4.《ネタバレ》 「千と千尋の神隠し」の興業収入100億突破の最速記録を大幅に塗り替えたと大評判、あちこちで話題にも上って席巻中。 映画はアニメの続きの話だと知って、まずはアニメを全巻視聴してから映画を見た。 確かに面白い。でも、あまりにも評判が高くてハードルが上がりすぎた。 涙が止まらないという感想を幾つも目や耳にしていたので映画館まで足を運んだが、少しウルッとする場面はあったものの泣くまでには至らず。 泣ける映画なら他にもっと泣けたものが幾らでもあったので、やや拍子抜けの感があり、何の期待もせずに見たほうがよかったかも。 映画を見た後に、今度はコミックを読み始めたが、この作品は漫画で読むよりアニメや映画の映像のほうが活きる。 ただ、映画の続きの漫画のストーリーの中に、涙腺をしっかり刺激される家族愛エピソードがあった。 【飛鳥】さん [映画館(邦画)] 7点(2020-11-01 22:48:30) |
3.《ネタバレ》 封切り3日間で46億円超の興収に至ったとか、映画館のタイムスケジュールが埋め尽くされているとか、あいも変わらずこの国の“ブーム”というものは節操がない。 とかなんとか思いつつも、公開されたその週末に自分自身子供二人を連れ立って、3,800円支払って、46億円の一端を担っているんだからざまあない。
ポップカルチャーに傾倒する者の一人として、社会現象まで巻き起こすような“ブーム”にはとりあえず乗ってみる主義なので、コロナ禍の最中、暇に乗じて手は出してみた。 ただし、ファーストインプレッションでは正直ピンと来ず、某配信サービスでアニメ版の第一話を観たきりしばらく放置してしまっていた。 これは今となっても変わらないが、正直なところもっと面白い漫画やアニメは山程あると思うし、週刊少年ジャンプの作品に限っても、「鬼滅の刃」に至る系譜の上には忘れがたき名作がひしめいている。
とはいえ、この作品が巻き起こすムーブメントはやはり大したものであり、それは子供と暮らしていると本当によく分かる。 小学三年生の長女と、幼稚園年長の長男が、揃って“鬼滅”にハマっていく様を目の当たりにして、一つのエンターテイメントとして「これは大したものだ」と率直に感じた。 そして、その子供たちが突き進む“沼”に引き込まれるように、僕自身も再びアニメシリーズを見進め、妻が借りてきた原作にも手を付けた。
そうして、いささかの抵抗もなく、封切りのタイミングでこの劇場版を鑑賞した次第。
結論から言うと、泣いた。そりゃあ、泣く。 週刊少年ジャンプ全盛期に、そこで連載されてきた数多くの漫画作品と共に育った者として、この漫画雑誌のテーマである「友情」「努力」「勝利」をどストレートに反映したこの漫画世界が織り成す物語に熱くならないわけはなく、二人の子を傍らに置いて鑑賞しつつも、涙は溢れた。
アニメシリーズを通じて今作を成功に至らしめたものは、アニメーションとしてのクオリティの高さだったと思う。 原作漫画も魅力的な作品であることは間違いないが、作画力は決して「上手」な部類ではないだろう。 アニメ作品では、その作画のクオリティを補完し、ハイスペックなビジュアルに昇華させている。そのことが、老若男女問わず幅広い層を熱狂させた要因となっているのは間違いない。
文字も読めない幼児から、中年世代に至るまで、「全集中 水の呼吸!」なんて嬉々として真似をしてしまうのは、ひとえにこのアニメーションのアニメーターや声優たちの功績だろうと思う。
ただその一方で感じた決して小さくないマイナス要因も今作は孕んでいる。 それは、ストーリーテリングにおける“フリ”の弱さと、“説明ゼリフ”の多さだ。 クライマックスに向けたキャラクターたちの対決や葛藤が大きくなればなるほど、本来そこで生じるべき大きなエモーションのための“前フリ”が欠如してしまっていることを感じずにはいられないし、重要な感情表現においてキャラクターたちに心情を語らせすぎるのは、原作漫画自体が持つウィークポイントだと思う。
一人ひとりのキャラクターは味方も敵方も含めてやはり非常に魅力的だと思う。が、しかし、その魅力的なキャラクターたちの熱い言動に対して、前フリやバックグラウンドの描き方がやや希薄に思え、彼らの決断や行為が極めて唐突に感じてしまうことは否めない。
