4.《ネタバレ》 ビデオデッキもまだまだ普及していない当時、映画は映画館で見るものでした。 この作品が公開されると知った時は「あの美しいメーテルにもう一度会える!」と胸が躍ったものです。 TV版の、モッサリ顔にくすんだ金髪のメーテルは残念でなりませんでした。 待ちに待って現れたメーテルの美しい事この上無く、今では考えられない事ですが劇場内はシャッター音とフラッシュ(!)の嵐だったのです。 三脚据えてる人さえいました。(関西の一部の映画館だけでしょうか?) ストーリー的には手垢のついた感が否めませんがダレない展開で飽きさせず、作画などは本当に丁寧に作られた佳作だと思います。音楽も最高です。 地球を旅立つ鉄郎を送り出す老パルチザンの件などはやはり999ならではでグッときました。 エンディングクレジットでSAYONARAが流れる中、夕景に佇むメーテルのシーンは今見ても胸がキュンとします。同性ですけどね。 【このは】さん [映画館(邦画)] 9点(2012-04-01 19:40:23) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 前作にとてつもない感銘を受けたがために、とてつもない落胆も味あわせてくれました。細かい突っ込みどころは多々あるが、最も大きな失敗は、旅の目的と結果が宙ぶらりんってことだ。前作は、鉄郎の成長とストーリーの本流とテーマが見事に絡み合い、エンディングには大きな感動と余韻が生まれた。ところが、今作で鉄郎は何をしたのか? 結果から言うと何もしていない。ちょっとスリルのある観光ですな。敵の本拠地を破壊したのは鉄郎でもハーロックでもない。ストーリーと何の関係もなく右の方(笑)から突然現れるサイレンの魔女(なに、それ?)だったりする。鉄郎が999に乗らなくても、機械化人の本拠地は破壊されたのだ。メーテルや車掌さんの素性が少し明らかになったりしたけど、これもストーリーの本筋ではない。親父との一騎打ちにしても、鉄郎にとってはただ敵を倒しただけである。殺し合いは上手になったかもしれないけど、そんなものはこの映画が目指すものじゃない。繰り返すがこの映画で鉄郎は何もしていない。無理に成長したような見せ方をされても困る。 前作で行き着いたテーマを、視点を変えて最後にハーロックが台詞にします。それは説得力があってオイシイところを独り占めしてました。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(邦画)] 3点(2009-01-07 01:19:07) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 鉄郎、この物語上では、ちっとも役立ってないし・・・。しかも物語にケリを付けるサイレンの魔女は、伏線くらい張っとけよ~、って感じでしたしねぇ。唐突に出てきて、全てを解決~。デウス・エクス・マキナのステキなサンプルと化してどーすんの?って感じ。何故、もう一度旅に出なければならなかったのか? その物語としての動機が弱すぎなんです。前作がヒットしたために焼き直しで夢よもう一度、って感じがしてしまって、この物語が存在しなければならない理由がちっとも見えてきません。鉄郎を普通の人から特別な人へ押し上げ、前作との明らかな矛盾を抱え(機械化人、生身の人間が必要なんじゃん)、結局自力解決できないまま終わる物語に、納得できる訳もなく。エメラルダスの「私たちの旅に終わりはないのよ」のひと言に、メーテルは納得できても、こっちは納得できませんがな。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 4点(2003-12-05 20:10:44) (良:1票) |
1.評価が低いのが目につきますが、私はりんたろう監督を含む関係者達のこの作品に対する思い入れの強さを感じ好感です。とにかく私はメーテルが好きだ!いや、メーテルの声の池田昌子さんの声が好きといった方がいいかもしれません。(確か[エースをねらえ!]お蝶夫人もこの人)彼女の強さ、弱さが十分に表現されたドラマです。全体的にダイジェスト版と言われようが、荒廃した惑星であのメーテルからのメッセージ、再会、そして彼らを取り巻く人達の愛に触れ成長していく哲郎。そう、この哲郎に自分自身を投影させラストで青春の幻影であるメーテルとの痛い別離が私自身「あぁ、大人にならないといけないんだな」と思わせてくれます。物語のつなぎ目がおかしかったり、前作と同じような展開だったり、やっぱり二枚目の哲郎に違和感を覚えたり”?”なところはあるにしてもこの作品は素晴らしいです。崩れ行く鉄橋の上を疾走していく999、「ソイレント・グリーン」のオチような大アンドロメダの真実、母と子、父と息子の物語等感動シーンは数知れず。しかもラストではメアリー・アックレガー(誰?)の情感あふれるテーマをバックに涙を流すメーテルや過去の名場面が!999をリアルタイムで観ていた私としてはそれなりの思い入れがあり、この作品を観るとその時の感動や、メーテルにほのかな恋心と多少エロチックな妄想を抱いていた気恥ずかしさを思い出します。そういう私に「いつかは必ず別れが来るけど、君もそれを乗り越えないとね」とそっと肩を押してくれている気がします。劇中のBGMはどれも心の琴線に触れ物語にマッチしてます。ただラストの城達也のナレーションは盛り上がり過ぎて要らないと思いますね。「さらば、メーテル!!さらば、スリ~ナイン~っ!!」ってんな事言わなくても十分伝わってるのに。後ウェイトレスのメタルメナが折角999を救った自虐的行為が誰にも気づかれないと言うのは、彼女の霊も浮かばれません。 【さかQ】さん 8点(2003-04-08 01:11:01) (良:1票) |