4.《ネタバレ》 巷では「カメ止め」の再来などと騒がれてますが、別にカメ止めと比較する必要はないです。普通に良くできた映画です。 幕末の会津藩の侍が現代にタイムスリップして起こる騒動を描いています。 前半は時代のギャップから起こるトラブルをコメディタッチに描いてますが、主人公が会津藩の悲惨な最期を知って悩み始める後半はシリアスになってます。 侍は元より時代劇そのものが終焉を迎えつつある現代において、自分に何が残せるかと自問した結果があのクライマックスなのでしょう。 前半はちょっとベタで退屈だったけど、後半は面白く見る事ができました。 【ぴのづか】さん [映画館(邦画)] 8点(2024-10-01 16:58:53) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 現代人が幕末にタイムスリップではなく、幕末の侍が現代にタイムスリップという設定がいい。 この幕末、というのが絶妙で、侍が刀を差すことが許されない時代にどうやって己のアイデンティティを確保するのか、ということを涙に笑いを織り交ぜながら見せてくれる映画。 しかも会津藩。 自分だけが生き残って未来に生きていることに、何か意味を見出さずにはいられない武士の魂の叫びがぐっと来た。 そして、かつて死闘を演じた仇敵との再会。これは完全に予想外で、まさに見どころの一つとなっているのだが、こういうポイントがところどころ配置してあって、観るものを飽きさせないシナリオも抜群。 そして失礼ながら。 ほぼほぼ私が知らない役者だったのが良かった。そのおかげでどっぷり映画の中に浸って、最後まで楽しんで鑑賞できた。「今はその時ではござらん」は名セリフだね。 いや、いい映画。 【roadster316】さん [映画館(邦画)] 8点(2024-09-30 12:33:51) (良:2票) |
2.《ネタバレ》 脚本の出来が良いです。面白い!定番の「タイムスリップで生じる時代ずれが引き起こす笑い」も上手いんだけど、コメディにとどまらず幕末に侍として生きた男たちの生きざまをも見据える胸アツかつ骨太な物語です。 上手い役者と、すごく観易いカメラと、流れるような殺陣。 本作の殺陣のシーンは白眉と言っていい。ここ数年に観たアクションもの全般の中でも飛び抜けて迫力があって美しかった。「あの夜の続き」である決戦は手汗がにじむほどの、どえらい緊張感がありました。劇中スタッフが「本物の侍がいる」と言ったけど、山口馬木也も冨永ノリマサもほんとに140年前の日本人に見える。彼らの放つ凛とした武家人の気概に酔っ払いそうになりました。 館内の皆と一緒に笑い、息をつめて見守ってそして(少なくともわたしは)泣いた。 ラストのオチも思いがけなくて洒落てて(?)、もうひと笑い。うまいなあ! 低予算でも映画への情熱が連鎖してこんなに素敵な作品が作れる。他国の豪勢な作品と比べてどうこう言う必要全く無いよな、とここ数年邦画に誇りと喜びを再び見出すことができてとても嬉しい。(でも予算はあるに越したことはない) 【tottoko】さん [映画館(邦画)] 9点(2024-09-28 23:40:28) |
1.《ネタバレ》 幕末から現代(といっても平成中期?)にタイムスリップした侍が時代劇の斬られ役として成功していく物語。関西弁で話す人が多いせいか若干吉本新喜劇っぽくもありつつ、そのうち本当に人を斬ってしまうのではないかというちょっとした緊張感が続くのが特徴と言えるかもしれない。これだけでもまあまあ面白いのだが、映画の評価を一段、いや二段、三段と引き上げるシーンが用意されている。自分はそれほど時代劇を観てきたわけでもないが、この際「映画史に残る果たし合い」だったと言わせてもらおう。鑑賞後の満足感はあのシーンによるものが大部分と思える。凄い勝負だったなー。これを演じたのは長いキャリアを持つ二人だ。「カメ止め」は本当に知らない俳優ばかりだったが、こちらは知ってる顔がちらほら。主演の山口馬木也も全然知らないわけじゃなかったが、こうやってじっくり見てみると声が菅原文太あたりを思い出させ、会津訛りも上手で、いい役者さんだなと。あとはやっぱり峰蘭太郎だろうか。リアルに時代劇をたくさんやってる人みたいで、説得力があったのも頷ける。ヒットには訳がある。観て良かった。 【リーム555】さん [映画館(邦画)] 8点(2024-09-25 20:42:16) |