5.やたら家族の絆だの、父親としての役割だの語るジェイクですが、肝心のサリー家はバラバラです。養女のキリは実の母親に執着、次男ロアクは仲間外れにされた者同士クジラ(トゥルクン)と仲良くなり、人間の子スパイダーはクオリッチ大佐と疑似?親子関係を築きます。海の民メトカイナ族はよそものをいじめるし、この映画なぜかナヴィ間よりむしろその外側との親密性が丁寧に描かれてるわけですが、別にそれが作品のテーマとなっているようでもなくどうもチグハグな構成です。一方人間側のクオリッチ大佐は前作の単純なマッチョキャラから一転ナヴィの文化にあっさり順応するところを見せ、スパイダーとの関係はジェイクが見せる保守的な家族像に比べて複雑かつ人間味を感じさせる描写で感情移入しやすいものです。前作では人間以上に魅力的な存在として描かれたナヴィですが、なぜか今回はクオリッチ大佐の一人勝ちです。ジェームズ・キャメロンはクオリッチ大佐主役のファンムービーでも作りたかったのでしょうか?(笑)まあそれはさておき真面目に読み解くと、このシリーズが現時点で試みているのは19世紀のアメリカの物語の語り直しです。前作は西部劇でしたが今作はハーマン・メルヴィル著の白鯨が下敷きになっております。この調子だと次作以降では黒人奴隷や南北戦争を想起させるようなストーリー展開になるかもしれないといろいろ期待できるわけでして、これからの展開が楽しみなシリーズではあります。 |
4.《ネタバレ》 映像は本当にすごかったです。 映画産業の今後を考えるとこれだけの制作費をかけた大作は今後なかなかお目に描かれなくなるのではと思い、 キャメロンというとんがったクリエイターに感謝しその贅沢さを堪能した次第です。 ただストーリーの流れは踏襲だったと思うし映像的に前作より進化していても前作ほどの衝撃はありませんでした。 前作は「未知の衛星パンドラへの旅」という感じですごく楽しかったんですけど、 本作は「あぁ、パンドラって地球のことなんだな」という感じがしてしまって。 環境保護のメッセージはいいのですが、描き方が素直すぎる印象を受けました。 ラストはじ〜んときました。 【あろえりーな】さん [映画館(吹替)] 7点(2023-01-23 10:20:06) (良:1票) |
3.4DX3Dで見ました。この世界観を作りこんだ想像力、それを映像美で訴えるファンタジー、本当に素晴らしい。 3時間もあっという間でテーマーパークに行ったときのような現実離れした体験があり、純粋に、ただただ楽しかった。感謝したい。 【Keytus】さん [映画館(吹替)] 9点(2023-01-16 23:01:20) (良:1票) |
2.昨日の夜から全然寝れんで、仕方なく掃除。 気が付きゃ朝8時という素晴らしい体たらくさ。
なら映画でも行こうと………行ったのは。
――アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年)
IMAXレーザー3Dで観たが…結論から言えば、ストーリーやらネタバレやら関係ない! これは「体験する映画」なので観なきゃ意味がないのだ。
作品の「好き、嫌い」は人それぞれだと思う。 ただ、俺にとっては最高の画があった。 懐かしくも素晴らしい中学1年時の体験が(アバターのキャラだけど)劇中に飾られていた。 誰もが普通に観てる中で俺は、込み上げてきて泣いちゃったんだ…マジで。
* * *
昔…実家近くにあった甲子園浜。 自転車で飛ばして30分くらいの距離にある場所。 次第に潮が満ちて来たのを知る。 登った岩の上では足に波が掛かりつつ水平線を観たら…景色が異常に素晴らしく、ただただ見入った! まるで金曜ロードショーのような夕陽…黄金の光に向かって気分が超高揚した。
大声で歌ったのは西城秀樹のヤングマン…そして、ホップ・ステップ・ジャンプ! 一緒に居た小4の「ナオ君」と一緒に…岩の上に立ち、脚に波を受けながら熱唱した。 俺の中で、あれ程にテンションが上がったのは初めてだ。
