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犬王

[イヌオウ]
INU-OH
2021年上映時間:98分
平均点:6.22 / 10(Review 9人) (点数分布表示)
公開開始日(2022-05-28)
ファンタジー時代劇アニメミュージカル歴史もの音楽もの小説の映画化
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タイトル情報更新(2023-12-19)【イニシャルK】さん
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監督湯浅政明
森山未來友魚
柄本佑足利義満
津田健次郎犬王の父
松重豊友魚の父
本多力覚一
大友良英平家の亡霊
脚本野木亜紀子
音楽大友良英
配給アニプレックス
アスミック・エース
作画松本大洋(キャラクター原案)
亀田祥倫(総作画監督)
名倉靖博(作画監督)
松本憲生(メインアニメーター)
録音木村絵理子(音響監督)
東北新社(音響制作)
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1.時代と怨念を超えた語られぬ者たちの狂騒曲。
この国が誇る最古の舞台芸術である「能楽(猿楽)」をメインフィールドにして、時代に埋もれた能楽師と名も無き琵琶法師の友情と狂気が、縦横無尽のアニメーション表現の中で描きつけられている。

まあ何と言っても、湯浅政明による変幻自在のアニメーション世界の中で、松本大洋が描き出したキャラクターたちが、自由闊達に舞い、歌い、乱れる様が凄い。
この二人のコラボレーションといえば、「ピンポン THE ANIMATION」が記憶に鮮烈に刻まれているが、松本大洋の独特な描線で生み出されたキャラクターたちを、その性質を損なうことなく躍動させることにおいて、湯浅政明のクリエイティブは極めて的確で、文字通り“息を吹き込む”ことに成功している。

原作者は別にあるようだが、時代に対する反逆心溢れる二人の主人公が、己の才能とアイデンティティを証明するために共鳴する様は、過去の松本大洋原作漫画に共通するモチーフだった。「ピンポン」の“ペコ”と“スマイル”しかり、「鉄コン筋クリート」の“クロ”と“シロ”しかり。
そういう点でも、この原作のキャラクター創造を松本大洋が担ったことはとても的確だったと思える。

“平家物語×ロックフェスティバル”とでも言うべきミュージカルアニメーションの映像世界はイマジネーションに溢れる。
時代や文化、人々の感性をも超越して混じり合ったその世界観が、独創的な「芸術」を生み出していることは間違いない。

が、しかし、その一方でエンターテイメントとしてやや“独りよがり”になってしまっている部分もなくはない。
室町の京都で“ロック”が奏でられる事自体は斬新だけれど、我々現代人にとってそれはあまりにも普遍的な音楽なわけで、その描写そのものを肝とするには物語の推進力としてやや弱さを感じてしまった。琵琶法師の主人公が路上バンドよろしく大衆を煽る様が延々と繰り広げられるシーン等、間延びしてしまったことは否めない。

本作にとって音楽描写は「主題」というべきもので不可欠なものだけれど、作品全体のストーリーテリングの中で用いるポイントをもっと絞ってよかったのではないかと思う。
代わりに、主人公たちをはじめとするキャラクターたちの心理描写をもっとディープに掘り下げた方が、音楽描写によるエモーショナルが更に高まったのではないかと思える。
そういうことを踏まえると、叶うことならば、松本大洋による漫画化作品も読んでみたくなる。

とはいえ、「異形」そのものの姿形で生まれ落ちた“犬王”を禍々しさと愛着を併せ持つキャラクターとしてクリエイトし、時代を超えた「音楽」の中で舞い踊らせ、作品内外の“観客”を魅了したことは、「見事」の一言に尽きる。
鉄腕麗人さん [映画館(邦画)] 8点(2022-06-05 22:37:45)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 9人
平均点数 6.22点
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200.00%
300.00%
4111.11%
5333.33%
6111.11%
7111.11%
8333.33%
900.00%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.00点 Review2人
2 ストーリー評価 5.66点 Review3人
3 鑑賞後の後味 6.00点 Review3人
4 音楽評価 5.33点 Review3人
5 感泣評価 7.50点 Review2人

【ゴールデングローブ賞 情報】

2022年 80回
アニメ映画賞 候補(ノミネート) 

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