7.《ネタバレ》 延期の延期を繰り返してついに観れた007最新作。そしてダニエル・クレイグのジェームズ・ボンドの最後の作品。 まずはアクションと展開は非常に素晴らしい。もしかしたら007の中でもピカイチかもしれない。 ラストの長回しのシーンなんて脱帽モノだ。 やたらトンデモ兵器やQメカが出てくるのも好感触だ。もちろんボンドカーが大暴れするのも非常に嬉しい。 更に新旧007の手柄の取り合いに美人CIAのパロマちゃんもめちゃくちゃ可愛く強くて最高だ。屈指のボンドガールだ。 極め付けにはQも今回はお宅訪問までしちゃって、更に前掛けなんてしちゃって今回もQには楽しませていただきました。
そして後半からは一気に監督お得意のクライムサスペンス感が強くなる。というかホラーに近い。あの娘も全然笑わないしめっちゃ怖かったよ。ボンドすら敵わないんじゃないかと思わせる雰囲気が最高に怖い。 ここら辺は監督が制作したトゥルー・ディテクティブに近いヒリヒリ感を感じて素晴らしい。
だけど話の展開的にはスペクター全滅は正直超雑だし、国際問題必至のミサイル発射強行もよくわからん。というかそれしかボンドは選択できなかったのかとも思える。というか二人で行く理由もわからん。 更に謎の国籍不明船がやってくる流れもわからないし、わざわざボンドが島にいる内になんかするという流れも微妙に納得し難い。 あとねそのドラゴンボールのように、ヤバい敵を倒したら更にヤバい敵を作る手法はスペクターで最後にして欲しかったし。正直ラミ氏の企てはとても悪いが正直とてもショボい。
あとね 劇場から帰る客の身にもなってみてくださいよ…何故こんなことするんだと。 終わった瞬間席を立つ人々の顔を想像しましたか、みんな笑顔かと思いますか。お通夜でしたよ。みんな凄い蒼白の顔でしたよ。 ジェームズ・ボンドの映画ににそれを望んでいると思いますか…。
しかも、この子持ちになって、この終わり方って…最近見たばっかりなんですよ。 あっちの方はマルチバースやら展開が沢山あるので、死んでるようで死んでないからたいしたダメージなかったけど、こっちはもう致死量ですよ。これこそラミのヤツより毒ですよ猛毒。 しかも死ぬにしたってお膳立てがショボすぎる。 こんな北方領土の僻地でミサイル程度にやられるなんてボンドにしてはあまりにショボすぎる。
そりゃ最初からダニエル・クレイグは型破りで僕も最初は好みではなかった。 でも彼のボンドになっていく過程は非常に好感が持てたし応援できるようになり、いつのまにか大好きになっていた。今回だって彼が一瞬ショーン・コネリーと被る瞬間があったんだよ。彼も紛うことなき007だと思えるようになったんだよ。 だからさ、だから今回の結末はとても悲しいんだよ!!! 007はそりゃ一人の女性を選んだら不幸になる運命だ。しかしね!そうじゃねぇだろ! 俺はボンドが死ぬ映画を俺は見に来たんじゃない。 【えすえふ】さん [映画館(字幕)] 5点(2021-10-11 15:13:06) (良:2票) |
6.《ネタバレ》 007、コネリーから数えてスクリーンで見たのなんて10本しかなくて、これは面白いって思ったのは『トゥモロー・ネバー・ダイ』くらいで、だからそんなに思い入れはないのだけど(何らかのカタチで全作見てはいるわよね、と思ったけれど考えてみると『ムーンレイカー』と『オクトパシー』は見た記憶が全く無いわ)、でもクレイグボンドはなんか違うのよねぇ、って。粗野でスマートさに欠けていて、作風もヘンに重々しく深刻ぶったカンジで、でも007ってそういうモノ?(しかし唯一全作スクリーンで見ているのがクレイグボンドだわ)
で、今回、ダラダラと長いし、ベラベラとセリフ多いし、ジマーの音楽うるさいけど、それでもQが作った秘密兵器関係とか、敵の秘密基地とか、往年のシリーズのニオイを漂わせていて、まあ音痴というか色々な要素の密度が薄めながらも、らしくなったんじゃない?と思ったそばから何やらかしてるのやら。
ボンド殺しちゃダメでしょ。
