6.《ネタバレ》 うあ~何と申し上げたらよいのか・・・ 「早く次の展開がみたい」と思わせるストーリーでしたし、所々伏線の回収の旨さを感じたのは事実です。 しかしながら、宣伝文句にどうにも期待しすぎてしまい、何とも表現しにくい微妙な感覚。 ネタバレになってしまうのでこの時期色々書けませんが、結末にはもう1段階レベルアップした展開が欲しかったです。
「スマホがあるポアロの時代」といった、どこかご都合主義的な印象を受けましたが、 おかげで現代おける捜査特有の小難しさはなく、また、屋敷のセットなどビジュアル的には素晴らしかったです。
ただ、尺の都合で仕方がないかもしれませんが、特定の登場人物のみが目立ちすぎ。 結構な顔ぶれを集めて、ほぼ全員に動機がある設定にも関わらず、これは勿体ないと感じました。 また、ダニエル・クレイグのキャラクターというのは大きな売りだと思うのですが、 正直なところダニエル探偵、何か活躍したのか?あまり印象に残っていません。
ラストシーンの微妙な空気が何ともいい味でしたので+1点。 【午の若丸】さん [映画館(字幕)] 6点(2020-01-31 16:42:02) (良:2票) |
5.《ネタバレ》 -Knives Out- “複数のナイフが出た状態”って訳が多いのでそれで行きますか。ハーラン・スロンビー実は生きていて、コレは今回の事件をモトにした新作小説のタイトルじゃないか?とかって思ったけど、ソレはなかった、私の妄想どまり。 生前のハーランとの回想シーンに、怪しい家族の嘘が織り交ぜられているのかと思ったら、そっちは全部事実でありネタバレでもある。というのは斬新だった。ハーランの子どもたちが衝撃的な“今後の有り様”を告げられ、死の真相は回想の通りだとすると・・・え?もう事件は解決してるんじゃん。と思わせてからの捻りが面白い。こんな展開よく思いつくなぁ。
最後までイマイチ優秀に思えない名探偵ブラン。格安スマホ(BLU)の画面がバキバキにヒビ入ってるのとか、車が安いヒュンダイとか、今の低所得層の代表のようなマルタ。僅か1年後に007で共演してるけど、2人とも役柄違いすぎ。 嘘をつくとゲロを吐くヒロインが人を騙すという斬新設定。言葉を選べば吐かずに事実を隠せるのも、雑に証拠隠滅していくのも、なかなかハラハラして楽しめた。あと後半のカーチェイス。「めちゃ踏んでる!!」ハリウッド作品とは思えないノロノロ~~っとした本気のカーチェイスに、ついフフッてなった。
裏で色々やってるけど、ハーランの死後もマルタを養っていこうとするなど、それはそれで結構善良な家族の面々。よく“争いが続く=争続”とかって言われるけど、遺言書の中身でお互いの本性があらわになって・・・ハーランも真剣に子どもたちの今後を考えていたからだろう。案外、家族にとってベストな遺言内容だったのかも?相続から外されるのは、人生最良の日であり、今後の人生の糧になるんだし。少なくとも子どもたち同士で争うことは無くなったと思う。表向き。そしてマルタもスロンビー一族を路頭に迷わすことはないだろう。そこまで考えてのベストな遺言内容かも。 「ググったの」「ネトウヨ」「パヨク」字幕にネットスラング入れるの、ある意味頑張ったなって思った。10年もすればシャイニングの「おこんばんわ」並みに寒くなるかもだけど。 【K&K】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-07-21 23:44:03) (笑:1票) |
4.《ネタバレ》 これは素敵な映画です。巷間言われているように、クリスティーへのオマージュ全開なプロット。豪邸の中での相続争いと殺人の疑いそして名探偵、と嬉しさのあまりぞくぞくしました。早めのネタばらしがあるのですが、それによってもたらされる先入観を二度三度とひっくり返す展開はお見事。何本か張ってある伏線の回収も鮮やかで、これが映画のためのオリジナルミステリーとは喜ばしいかぎり。 ずらっと顔を揃えたベテラン俳優らの重厚感はミステリーには必須要素。屋敷の中の調度品やからくり仕掛けも格調高い画の演出に欠かせません。 この作品が素敵なのは美麗な画構えにもかかわらず、ユーモアがあって雰囲気が軽快なことです。その真骨頂ともいうべきダニエル・クレイグ扮する紳士探偵ブノワ・ブラン。切れ者なのかそうでもないのか、微妙にとぼけた名探偵役はまさしく「ボンド後」の新しいD・クレイグを見る思いがしました。 素敵要素は小物にも。目を引くナイフのオブジェはその前に座る人物の語りへの集中線のようにも見えて効果的ですし、クリス・エヴァンスの瞳の色と合わせたニットのブルーも素敵なのでした。 