4.《ネタバレ》 出逢うはずのない二人が期間限定で恋人になる。 破天荒で天真爛漫な彼女だが、実は病魔が彼女を蝕んでいた…というよくある設定。 でもこれは”愛”を前面に打ち出せる良いスパイスなので、悪くはない。
観賞当時、私は10代でした。 まだまだ若さ故の未熟さがあったせいか、最終的に彼女が彼の元を 去ってしまう理由が長らく理解できずにいました。 「今までの誰より愛し、心から一緒にいたいなら、一緒にいればいいじゃない!」 そんな風に憤り、すべてが彼女のワガママに終止した、としか捉えられませんでした。
でも、今なら彼女の気持ちが少し分かるんです。 多分「本当に心から愛した人だからこそ」の決断なのでしょうね。 もし彼女が病気じゃなく、普通にこの先も長く生きていられたのならば、 彼女は彼と一緒にいる道を選んだかもしれない。 いや、恐らくそうしているでしょう。 でも、長く一緒にいられないことは既に分かっている。 そんな状況で、自分の気持ちの赴くままその道を選んだとしたら、 二人を待っているのは「死別」しかない。 そして彼に残るものは「絶望」と「虚無感」だけ。 彼女はそれを分かっていたからこそ『想い出は綺麗なまま遺す』という選択をしたのでしょう。
1ヶ月という期間も、また絶妙です。 確実にお互いが楽しい毎日を送れるラブラブ期間ですから。 そして毎年11月になれば、彼は彼女のことを思い出す。 彼女は「別れの悲哀」と引き換えに、彼の記憶の中で「永遠に生き続ける自分」を得たのでしょう。
人が愛の前で純粋になったり、素直になればなるほど、 悲しい想いや現実は表裏一体で影を潜めているのかもしれませんね。 「愛し合っている」だけじゃダメで、二人の”障害”に目を向けずに突っ走れば、 最後に傷つくのは結局お互いなんです。
「大人の恋」とは「清濁併せ呑んだ決断ができる愛の存在」を云うのかもしれません。 この映画は、ちょっと歪な大人の不器用な愛と慈しみが、美しく描かれているお話でした。 【港のリョーコ横浜横須賀】さん [映画館(字幕)] 6点(2007-01-13 18:54:35) (良:1票) |
3.内容はともあれ好きな監督なので、ここのレビュー数の多さにホロリときた。 【mimi】さん 6点(2004-11-22 01:27:50) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 期間限定の恋愛、余命幾ばくもないヒロイン、人間味のないビジネスマンの人間性回復、全てがべたべたな要素で物語構成されているんですが、風景や微妙な会話で上品な感じに仕上がっています。ラストで良くある主人公が死んで盛り上がるシーンや弔い後日談シーンが出てこないのもあっさりいい感じ。ラスト不満な方はタイタニック風なそれが見たかったのかもしれませんが、そんなの最悪映画じゃないですか。 【ぽぽ.net】さん 6点(2003-09-23 16:54:13) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 主人公は広告界での賞を2度も取っていながらどうしてあんなにくだらないホットドッグのプレゼンしか出来ないのでしょう。広告界の首領との貴重な接見時に「問題はあなただ」なんて言って交渉決裂にしてしまう理由が分からない。いらないって言ってる男の生活に無理やり割り込んできて強引に自分勝手な奉仕を押し付けてきたくせに、好きになったら「いいえそれは困るわ、一ヶ月だけの約束よ」なんてそれは無いでしょう。こんなことを今まで毎月繰り返してきたの?。おまけに「わたし病気でもうすぐ死んじゃうの」だとお。いくら美人でもこういう女性はバツです。終始拒絶反応を感じながら見てました。 【WEB職人】さん 6点(2003-08-03 21:57:55) (良:1票) |