《改行表示》 9.《ネタバレ》 日常に溶け込んだ殺人鬼の恐ろしさが淡々と描かれるスラッシャーホラーの傑作。 殺人鬼のストーカー的な執念が伝わる。 殺人鬼の獲物を見つめる目線が無感情なまでに冷たい。 殺人鬼がそこにいたりいなかったりする不可解さ。 ただ殺人鬼であることの恐怖と、 そこに都市伝説的なものが微妙に加わることで独特の恐怖を生む。 その非人間的な異常性が冷静に淡々と(しかし容赦なく執拗に)描かれることでリアルな怖さが生まれる。 殺人鬼の仮面はあまりにも無表情でそれが象徴するのはまさに「死」である。 映画に出てくる殺人鬼の中で最も暗く冷たく不吉な存在感を放っている。 決してやり過ぎることのない演出が恐怖を生んだスラッシャーホラー史上最恐の傑作。 【ゴシックヘッド】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-02-28 22:52:00) (良:2票) |
《改行表示》 8.《ネタバレ》 祈りのない映画。 つまり、これほどニューシネマらしい映画はないくらいのラスト。 あのBGMが聞こえてくると、近くにブギーマンが!って感じで、非常に呪い度の強い映画。 映画とは落とし前の芸術だと思ってる僕には、非常に不安な気持ちが残ってしまい、 低評価を与えたいが、カーペンターの奇才ぶりのつまった内容から、やはり低評価は与えづらい。 とにかく尻軽カップルのイチャイチャなところは、小生もむかつく。 これが、イチャイチャ斬殺ホラーの始まりなのだろう。 カーペンターの発明したモノは、後世色々なところで応用されてる。 ダースベイダーばりの息づかい、夜の密室・女性一人で不審者に立ち向かう、などなど。 (しかし、あの白い覆面の下にちらりと見えるイケメンが不死身のブギーマンってとこが未消化なんだよなぁ) でも、今観ても新しい、カーペンターの鋭角なセンスには、ただただ舌を巻く。 前の方のレビュワーさんの、映画には必ずしも過剰なサービスは必要ないのでは、という意見に 我が意を得たり!です。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2023-03-04 22:16:37) (良:1票) |
7.久しく観てないなあ、とレンタル借りてきて、やっぱりこりゃエエわ、と。大してスプラッターな描写も無い地味な作品だし、それで終わりかよ、というアッサリ感も否定できないのですが。ただ、映画って別に過剰なサービスは要らないんじゃないの(もちろん過剰さが嬉しい作品もあるでしょうけど…)、とあらためて思っちゃう。例によってカーペンター自身が手掛けたらしい音楽も安っぽい単調なものだけど、しっかり効果を上げてます。本作における適度なサービス、それは、前半の昼間、つきまとう人影に怯えをみせていたジャミー・リー・カーチスが、それを綺麗サッパリ忘れたかのように、夜が更けた肝腎の後半は大胆な行動をとろうとするところですね。こういう、我々と主人公との感覚のズレ、サスペンスを盛り上げるのに効果的。あとは、いつも遠目にカメラに捉えられていた謎の白マスク男を、狭いクローゼットで主人公と邂逅させてやれば、ちゃんと恐怖映画になっちゃう。早い・安い・美味いの3拍子、って、例えばこの作品のことでしょう。 【鱗歌】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2015-02-14 11:09:15) (良:1票) |
6.《ネタバレ》 前振りが長すぎるんだけど、殺しが始まってからの恐怖感はなかなか。とくに死体が集められている部屋なんか気持ち悪いし。クローゼットに隠れるのはやめよう。殺人鬼は、とどめを刺すまで目を離さないように使用。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-04-30 00:13:03) (良:1票) |
5.映画雑誌かなにかで読んだことがあるんですが、この映画、出来上がって試写をした段階で「劇場公開できない」と判断されたとか。で、カーペンター監督はフィルムの再編集とか追加撮影とかは一切しないで、同じフィルムを劇場公開にまで漕ぎ着けたんだそうです。カーペンターがやったのは音楽の入れ替え! どこまでホントなのかな~? でも確かに音楽ひとつで出来は変わって感じるものだと思います。この作品をきっかけに音楽を自作するようになったのかなと思ってたんですが、この作品以前から監督自らが音楽を手がけてるんですね。「B級監督」と言われる人ですが、この映画が公開された当時、十代だった僕は「音楽も自分で作ってるんだ、スゲ~!」と感心していました。映画自体の出来はともかく、音楽の効果について大きな意識を持つきっかけになった作品です。音楽入れ替え前の劇場公開ボツ版を観て比較してみたいです。当時「絶叫女優」とか言われてたジェイミー、すぐに消えてなくなる人だと思ってたら、意外と幅の広い活躍をしてびっくりなのも印象に。 【だみお】さん [地上波(吹替)] 3点(2011-03-11 02:50:02) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 実は『ハロウィン』にはいくつかのバージョンがあり、日本で最初にソフト化されたものは、米国TV放映版だった。これは残酷シーンをカットし、いくつかの補足的なシーンを追加したもので、自分が最初に観たのもこれだった。残酷シーンをカットしたホラー映画がいかに味気ないものになるかは『血のバレンタイン』などを観れば分かるように、これは全く残念な代物だった。しかし後に劇場公開版を鑑賞することが出来、溜飲を下げた。これが本物の『ハロウィン』だ。TV版で追加されたシーンは続編の伏線となる部分だが、これはストーリーの流れを悪くしているだけで不必要に感じる(劇場公開版に追加シーンを加えた完全版もDVD化されている)。やはり劇場公開版がベスト。スラッシャー映画の元祖にして最高傑作。 【フライボーイ】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-07-26 20:59:26) (良:1票) |
3.イライラしたら負け!だから私負け! 【3737】さん 1点(2004-11-01 21:44:09) (笑:1票) |
2.《ネタバレ》 明らかに「13日の金曜日」などの元ネタはこれなのに、今では圧倒的にジェイソンやフレディの方が知名度が高いというのが皮肉。ブギーマンやマイケル・マイヤーズと言っても、「誰?それ」っていう返答しか返ってこないのが悲しい。でもやっぱりこれは元祖ホラー物の名作ですよ。序盤で子供時代のマイケルが殺人を犯すシーンから既に強烈なのですが、白塗りマスクを被って大人になったマイケルが物陰からチラッチラッと姿を現すところはかなり怖いです。なかなか姿を見せない、ここで殺すのか?とフェイントをかけておいて時間差攻撃!という手法は今では当たり前だけど、この映画での演出は本当にスタイリッシュにも思えます。そして劇中何よりも一番の恐怖シーンは、終盤で倒したかのように見えたマイケルが突然ムクッと起き上がるところ。あそこで観客は完全に絶望の淵に立たされます。恐怖心を煽るややチープな感じのする音楽もバッチリ、ハロウィンの夜に観れば効果も倍増です♪(^^)。 【かんたーた】さん 8点(2004-04-10 22:13:10) (良:1票) |
1.13金やエルムが出来るきっかけとなった、元祖キャラ殺人鬼モノ(正確にいえば悪魔のいけにえなんだが)。殺し方は今と比べれば天と地の差だが、何よりも全体に流れるオカルト的で不気味な雰囲気と、マイケルの不気味さが際立っていて正に原点といった感じである。ただ個人的に言うと少し物足りなかった気がする |