4.《ネタバレ》 過去の猿の惑星を見ており、ストーリー展開はだいたい想像がつくので、ハードルを上げざるを得ない面はあったのだが、見るものをグイグイ引き込んでいく展開、地味ではあるが極めて自然な特撮、しっかりとした個々の人物(猿物?)描写、細かい部分で破綻のないシナリオ等々、全体的にかなりクオリティーは高く、最後までしっかり楽しめた。 主人公は一匹の猿を助けようとして追っかけたら、猿に支配された惑星に着いちゃって、何とか逃げることばかり考えてる。 主人公に責任感も大それた思想もない。ただ個人的に逃げたい帰りたいだけであり、逃亡劇から成り行き上、猿達との大戦争に発展。 ご都合主義は多々あるものの、一貫して主人公は逃げたいだけの平凡な人間であり、単純な主人公の逃亡劇を芯にストーリーが進むのだが、その流れで、テンポよく、ダイナミックなアクションを交えつつ、猿の惑星の成り立ちやそれぞれの猿達の性格付けをうまく描写し、社会の矛盾や人間への皮肉を散りばめて、クライマックスまで一気に見せるのは、なかなか練られたシナリオである。 で、結果、最初に助けようとした一匹の猿に助けられるところは、完全にこの作品のオリジナルであり見事。 さらに、その後のどんでん返しはリメイクゆえにハッピーエンドにするわけに行かずに考えたものだろうが、ここだけは、疑問符が残ってしまう。 どうしても1968年の最初の「猿の惑星」が大きなインパクトを与え過ぎており、それを超えるインパクトを与えるのは難しく、極めて不利なリメイクである中、なかなか頑張ったと思う。 しかし、猿の惑星の造形や色使いにもっともっとティム・バートンらしさを出して欲しかった。 特殊メイクに金をかけすぎてセットまで回らなかったのかと思いたくなる。 【nobo7】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2013-01-03 01:27:05) (良:2票) |
3.《ネタバレ》 人間がサルより下で家畜扱いされているという惑星での設定。それならいっそ主役のレオ(=マーク・ウォールバーグさん)以外の人間はしゃべれないという設定でいって欲しかった。家畜が喋れて意思疎通が図れればそりゃあ情も湧くでしょう。むしろ意思疎通が図れる生き物に家畜扱いができることが不自然。言葉を持つ知能を持つ生き物を飼いならそうなんて設定がそもそも無茶。まあ相手がサルだから間を取りにくかったのでしょうが・・・(類人猿とか??)ただ愛玩と奴隷役のためにあれだけの人間が必要かというと疑問符が残る。サルのためにある惑星という設定で、人間の役割とかその数とか、知能とか、そういう細かいところに不満・疑問が残る作品だったことは言いたいですね。
しかし「もし自分たち(人間)が家畜になったら」という想定で観る分にはインパクトは十分にあり、考えさせられる作品だったと思います。家畜の気持ちが少しはわかるかな、と。グロくはなりますがそれこそ食肉用の家畜だったらもっとひどいことになるだろうとか、豚や牛もこんな気持ちになったりするんだろうかとか考えました。犬や猫も互いに言葉が喋れるくらいの知能がありコミュニケーションを取れたら、人間に反乱を起こしてるかもしれませんね。そんなことを考える作品。 【TANTO】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-12-28 10:36:53) (良:2票) |
2.将軍の父親のセリフがテーマになってるんだろうね。「人間ほど狡猾で残酷な生き物はいない」 立派な武具や、家具、織物、社会システムなど、いちおうちゃんとした文明を築くことができた知能を持っているのに、保存されていた「銃」を真似して武器をつくらなかったエイプのご先祖は偉い!前作とはまったく別物ということで見ればおもしろいと思う。それにもまして、肉体派マーク・ウォルバーグのタフガイぶり、エイプといい勝負だぞ!眉間のシワもいいぞ(笑)セリフも軍人らしくクールでいいや。 【solo】さん 7点(2003-06-11 21:54:18) (良:2票) |
1.「猿」とひとくくりにしてもゴリラ、チンパンジー、オランウータンなどその性質も特徴も様々。それを今回はよく描き分けていた。一番凶暴なのがチンパンジーで、セード将軍はまさにその凶暴なチンパンジー。ティム・ロスのサルっぷりは見事だった。M・クラーク・ダンカンはメイクなしでもいけそう。ウォルバーグもなんだかサルっぽい。老猿のC・ヘストンに「銃は危ない」と言わせたり、バートンらしい遊び心も見られて面白い。話はともかく、私はこれはこれでバートン流の猿を結構楽しく見た。 【キリコ】さん 7点(2003-06-05 20:17:48) (良:2票) |