5.「怪獣映画の怪獣の足元って、こうなってるにきまってるじゃんね」 これをやってしまったのが平成ガメラの3作目イリス。 まさしく屋根の下に屋根をかけるやつで、心あるクリエイターが「それはしちゃだめなやつですよ」と必ず言うことなんじゃないか。
おジャ魔女どれみが「人々の魔女への憎しみガー」を徹底的に突き詰めて、アニメになるわけないじゃないですか。 御巣鷹山で奮闘する自衛隊員にテレビカメラが「どけー!」とわめく時代に作られた84年版ゴジラのように、押井の劇場版パトレイバー2が911を境に過去の遺物になったように、この映画は阪神淡路の経験をなにも拾わず、後年の311になんの示唆も与えなかった。
そしてそんなガメラ3に映画界の皆が出たがった。これが悲しい。 戦後日本の実写映画につきものの、ヤマンバの人から、新時代のツキモノになったオタクの人から三谷のお友達からみんな出た。日テレのアナウンサーなんか全員出てる。もう出てないのは真田広之だけだ。 こんなにワッセワッセと人が押しかけると、仕切る人はしらける。
押しも押されもしない会心作となった平成ファースト、理系の美意識でクールに佇立したレギオン編、信頼あるコンテンツに育っていた平成ガメラを寄ってたかって叩き潰した、日本映画界の不健全の確認である。最後!しめて下さい!の津川さんでホントに〆た。これしか取り柄がないのが日本の映画産業なのだな。 【watson】さん [地上波(邦画)] 1点(2023-09-03 14:13:52) (良:1票) |
4.まず私はゴジラよりガメラ派です。まるでエ◯◯◯ゲリ◯ンみたいな、心理哲学チックアニメな内容でしたが、怪獣映画としての2とは全く違う意味で楽しめました。ただ山咲千里さんの位置付けがイマイチわからんかったな。あとイリスの赤ちゃん期が『REX 恐竜物語』を思い出してしまうアレでしたが、大人のイリスはなかなか。ガメラも段階を経てシャープなデザインに。再登場の中山忍さんも演技が上達していた(残念ながら藤谷文子さんは成長なし...)し、今回は前田愛さんの演技力に脱帽でした。梨園に入ってしまって勿体無い、復帰お待ちしています。あー、あと売れない頃の仲間由紀恵さんがあんな姿になるとは!笑ってしまいました。 【movie海馬】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-27 15:35:43) (良:1票) |
3.昭和ガメラは遠くなりにけり。 こんな暗いガメラは見たくなかった。 明るく健全な雰囲気で通してきたはずのガメラに、いじめが出てきた時点でいやな予感がしたが、 それでも最初のうちは、これまで描かれなかったガメラの被害者の存在を描いたり、 ガメラを単純な人類の味方ではなく、人間に牙を向けることもある恐怖の対象として描き、 怪獣映画としての原点回帰をしようとした、シリーズ中の異色作なんだろう、 という好意的な見方をしようとしていた。 渋谷のバトルは、あのガメラをこんなに悪者に描いていいのか、と思いながらも、 その鬼気迫る迫力とスピード感はこれまでにないものだと思った。 しかしこの映画の見所はそこまでで、以降は失速していく。 イリスとのバトルのつまらなさは、シリーズでも最低と言ってもいいんではないだろうか、 つまらなさでバイラスを超えている。 イリスはデザインもぱっとしないし、名前もカッコ悪い、バトルも印象に残らないといいとこなし。 ただ駅を壊したかっただけかと。 ストーリーだけを見れば、とうとうガメラもメロドラマになってしまったかというひどさ。 人物の不快な言動やグロ描写など、嫌悪感を与えるような演出はやりすぎのように感じた。 映画はいったい誰の望みで、こんなに暗く病的になっていくのだろうか。 【且】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-08-24 00:21:59) (良:1票) |
2.ロケ中に、中山忍さんと偶然の出会いを生んだ、私にとって忘れることのできない映画。
当時、私はとある病院に勤務していたが、そこに突然、本作のロケ班が登場。 アイドル時代から大好きだった中山忍さんもそこにいた。 偶然だからこそ、特別に感激した。 髪の毛が綺麗だった。
途中、いきなり「エキストラで出てもらえませんか?」と言われ、勤務中であるにも関わらず快諾。 受付の中をうろうろ歩くだけの役だったが、ADらしき人に「これで銀幕デビューを果たしましたね!」と言われ、感激してしまった私。
そして公開後にそのシーンをチェックするも・・・ カットされているではないか!! ショックだった・・・
でも、中山忍さんの直筆サインをもらえたのでオッケーかな?! 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2007-10-08 14:30:50) (良:1票) |
1.前半の渋谷大パニック、後半の京都駅ビルの死闘は、日本怪獣映画究極の到達点ともいうべき、奇跡のような出来栄え。素晴らしい!ありがとう! ま、逆に、「ただそれだけの映画」になっちゃってますけど(笑)。ガメラが、ギャオスが、何のために生まれたとかいう話、「このヘンでそういう話も織り交ぜないと、作品に厚みが生まれないからな~」とばかり、クライマックスの京都駅であわててそんな会話を繰り広げても、手遅れです。そんなことより、3作を通じて、ガメラがだんだん人間味を増していくプロセスが、いいですね。満身創痍となっても、次なる戦いに向かおうとするその姿、それなりに感動モンです。ところでところで、奈良県南部で生まれたイリスがガメラと戦うクライマックス、「奈良市内を飛び越えて」国際観光都市・京都を舞台としてしまうあたり、う~む、やはり現在奈良に住む私としては複雑な気持ちに。東寺の五重の塔は絵になっても、興福寺の五重の塔ではダメなのか。東大寺大仏殿ではダメなのか。奈良の宣伝のためにも、少しは写してあげてくださいな。 【鱗歌】さん [地上波(邦画)] 7点(2007-09-09 18:57:30) (笑:1票) |