4.《ネタバレ》 ノーラン監督は「もう一度観ないと分からない」映画をよく作る 「ユージュアル・サスペクツ」や「シックスセンス」のように「気づき」によりもう一度観たくなる映画なら「善」であるが 分からないからもう一度観る映画は「悪」だ。 しかし本当に面白くないないならもう一度は観ない、なんか「理解できたら面白い」感覚が残る作品を作るのが実にうまい。 何よりも、この映画を数回みてある程度理解すると「難しかった」「よくわからなかった」という人に 「どこが分からなかったの」とマウントを取ることができる そして自分でもまだ理解できていない部分は「そこは難しく考えちゃダメなんだよ」と受け流せる。 友人にマウントとる努力が映画2回分の代金なら、、必要経費と思いたい。 2回目行ってきます。 【かのっさ】さん [映画館(字幕)] 7点(2020-09-21 23:17:12) (良:2票)(笑:1票) |
3.《ネタバレ》 全く万人向けではないし、一度ではまず理解できないが、凝っていてよく出来ている作品。とりあえず初めて見るときは ・順行が赤、逆行が青でカラーリングされている ・マスクをしているのが逆行(この理由はあとでわかる) ・逆行ではBGMが逆再生 あたりを分かっていると見やすいかも。基本的には前半1時間30分強が順行ストーリー、そこから折り返して1時間弱が逆行。順行がいささか長すぎて面白味に欠けるシーンが多いのが難点。物理っぽい説明もちょこちょこ入っているが、わりとSFストーリー都合になっている部分もあるので「この世界はそういう設定なのね」程度に聞き流しておいていい。
【以下猛烈にネタバレ】 ■回転ドアに時間順行から入ると時間逆行になって出てくる。これを外から見ると同一人物が2人回転ドアにそれぞれの入り口から入って消えたように見える(あるいは逆の場合、無から同一人物が2人出てきたように見える)。この辺は素粒子物理の粒子と反粒子の対生成・対消滅をモチーフにしているのだろう。これを使うと、同一の時間に同一人物が2人以上(順行と逆行で)存在できるようになる。これが大前提の舞台設定。
■繰り返し出てくる「起きたことは仕方がない」「無知こそが武器」というセリフ、これは「すでに生じた(と知っている)ことは変えられない、それは必ず起きないといけない」という世界のルールを示しているのだろう。そのため、カーチェイスで主人公は最終的にアルゴリズムが奪われるような行動をしなければいけなかった(なぜならそれが起きたことを知っているから)し、ニールは最後に地下に死にに行かなければいけなかった(なぜならニールが死ぬことはすでに知っているから)。逆に言えば「知らなければ変えられる余地がある」ということなのだろう。
■同一人物が2人以上出るのは、オスロ空港とカーチェイスの2回で、ここは確かになかなかよく出来ていると思った。特に撮影は大変だっただろう。ここだけでも何回か見返すと作りの精巧さを感じられると思う(しかし逆に作りが精巧なのはここだけという気もする)
■しかしそのうえで、映像のインパクトという点でいうと、「インセプション」の方が大分上という印象である。飛行機が突っ込むシーンも金がかかっている割には地味だし、逆走カーチェイスは面白いがその手前のトラック3台+はしご車のシーンはあまりインパクトがない。ラストは人を多く送り込みすぎてごちゃごちゃしてしまい、舞台設定も廃墟で絵的に映えなくなってしまった印象。送り込むのを5人+5人の少数精鋭という設定にした方がよかった気がする。
■ストーリーについても、設定そのものは壮大なものでなくてもいい(インセプションだって「ライバル企業を追い落とす」というしょうもないものだし)のだが、最後にキャサリンが我慢できなくてセイターを撃ち殺してしまうとかはちょっとしょうもなさすぎる。もう少し緊張感を高めたまま話を進められただろうにと思う。
■生きてない設定、変な設定もある。逆行中に自分と会うと消滅という設定はどこで効いていたか分からない。あと「熱いと寒くなる」はそもそも物理的にも無理(分子運動を逆再生してもエネルギー=温度は変化しない)だし、これが生きてるのがカーチェイス後のガソリン燃焼だけだからこれはなくしてよかっただろう。逆行中の人が順行中の人や物を攻撃した際(あるいはその逆)の影響の出方、傷が出来たり壊れたりする時間の方向、がシーンによって一貫していないように見える。ここは重要なのでもう少し一貫するように考えてほしかった。
■アイデアは秀逸だが、脚本の詰めも映像的な魅力ももっと高められたと思う。次回作に期待。 【θ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-05-28 21:55:58) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 そもそも、この映画は完全に2回以上見ることを想定した作りになってますね。 1回目で理解できるのはちょっと無理ですよ。
大体把握するために、Netflixで4回ぐらいみました。 とはいえ、映画としての評価は1回目で決めるべきだと思うので そういう意味であればかつてない映像的な部分での新鮮さと
脳をフル活動してる感じと あの人物は実はあそこにいたのかという伏線回収は 個人的に好きなので7点です。
そもそも、ここまで理解が難しくなる要因としては 時間通りに進んでいる人と、時間を逆行している人が 同じシーンに存在し、さらにカメラの主眼がコロコロ変わる上に
逆行を開始するタイミングが人それぞれだったりした上に 何気ないシーンから突然全然関係ないシーンにカットが切り替わったりするので 時系列的に上手く並ばないのが原因ですね。