いやね、だったらせめてもう少しマシな花道を飾らしてあげなさいよ。何あの、ギャグみたいなスペクター全滅は、出来損ないのレクター教授みたいなブロフェルドは、ボンドの浅はかな行動の数々は、敵基地での緊迫感の無いドタバタは、しみったれた敵ボスは、そして実質的にそのボスに敗北しちゃうボンドは。 今はもはやセクシーなボンドガールとの駆け引きが成立しない時代だからボンドみたいなのは死ぬしかないでしょ?って事かしらねぇ。恋人と娘を出してそれを守る、っていうのを大義名分というか盾にして。でも残念な事に楽しい、良かったのはキューバでのカッコいい女エージェントとの共闘シーンだったのよね。
007は時代との齟齬をきたしまくってきたシリーズって気もするのよね。世界情勢の変化に対応しきれないアナクロで荒唐無稽なお話、みたいな。正確には時代に合わせようとしつつ007っていうブランドを適応させきれなかった、みたいな。で、それを時代に寄せようとしたクレイグボンドが正解だったのか?っていうと、それはそれで疑問に思ったりもして。だって娯楽映画なのだから。
虚しいキモチで映画館を後にする007って、アリなのかしら? アタシは無しだと思うわ(ショボくて虚しい、ってのがありはしたけど)。まあ『女王陛下の007』が存在していて、それのオマージュをきっちり出してきてるワケだけども、エンドロールでその淋しいキモチを反芻をしているって、なんかねぇ。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 5点(2021-10-10 22:50:24) (良:2票) |
5.ダニエル・クレイグ版であることを差し引いてもウェットな登場人物及び筋立てに興に乗れません。今作でも毒物兵器が使われているのに、この星が滅びるのは感染によるものを認識させられるのには更に消沈。歴代脳天気なボンドが恋しく思えた作品です。 |
4.最初の30分はワクワクするが、全体を通すとスペクターやスカイフォールに比べるとアクションも少なくセンスも良くなくてイマイチ。ラミ・マレックの敵役にも魅力がないし長い割には話が薄かった。グレイグボンドの中では慰めの報酬に次ぐ駄作 【Nig】さん [インターネット(字幕)] 5点(2022-02-18 09:46:05) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 見終わった後は、ディズニーに身売りしたスターウォーズのような残念な気持ちになりました。 簡単ですが思いっきりネタバレありです。 ジェームズ・ボンドは子持ちになってはいけない。 ジェームズ・ボンドは死んではいけない。 そこだけは私のジェームズ・ボンド像として譲れません。 【ねおやま】さん [映画館(字幕)] 5点(2021-10-09 11:59:06) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 散々待たせての公開は、予告編をゲップが出るほど見た後の公開なんで「やっぱ見どころは予告編に尽きるのかよ!」と言う内容でした。その割に上映時間は長く、アクションシーンはぶつ切りだし、でもその中で一番見応えがあったのがスペクターのパーティシーンだったのは皮肉な話でした。パロマに比べて新007は優等生的で全く印象にも残らない。何よりも今回の敵役のサフィンの終盤の行動が意味不明すぎです。なぜ、娘をあのタイミングで解放する?なぜ最後にボンドに単身で勝ち目のない戦いを挑む?個人的には「スカイフォール」を頂点にだんだん盛り下がった印象しかないです。と思って過去作をチェックしたら、スカイフォール以降全部5点だった…。 【ぴのづか】さん [映画館(字幕)] 5点(2021-10-03 19:17:51) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 ダニエル・クレイグ版の007は、一作一作が必ずしも単発のアクション映画に留まってはおらず、シリーズを通して人間関係に強めの繋がりが在ってその中にボンドはじめ個々のキャラの人間性がより深く描き出されてゆく、そのコトに重きを置いた作風が率直に大衆に大いにウケたとも思えているので、その意味では今作がシリーズの総括としてよりその方面を重視していること、端的には過去作とリンクしたシーンが非常に多くて、なので尺もかなり長大であって、そして最後には衝撃の結末をもってシリーズの「完全な」終焉を迎えている、そのコンセプト自体には個人的には全然しっくり来たと言っても決して過言ではないです(確かに長尺ですが、だからソコはあんまし気にならなかったですね)。
