4.アブナイ女を美人が演じるのは至極真っ当なんだけどマリリン・モンローには華がありすぎた。遺作『荒馬と女』では不安定な精神の女も実に様になっていたがこの主演デビュー作においては「華」が勝ってしまっている。冒頭から低いトーンでうつらうつらとしゃべることで「若さ」「明るさ」といった「陽」を消して「陰」を出そうとしているのはわかるが類稀なる「華」はそんなことだけでは消えはしない。というか作る側も作品の質よりも「華」を選んだのだろう。まあそれはそれでいい。そんなことよりも部屋の住人が戻ってくるかもしれないとか他の部屋の住人に覗かれてるだとか電話を盗み聞きされてるとかといったものがサスペンスにいまひとつ活かされていない、また重要な役どころを予感させるホテル探偵がこれまた全くサスペンスに寄与しないってことのほうがはるかに問題だ。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-05-25 13:46:09) |
3.マリリンの演じる役が痛々しくて観ていてちょっと辛かった・・・。やっぱりマリリンには明るい役が似合うしコメディが似合いますねえ。マリリン演じるネルのある事情に端を発する精神的な不安定さが話の軸となるサイコサスペンスですが、マリリンと少女、マリリンとウィドマークのドラマをもう少し時間をかけて描けばもっと怖い映画になったように思います。80分に満たない時間の中にウィドマークとバンクロフトの二人のもう一つのドラマを詰め込み過ぎたかもしれない。これがアン・バンクロフトのデビュー作だったんですね。バーで歌う彼女が魅力的でしたが、もしバーで歌う役がマリリンで(これも観たかった気もする・・・)マリリンの役をアンが演じていたらどんな映画になっていたでしょうか。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-04-13 21:48:19) |
2.モンロー初主演の作品であるが、当時の宣伝ポスターとは裏腹にシリアスな演技を楽しむ事ができる。演技派女優を目指していただけあって、もしくはお母さんの事もあってなのかなかなかの演技で怪演なんて言ってもいいかもしれない。内容的にはどこかヴィヴィアン・リー出演のあの名作の雰囲気を感じる気がしないでもないのだが、サスペンス的にもロマンス的にも中途半端な感は否めなく、肩透かしを食らってしまうかもしれない。ヒッチコックだったらどうなっただろうかという思いに駆られる。 モンロー以外の見所はジェームズ・キャグニーの妹の出演とアン・バンクロフトの初出演あたりだろうか。 【きいろのくじら】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-12-09 19:27:35) |
1. ビデオやDVDカバーを一見すると、恰もモンロー主演映画の如く見える。が、本作での彼女は重要な役ではあっても決して主役ではなく、所詮は脇役に過ぎない。主演は飽くまでリチャード・ウィドマークである。一種のサイコ・スリラーでヒッチ先生辺りが監督していれば結構面白くなりそうな題材だが、生憎ロイ・ウォード・ベイカーとかいうカントクにはサスペンス演出のセンスが全っっ然てんで一切全くちっとも無いのが致命的。もしも美しいベビーシッターがキ○ガイだったら…?という恐怖もモンローの大根演技で全て台無し。一応アン・バンクロフトのデビュー作という歴史的価値だけに…5点。 【へちょちょ】さん 5点(2003-04-13 02:32:55) |