で、ここからネタバレになりますが、
最初のオペラハウスでの催涙ガスと、フリーポート(美術品があるところ)内のセキュリティで マスクをする行為自体が一般的な呼吸をする為という部分で刷り込まれてしまい
その後の酸素マスクに対して初見は注目しなかったのですが 逆行中は酸素が吸えないので酸素マスクをしている=逆行中
ってわかりやすい合図であることが分かると このシーンのこいつは逆行中であることがわかって、 さらに回転扉のタイミングを最初から見直してみた事で
時間が逆行するタイミングが理解できて 更に、赤(部屋とかワッペンとか)=通常の時間の流れ、青=逆行中というシグナルを含めて
やっと全体の流れがつかめてきた感じです。
空港内では通常の主人公とニールと逆行中の主人公とニール。さらに逆行状態から通常状態に戻った主人公とニールが、 同一時系列にいるという(船にいる二人も同じ時系列ですが)
さらにカーチェイスとかクライマックスは入り乱れまくって 複雑きわまりないですが 難しい映画です。
ニールの正体が結構謎なんですが、 実はキャットの息子であるマックスの大人の姿だったりするんですかねぇ。 【シネマレビュー管理人】さん [インターネット(吹替)] 7点(2021-09-16 00:57:22) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 やっと幻のMaking本「The Seacrets of TENET」日本語版を入手! 当初は日本語版が何故か限定販売で転売屋のせいで定価の倍近い価格だったので通販でシンガポールから英語版を入手、 3か月してやっと日本語版を入手(おい販売会社、再販するならアナウンスしろ!怒)。 これで考察が進む! 劇場鑑賞複数回、BD購入、メイキング本を二冊も購入、再上映されれば観る気満々。 英語の勉強までさせちゃうノーラン、やっぱり凄いぞこの人は。 はい、私は「ノーランの思う壺状態」でございます。
【∞ 週目:2021/3/30投稿 Blueray】 凄い! 家庭用TVで観ると全く面白くないぞ!! それでも大好きな作品で有る事に変わりは無いが。 池袋シネマサンシャイン様、本作の定期的なIMAXレーザーGT上映、是非ともご検討ください。 クーポン券販売して頂ければ、私買います。
【4周目 : 2020/11:14投稿 4DX】 いや〜、カーチェイスのシークエンスは未だに判らない!
またもやスマホ野郎出現、本当に、いやマジで、スマホ見るなら家で観ろ。
【3周目 : 2020/10/25投稿 IMAXレーザー】 まさか三週連続で観るとは思っていなかった。 自分で立てた仮説を検証するのがとにかく楽しい、 でもそれ以上に新たな疑問や謎が出てくる。 いやはや、奥が深い作品だ。
【2周目:2020/10/19投稿 DOLBY ATMOS】 リピーターが多数生まれるのも納得だ。 1周目で自分なりの仮設を立て(私は自作の年表まで作成してしまった汗)、その検証をしに行く。 「我が意を得たり!」と思えたり、新たな謎が生じたり、これが何とも楽しい。 近々に年表改訂版を作成し、3周目を楽しもうと思ってます。
蛇足 話題作故の止むを得ない事なのかも知れないが、話に付いて行けなくなったであろう人が何と上映中にスマホを見るという事態発生。 「なんだこりゃ!?!」と思う気持ちは判るけど、最低限のマナーは守ろう。スマホ見たいなら家でどうぞ。
【1周目:2020/10/12投稿 IMAXレーザーGT】 私の様な凡庸な一市民には一回では理解不能。 とにかく展開がスピーディなので頭の中で「ん?今のはどういう事?」と反芻する間も無く場面は変わり、 それに加えて前半~中盤は新しい人物がどんどん出てくる。 なので私は途中から理解しようとする無駄な努力を止め、場面一つ一つを楽しむ事にした次第。 一回目の鑑賞を終えた時点での素直な感想だが、まずは本作が「プレステージ」の様な納得の行かないオチで済ませる作品では無かった事に安心している。 既に巷では「理解不能」「二回以上観なければ理解できない」等の評判で盛り上がっているが、私は本作には所謂「正解」は無いのかと思っている。 状況が許す人は二回・三回と本作を観て、自分なりの解釈をしながら楽しんで納得する。 出来ればそれを伴侶や恋人、友達や家族とワイワイ喋りながらするのが楽しいのでは無いか。 まさかクリストファー・ノーランは本作がコロナ禍渦巻く世界情勢下で公開されるとは微塵も考えていなかったと思うが、 結果として映画と言う娯楽を普段とは少し違った目線で見直す良い作品だと思った。 とにかく、 いずれにしても、 今ハッキリしているのは、『絶対にもう一回観る!』と言う事。
以下、蛇足ながら幾つか。 ・東京池袋のシネマサンシャインにて鑑賞。IMAXレーザーGTの威力は想像を絶する程。可能な人はIMAX上映の最上級で本作を堪能して欲しい。 ・ヒロインを演じたエリザベス・デビッキ、身長190cmの恵まれ過ぎたプロポーションは正に人間離れしていて青いボディペインティングをすれば そのままナヴィになれる位。最初に登場した時はCGかと思いました。はい。 ・劇中に幾度となく「順行」と「逆行」の人達が入り乱れるシーンが有る、特に逆行の人達の動き方は一昔前のTVで観たドリフのコントになってしまいそうで 何だか笑えた。幾つかのシーンはスケジュールの関係なのか、エキストラの人達が後ろ向きに走ったり繰り出したパンチを逆に演じている様に見えて 面白かった。他にも幾つか発見が有りそうだ。 【たくわん】さん [映画館(字幕)] 7点(2020-10-12 17:02:40) (良:1票) |