アバターでは人間以上の知識を持ちながらも、自然と同化して徳を積む彼らを眺めて羨ましくも懐かしく…切ない思いになった。 俺は、海が好きで好きで仕方なかったのを想い出した。
想い出せば、色んな友達と仁川の渓流に行った。 ああ、そう言えば…学校が終わったら速攻で海に行ってた。 そして…夜になるまで泳いでた…楽しくて楽しくて仕方なかったんだよな…本当に。
今は――もう、あの時の砂浜は無くなってる。 だから、考えると悲しくなっちゃうんだよな、本当に。 最高の想い出の場所は自然災害じゃなく自らの手で壊すのも人間なんだな…。 * * * 映画の時間は192分と長いのは最初から覚悟してた。 ただ、驚いたのは「映画が終わって欲しくなかった」んだ。 もう後半のバトルの箇所よりも、平和な自然融合のシーンが本当に素晴らしく懐かしく、ただ胸に来ていた。
しかし、192分か…凄い長さだな。 あ、そうそう! ずーっと前からのマブダチと久しぶりに映画談義に花を咲かせていた。 そこで聞いた面白い話があったから書いておく。
彼さん曰く――「インド映画が何で3時間とか長時間なのか知ってますか?」と。
確定ではないらしいが、その理由が凄く納得!
答えは「インドって暑い場所だからエアコンの効く場所に入ったら客は、すぐに出たくないから」らしい。
いや、凄いなー…超納得! よくよく想い出せば俺もそうだった! 夏休みとか尼崎のダイエーとかニチイとかで涼んでたもんなぁー…何も買わんクソガキの俺が。 更には、エアコンの利いた本屋だったら、店から出たく無かったし。
その話が、ずっと頭にあって考えてたんだが…アバターを観た時に、その想い出も含めて頭にフラッシュバックした。
うん、人間ってのは幸せ過ぎるんだろう…きっと。 病気や体調なら仕方ないけど…「映画の3時間はちょっとなぁ~…」とか、そんな意見をよく聞く。
SNS、ゲーム、映画、アニメ、ホビー…いやいや、本当に娯楽が氾濫しきった時代だ。 だからこそ、趣味はリスペクトして欲しいし愛して欲しい。 ガキの頃… スター・ウォーズの新作を待ってた時のように。
渇望してた俺らは、その想いを忘れないままオッサンになった。
――アバター:ウェイ・オブ・ウォーター。
素晴らしき映画を観終わった後の余韻よ。 勿論、クリエイター目線だったら色々とある。
けど、個人的な想いで目線だと素晴らしい作品。
俺だけの大切な想い出だ。
. 【映画の奴隷】さん [映画館(字幕)] 9点(2022-12-21 00:25:33) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 3D/MX4Dで鑑賞。前作は当時見ていたが、あえて復習なしで映画館直行。従い、なんで五本指のナヴィがいて、なんでクオリッチ大佐が復讐に燃えていて、なんでエイリアンのリプリーが登場するんだっけ?といったことは不問。 圧倒的な映像美と、MX4Dの非日常的な臨場感。ストーリーそのものよりも、この世界観を見に来た、って感じ。 案の定、ストーリー自体は大したことはない。家族を大事に、環境を大事に、クジラを守ろう、といった陳腐なスローガン。(日本人は、捕鯨は金のためだけではないし、獲ったクジラは余すところなく利用させてもらってますから!) 最後はナウシカへのオマージュ?青き皮膚の者が、金色の触手に包まれる。「ラン、ランララランランラン♪」と聞こえてきそうだが、まぁよい。 さて、MX4Dは前方から水しぶきが飛んでくる、と聞いていたのだが、冬場で忖度したのか、それっぽい場面では「ぷしゅぅ」という音だけで、水を感じなかったのはちょっと残念。遠慮なくかけて頂いてよいのだが・・・ アトラクションとして楽しみに行ったわけで、3時間という長尺も、ちょっとお尻が痛くなっただけで、苦にはならなかった。この体験に感謝。 【チェブ大王】さん [映画館(字幕)] 7点(2022-12-18 22:45:16) (良:1票) |