クラシカルでいて新しい推理ミステリー、心ゆくまで堪能できて満足です。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2021-10-28 23:46:55) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 公開前、映画館に貼ってあるポスター見ただけで「この映画好き」と思いました。 そしてオープニング、屋敷の全景に番犬2匹が走り抜ける。クラシックな雰囲気でここだけで合格、期待値も上がる 室内も言うことなしで、どことなく70年代にあったサスペンスコメディみたいだなと。 「名探偵登場」とか「料理長(シェフ)殿ご用心」が思い出されそっちも無性に観たくなりました。
人物のファッションもヘアメイクもレトロ感ありで、俳優たちのキャラもバラエティに富んでいる。ドン・ジョンソンを久しぶりに見ました、年取ったら暑苦しさが上手い具合に抜けた感じでイイ年のとり方してるなと。 クリス・エヴァンスの髪型が、まるでカツラ被ってるみたいに見えたり。 探偵役のダニエル・クレイグの名前がブノワ・ブラン、なんかフランス産のフレッシュチーズの名前みたいで可笑しい。 もうこのシチュエーションだけで楽しめます。
真実が明かされた時は素直に「そうだったのか~」とスッキリしました。 「フッ」と意地悪な笑いを誘うようなラストもいい。ものすごく好みの映画です。
出てくるだけで「なんかあるぞ」「何企んでる?」と感じさせるクリストファー・プラマー、高齢になるほど映画の中の存在感が圧倒的になった人だと感じます。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2021-03-11 20:28:05) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 この映画、場所がアメリカなわけですが、アガサクリスティの雰囲気を醸し出すために英国のマナーハウスっぽい感じの館を舞台に、イギリス人俳優のダニエルを配したんだろうなと感じる。
テンポが良く、ダニエルも芝居じみたいやらしい感じの話し方がグッときたし、一族同士の骨肉の争いもシンプルで愉快。
お金持ちのお爺ちゃんは、自分の遺産をまるごと専属看護婦に譲渡したわけですが、 「そんなの絶対に認めないッ!この家だって私達のものよ!!」って必死になってる一族たちが邸宅の玄関の外に集合しているその玄関の上の二階のバルコニーに立っていた看護婦の姉ちゃんが
”My House”
と書かれているカップを手にしてい彼らを見下ろしているあたり、なんとシャレたオチだろうとクスッと笑えた。
クリストファー・プラマーは今年お亡くなりになってしまったけれど、 この映画では精一杯生きて遺産を遺して死んだように 彼も映画界で背一杯生きて数々の名作という作品を遺して、天寿を全うできてめでたしめでたしだと思う。 【フィンセント】さん [インターネット(字幕)] 9点(2020-10-03 17:57:55) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 お屋敷で一人の有名作家が殺された!犯人は誰だ!6000万ドルの遺産は誰のものだ!? おっとその事件この名探偵ブランにお任せあれ!
館での殺人、遺産がらみでいがみ合う遺族などクラシカルなモチーフながらオリジナル脚本の本作。 演じる役者は6代目007ダニエル・クレイグにキャプテンアメリカ、それにヘレディタリー継承のイカれた母ちゃんトニ・コレットもいるよ!この人は真顔でも怖い!(ひでぇ)
そして本作はある一人の人物を中心に欲深き人物達のユルいユーモアと高らかに良く喋るダニエル・クレイグのおかげで雰囲気はスリリングではありつつもどこかヌケているのがたまりませんね。それにあれだ、本作は探偵のしゃべりと良い、構成といい古畑任三郎のような具合で楽しめるのですよ。
ただ登場人物が多いので頭をフル回転させながら序盤は見るハメになるのでちょっとシンドイので中盤は少しダレてしまいましたが、後半からは人物も道具も全て揃い急転直下の勢いでラストに向かって行くので目が離せません! そして最後はなんとも探偵ものらしい展開ですがスッキリ充足感タップリで見終える事が出来ました!欲深いと良い事無いね!
そんなわけでこのユルいダニエル・クレイグのブラン探偵は非常にハマり役なので是非是非シリーズ化して頂きたいです!楽しかった! 【えすえふ】さん [映画館(字幕)] 7点(2020-02-14 20:55:28) (良:1票) |