ただ今作では残念ながら、そのコンセプトがもたらす弊害的側面の方がより目立っていたという様にも感じられます。まずとにかく、過去の話はどーあれ今作で始まった話とゆーのが実に薄くて味気無い、というコトなのですよね。ラスボスのサフィンにしても、ド初っ端に顔見せでチラリと出た後は本格的に出て来るのがもう中盤だいぶ深くなってからですし、そこからも彼の人物像・目的・能力のどれもよく分からないまま彼をほったらかしにお話は進むので(ある種)唐突に完全に彼の話になる終盤以降とゆーのが(それまでと比べて)非常につまらない・どーでもいい感じになってしまっていると思われたのですね。味方にしても、例えば後輩ちゃんは中々好さげなアクションキャラの風を醸しているのですが、彼女の活躍シーンは少ないし地味だしでコレもだいぶ物足りなかったですし。
だから根本的には、今作は007シリーズの新規の一作とゆーより、おそらく『スペクター』の直接的続編だという心構えで観た方が好いのかも知れません。特にボンドとマドレーヌのその後を(人間ドラマとして)観てみたかったという人が最も喜びそうな作品、とゆーのが一番的確な表現に思われます。でも一方で、前作で意味在りげに生き残されたブロフェルド(とスペクター)は今作で非常にアッサリ滅びてしまいますし、そーいう意味合いで捉えたとしても全てが巧くハマってる作品だとは到底言えません。要は、そーいうコトしたいなら最初から二部作としてチャンと考えてやらんとダメだよね、とゆーコトかと。
もう一つの大きな問題が、実質「ボンドガール」不在という物議を醸しそうな設えですかね。マネーペニーが完全にサブキャラに引いた今作では主要な女性キャラが3名登場しますが、後輩ちゃんは(よく見るとそこそこ魅力的ではありますが)ボンドの女になりそーな、というキャラづくりにはなってないですし、マドレーヌはボンドとの関係性が「恋人」とゆーよりも完全に更に深いモノになってしまってますし、もう一人、パロマちゃんは度肝を抜くホドにデーハーでセクシーな出で立ちで登場するものの完全にスポット的なソコだけの出演に留まっており、何れもボンドガールとしての役割は果たせていないのですね。まあ前述どおり今作はボンドとマドレーヌのもはや「家族的」なお話なので、ボンドガール自体が(選択的に)御役御免とゆーコトなのでしょう。が重ねて、ソコには不満を持つ観客も確実に(結構大勢)居ると思いますし、だからスポットであれパロマちゃんを無理に捻じ込んでいるとも言えるのでしょうし。てかパロマちゃん自体は見た目の完成度は相当に高かったのでその意味で単純にかなり勿体無いとも思えて、この点に関してはなんか中途半端やな~とも思いますね(チャンと入れるか全く入れないか男らしくどっちかにせいよ、と)。
結論、一番やりたかったコトの部分にはかなり賛同も出来る作品ですが、ソコとその他やるべきコト or やりたくないけどやらざるを得なかったコト(特に007シリーズとして)といった辺りの整合性がまたかなりイマイチだという作品に思えます。そもそも個人的にはこの「結末」自体、前作で終わりだったハズが無理繰り今作をつくるコトにした挙句ダニエル・クレイグに契約条件として突き付けられた、というよーなモノだったのではないかとすら見えてますのよね。諸々、ちょっと完成度が高い作品には思えないですね。 【Yuki2Invy】さん [映画館(字幕)] 5点(2021-10-02 14:18:39) (良:1票) |