4.序盤、地震が起こってから、想定外のことが重なり被災レベルが深刻になっていくまでは、当時の状況が臨場感、緊迫感をもって再現できていて、なかなかの良作なのではないかと思いました。そういうふうに思えたのは、薄っぺらいウェットな演出が入り込む隙がなかったから・・・ということにだんだん気付かされていきます。監督がテレビの演出家出身であることが関係しているのかはわかりませんが、お茶の間向け日本のテレビドラマにありがちな演出で、台詞に頼り過ぎで、演劇空間になっちゃてるんですよね。原発相手に悪戦苦闘しているときは目立たないのですが、落ち着いた場面で、どうにもわざとらしい演劇が垣間見えてしまう。お茶の間向けドラマならそれでもいいのですが(よくはないが)題材が題材だけに悪目立ちしてしまうのですよね。被災状況の再現はよくできていて、見る価値は高いと思いますので、なおさら残念感があります。評判が低いからと言って、それを理由に見ることをやめないで欲しい作品ですね。このような感想を持つ作品は珍しいです。 【camuson】さん [インターネット(字幕)] 5点(2023-02-07 17:53:19) |
3.平常時はきっちと機能するシステムや組織も非常時は機能不全になるということですね。 現場は工夫しながらやれることをやっているのですが、ヘッドクォーターとのやり取りがちぐはぐで空回りしてしまうのは、コロナ禍でも全く変わっていないようですが・・・ (じゃ、どうすれば良いのかは答えが出ませんが)
ついでに言えば、演技過剰なんじゃないの。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(邦画)] 5点(2021-05-11 09:39:16) |
2.当時の福島原発の話ですから誰でも予備知識はあると思います。 みんなそれぞれ必死だったという事もよくわかりますし、危険な任務を遂行した彼らは英雄だとも思います。 ただ、映画として面白いか?インパクトがあった?印象的だった?感動した?そういう部分では微妙ですね。 【東京ロッキー】さん [地上波(邦画)] 5点(2021-03-13 15:22:10) |
1.人物描写がとてもシンプル。激情にまかせて怒鳴ってばかりですし、政府や本社を悪役一辺倒に、イチエフの現場の人たちを英雄として美化して描き過ぎに思いました。事故の描写も断片的で何が起こってるのか分かりづらい。この作品は、歴史上も類を見ない大事故を正しく伝えようという客観的な視点が不足していて、原発事故や「フクシマ50」と呼ばれた人たちを後世に伝える映画には成り得ないと私は思います。残念な気持ちが残りました。
追記; 当時、私は関東にいて、テレビ画面越しに津波やイチエフの状況を見ていましたが、度重なる余震や、頻繁に鳴る緊急地震速報に心が乱される中、「ただちに影響は無い」と繰り返す政府の発表に安心など出来ず、極度の不安の中でネットで情報を漁ったことを覚えています。イチエフの現場にいた方々が直面していた現実は想像を絶しますし、自分と同じただの会社員に過ぎない彼らが、国のために自らを犠牲にせざるを得ない(かもしれない)状況に置かれた理不尽さを思うと申し訳なさで言葉もありません。それだけに美談として単純化して描いているこの作品には違和感を覚えます。 【wayfarer】さん [映画館(邦画)] 5点(2020-06-14 02:22:45) (良:1票) |