4.《ネタバレ》 もう少し軽いノリを想像していたが、、何とも重苦しい133分であった。 まず表題である「嘘」ですが、その含みとしては、それぞれが他の家族に隠していた、「秘密」を指しているように思えます。浩一が隠していた秘密。そして三人が心に秘めていた、浩一とのある出来事。一生隠し通したら秘密、でも言うべき時がきて隠したらそれは嘘になる、、という秘密と嘘の物語。 今となっては、浩一の心はわからない、それは理解できる、けど。一つだけ感じたことを。とにかく、冒頭から彼の「部屋」の陰気な様子が気になった。あれだけ薄暗くて陽のあたらない狭い部屋に何日も引きこもっていたら、誰だってへんな気を起こすよね、、。私などは兄弟が多くて一人部屋などなかったので、引きこもろうにも引きこもれなかった。(それはどうでもいいけど) とにかく、心を救うのは難しくても、こういう「状況」を極力つくらないこと、それはできるような気がしたので。 長すぎることと回想場面が多いことが難点ですが、全体的に出演者の熱演はよかった。特に妹役の木竜麻生さんが素晴らしい演技だった。そして、おじさん (大森南朋) のキャラは、重たくて苦しいこの映画を救っていたように思える。こういう人って、きっと借金何千万抱えても絶対に自殺なんかしないだろうなあ、、などと不謹慎なことを考えてしまった。 【タケノコ】さん [DVD(邦画)] 6点(2021-03-28 17:48:13) (良:1票) |
《改行表示》 3.役者さんたちがとにかくすばらしかった、原日出子さんの映画をちゃんと見たのは初めてですがとても見応えがありました。 遺書の無い家族の自死、想像を絶するショック。否定、いかり、と悲しみと、受け入れるまで。。。確かに答えなんてない、それをどう消化するかですね。いろんな形の受け止め方が描かれていました、丁寧に。 いい作品でした 【HRM36】さん [インターネット(邦画)] 7点(2020-11-03 10:14:53) (良:1票) |
《改行表示》 2.《ネタバレ》 自殺の核心にせまる映画ではない。 一人のひきこもり青年が、風俗で知り合った女性に悩み、 結果、自殺したことに、その家の家族の取り乱しぶりが 描かれる。とってもヒューマンな映画だ。 悲劇から始まり、笑いもいれて、とても完成度の高い映画だ。 これは人間は想像を絶する悲しみに遭遇すると、 心が凍り、本当のことを話せなくなるという寓話でもある。 家族全員、嘘をつく。 一番嘘をついていたのは、原日出子で、自分に嘘をついて、 記憶がなくなったとこだ。 映画後半は、涙がとまらなかった。 この涙はなんだろう? 家族の絆がたしかにある家の、最後の踏ん張りのようであったからか? 好きな場面は、岸部一徳の風俗店へのなぐりこみ、そして悪態をつく 風俗店の人がちゃんとイブちゃんの居場所を知らせてくれるという 人間のこころが感じられたところだ。 とても見応えある作品だった。 【トント】さん [DVD(邦画)] 8点(2020-04-19 20:45:57) (良:1票) |
《改行表示》 1.《ネタバレ》 まず良くないところから言ってしまうと 長い。コメディと言えど、本質的にはコメディではなく悲しいドラマであるわけで。重たい雰囲気のままに133分もあるわけで。もう少し短くまとめてほしかったかなという思いが残ります。 ついでに言わせてもらうと、北別府という最悪な酒乱、こやつの登場がすごく不愉快極まりなく後味がよろしくない。 ついでに も一つ言わせてもらうと、バカ母とバカオヤジ、死んでしまった息子に対していつまでも拘り続けるよりも ちゃんと生きている妹である娘のほうに愛情向けてやりなさいですよ こらオヤジ、ソープ代の二万円 ちゃんと早く娘に返してあげれよな ⬅そこは笑い。 ということで、笑いを誘われるべきシーンでは確かに笑いを誘われた。重たい局面とジョーク場面のさじ加減も良かったかと思えます。 ただし、なんせ 長すぎた。 そして娘がとても不憫に感じられたの ちゃんと真面目に生きてるのに可哀相。 【3737】さん [DVD(邦画)] 7点(2020-03-15 22:06:28) (良:1票) |