4.《ネタバレ》 スポ根ものといえばスポ根ものだがそれよりも人間の生き方を描いたドラマともいえる。実話モノだけあって派手な脚色や派手な成功もありませんが、スポーツそのもので大成功するよりもそのプロセス、信念と努力、そしてそれにより周囲に認められる、あるいは完全に実力主義の世界にいながらそれを認め犠牲を厭わない周囲の良心。アメフトの世界であれ以上の成功を収めるのは彼の身体能力では不可能に近いだろう。しかし彼はそのプロセスにおいて、人生では成功していると言えるのだ。スポーツものとしてではなくドラマとしていい作品。 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-04-13 06:31:45) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 親友ピートのひと言「夢は人生のたからもの」という言葉がこの映画のテーマ。その夢、ノートルダムのチームに入るための努力に何の疑問もためらいもないルディの生き方は、空気を読むのが当たり前で無理なことには挑戦しようともしない我々現代人にとって、ある意味羨ましくさえ感じる。時に白い目で見られながらも、人一倍努力する姿勢がチームメートにも認められて彼らがコーチに直訴したり、試合での「ルディ」コールにつながるのだろうが、チームメートの信頼を得ていく過程の描写は少し不足気味で、唐突感が否めない。名門チームからプロ選手へのステップアップを目指す主力選手たちが真剣勝負の場である公式戦でルディをメンバーに推すには、もう少しいろいろな面での信頼感を得ていくシーンが欲しいところだ。最後の試合で、ルディに出番をまわすためにギャンブル的なビッグプレーで攻守交替を成功させる場面、さらに初出場でルディがQBサックを決める場面。実話をベースにしてるということだが、これが現実なら実に感動的だ。映画化せずにはおれなかったのも頷ける。好み45/50、演出11/15、脚本8/15、演技6/10、技術7/10、合計77/100→8/10点 【chachabone】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-02-27 23:13:02) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 数年前バスケでアメリカを沸かせたJ Macという自閉症の少年の話とすごく似てますね。野球などでは思い出代打というような言葉もあるし、学生の最後の試合では結構この手の記念出場は良くあることで、そこまで気にならなかった。チームメイトがその機会を作り、ルディが全力で走り出したことに意味があると思うので。途中までは主人公のルディは、ウザキャラだなと辟易していた。が、段々とその思いの強さに心打たれた。それほどルディの感情が突進してくる。夢を持ち、自分の無能を知ったとき、人間が起こす行動には二種類あると思う。自ら限界を作って何もしないで諦めてしまうか、逆に、少しの可能性でもあるのならば、それに賭けてあらゆる努力をするか。スポーツをやっていた人なら分かると思うが、自分の限界をどこまでも乗り越えようとするルディのような努力を見せられると、選手はその人に対し、反感を持つか、それに触発されるかに分かれると思う。反感を持つ者は己の限界を自分で築き上げている人間。そういう人間は愚痴を言うことに終始する。自分が最初ルディをウザいと思った理由はこれだったんだと思う。要するに嫉妬と自己嫌悪ですね。触発される者は切磋琢磨し合い、そしてその努力に敵わないと気づけば「オレにはあいつ程の努力はできない」と負けを認める。そこで尊敬の念が生れる。このラストシーンは同情よりも尊敬に溢れていたと思う。彼のアメフトとノートルダムへの愛情に、自分達は絶対に勝てないと心を動かされたからだろう。それほどチームメートを鼓舞してきた功績は評価に値するのだろう。そして他人の目線など気にも留めずに、全力で駆け出すルディ。たった27秒間の為に…。この世界、いくら努力しても無理なことはいくらでもある。しかし、ルディは自分の限界を作らないで、自分ができる最大限の努力をしている。凡人にはできませんよ。ここまでの努力…。全く自分を客観視できないルディだが、自分は素直に心打たれたし、拍手を送りたい。何もしないで諦めるか、全力で頑張って諦めるか。両者には途轍もなくも無く大きな差があることを教えてくれた。ただ、脚本の荒さ、死んだ友人忘れてるとか、チームを思う気持ちも描いた方が良いとか、動機面に関してとか色々とマイナスもあったので8点(実話物なので忠実に作ったのだろう)青春時代を思い出させてくれるスポ根映画の佳作でした。 【Nujabest】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-08-16 18:11:29) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 この映画には悪い点はつけられない。それほど熱く、純粋でまっすぐな映画だった。とはいえ、序盤前半は主人公についてあまりいい印象がなかった。友達のパシリをやったり、口先ばっかりで全然結果が出ないところ等々。それが後半は周りの素晴らしい登場人物たちとも相俟って我々に感動を与えてくれる。特に一旦は挫折したときに黒人の中年の男が熱く語るところや、レギュラメンバーがルディのために次々とユニフォームを脱ぎ捨てていくシーン等々。そしてラストの「涙のウイニングラン」。ルディコールの中、その数十秒のために今まですべてをかけてきた想いをぶつけるルディに、青春の栄光と挫折、勝利の輝きを思い起こさずにはいられないだろう。見終わった後も、我々の頭の中には「ルーディ!ルーディ!」のコールが鳴り響いている。 【mhiro】さん 8点(2004-09-02 15:39:35) (良:1票) |