例えば、この劇場版“無限列車編”では、本来の主人公・竈門炭治郎以上に、柱の剣士・煉獄杏寿郎が絶大な存在感を示すわけだが、彼の人生模様と、新たに共闘する炭治郎ら若き剣士たちとの関係性を深める描写がやはり希薄過ぎたと思う。 もちろん煉獄本人の回想シーンによって彼の過去は断片的に伝えられはするけれど、そこに炭治郎や伊之助らが介在することはなく、実際彼らの関係性が深まるようなくだりも無い。 よくよく考えてみれば、この映画の中で描かれるストーリーは、炭治郎らと煉獄杏寿郎がほぼ初対面の状態から突如として死闘に至る極めて短い時間を描いているわけで、絆が深まる余裕などそもそもない。 そうなると、ラストのあの文字通りに“熱い”顛末も、どうしてもエモーショナルに欠け、鼻白んでしまう。
そういう弱点を感じつつも、それでも泣いてしまったことは事実だし、このエンターテイメントに理屈ではない魅力が溢れていることは否定しない。 この“無限列車編”、そして“煉獄の死”そのものが、この漫画世界全体の“前フリ”であることを期待しつつ、この先の展開も子どもたちと一緒に楽しみたいと思う。 【鉄腕麗人】さん [映画館(邦画)] 7点(2020-10-18 23:03:57) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 原作は読んでないがアニメを観ていたので。 熱狂的なファンという訳ではないけど、なんとなく観なきゃいけない気がして流されました(笑)
うん、面白いと思うんだけど。 なんで最初から上弦の鬼?が来ないんだろうと思っちゃった。身も蓋もないですね。 結局は今回のメインである列車の鬼はただ派手なだけの噛ませ犬かよと。なんか、テレビアニメに出てきた別の鬼(蜘蛛の奴)とかに比べていまいち背負っているものが薄いというか、そこまで敵として魅力も感じなかったのが残念だったかな。でも、夢を見せて殺してくるという能力自体はとても面白くて、なんかジョジョのスタンド能力に似てるなぁと思った。 で、その後でめちゃくちゃ強い鬼が出て来るんだけど、これがシンプルにただ強い。シンプル故に闘いとしては地味な絵になるから、映画的に派手だけど弱い敵をメインに持って来てる感じがしてなんだかなぁと思っちゃった。(←エンターテイメントを否定する奴)
今回はやっぱり煉獄さんがめちゃくちゃ格好良かったね。名言のオンパレードだし。 それから、夢の中での善逸と伊之助はある意味柱よりも強くて笑っちゃったわ。 【ヴレア】さん [映画館(邦画)] 7点(2020-10-17 07:54:29) |
1.《ネタバレ》 良作。テレビシリーズや原作が好きな人には良いと思う。テレビシリーズで知ったクチだけれど、もともとのめり込むほど好きな作品ではない。普通に楽しめるという程度で、この映画もその延長線上。 【ネタバレ注意】原作通りのストーリーらしいから、文句をつけてもしょうがないが、そもそも列車に魘夢(眠らせる鬼)は煉獄、炭治郎、善逸、伊之助の4人が乗り込むことに、いつ気付いたのか。4人の使者(?)を使って眠らせていたが、その4人はどこから“調達”されたのか。鬼は一般の人々に隠された存在だろうに、どうして車掌は「夢を見せてください」とお願いするような心持ちになったのか。いい夢を見せてもらえるとそこまで信じる理由はどこにあるんだろう、など根本的な設定が気になった。2時間モノにしてはやけにあっさり列車編が片付いた……と思ったら、その後に別の鬼(猗窩座)が待ち構えていたというのは意外な展開だったが、たまたま魘夢がやられて脱線したような場所にどうして出てきたのか。まさか列車に乗っていたわけではないだろう。ストーリーの勢いで見ている間はあまり気にならないが、勢いに任せきってる気がしないでもない。そもそも眠らせるのなら、もっと直接殺すことができなかったのか。寝ながら反撃していた煉獄以外は、とくに防御されることもなかったのではなかったか、ということもある。 映像的には、力が入っている作品でもあり、よく作られていた。冒頭は実写を思わせるほどの描写だった。ただ、列車と鬼の融合にはCGを多用していたが“やわらかい”感じがしなかった(そういう説明があるまでは固まっているのかと思った)。 あと、回、カッコいい役回りだった煉獄だが、声と喋り方でどうしても「斉木楠雄のΨ難」の灰呂を思い出してしまうのが困った。 【mohno】さん [映画館(邦画)] 7点(2020-10-16 18:45:05) |