもらえる。 “友ある者は救われる”これが全てでしょうに、暖かい心を持って一年のスタートです。 【3737】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2006-01-04 23:48:12) |
20.昔NHK・BSで,クリスマスの晩に放映していたのを観た。観終わったとき,自然に手塚治虫の「ブッダ」での,シッタルダのくだりが思い出された。“おまえは目的があって生まれてきた。おまえがいなければ,世の中の何かが狂うだろう。すべてのものには関わりがあるのだ”……純粋に感動した。盛り上がりに至るまでに少々長いな,と思っていたのだが,クライマックスでは鳥肌が立つほどの多幸感。時間などどうでもよくなった。むしろ主人公の苦難を延々と見せることによる最後のカタルシスには,爆発的なものがある。いい映画です。そして,自分は誰かに必要とされているのか,愛されているかを確かめたくなって,ふと不安になる。 【Roxy】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2005-12-19 04:15:18) |