《改行表示》 5.《ネタバレ》 現代人が幕末にタイムスリップではなく、幕末の侍が現代にタイムスリップという設定がいい。 この幕末、というのが絶妙で、侍が刀を差すことが許されない時代にどうやって己のアイデンティティを確保するのか、ということを涙に笑いを織り交ぜながら見せてくれる映画。 しかも会津藩。 自分だけが生き残って未来に生きていることに、何か意味を見出さずにはいられない武士の魂の叫びがぐっと来た。 そして、かつて死闘を演じた仇敵との再会。これは完全に予想外で、まさに見どころの一つとなっているのだが、こういうポイントがところどころ配置してあって、観るものを飽きさせないシナリオも抜群。 そして失礼ながら。 ほぼほぼ私が知らない役者だったのが良かった。そのおかげでどっぷり映画の中に浸って、最後まで楽しんで鑑賞できた。「今はその時ではござらん」は名セリフだね。 いや、いい映画。 【roadster316】さん [映画館(邦画)] 8点(2024-09-30 12:33:51) (良:2票) |
4.《ネタバレ》 大ヒットを嗅ぎつけての鑑賞。 何しろ「タイムスリップ」&「侍」ですからね。どう撮っても、そこそこは面白くなりそうな気がします。いやいや、実際に面白かったし、近年の時代劇コメディの中では、出色の出来だったと思えます。 しかし、私が思うに、たくさんの年配リピーターを生んだのは、高坂新左衛門、このおサムライさんの「お人柄」に尽きると思ってます。素朴で、純情で、はにかむ人。好きな娘を前にすると、ポッと赤くなる人 (笑) 最近の日本映画では絶滅危惧種のような人物であり、こちらが昭和時代の映画館にタイムスリップしてしまったのかと。きっとリピーターのみなさん、彼にまた会いたくて、映画館に戻って来てるんだな。 最後の殺陣では高坂新左衛門の勇ましさが際立ちますが、間違いなく "はにかみ屋さん" とのギャップ萌えによる効果もあったと思う (笑) 思えば、時代劇の "斬られ役" にここまでスポットを当てた映画もあまり記憶にありません。でも本作って決してそこにとどまらず、全ての端役、脇役、斬られ役、助監督、武術指導、衣装、カチンコ、、そして撮影所、、古今東西の映画 (時代劇) 制作に携わってきた全ての人や舞台への愛ある「裏方賛歌」となっていて嬉しいかぎり。 【タケノコ】さん [映画館(邦画)] 8点(2024-11-07 22:35:24) (良:1票) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 中盤までは、間の悪い編集や、聞き取りにくいセリフに この映画がなんで評判が良かったのか疑問符だらけで見てました。 主人公が、この青天の霹靂被害者唯一の1人だと思っていたら 2番手が登場して、俄然面白くなってきます。 現代に馴染んできていた筈が、ライバル登場で、サムライの魂が押さえられなくなり コメディ置いてけぼりのシリアス展開へ・・ ここからのマジのチャンバラシーンが、ホントに気迫が凄くて目が離せません。 前半の学生映画のノリとうって変わり、真剣勝負のリアリズムがヒリヒリします。 てな事で、なんとか映画もエンディングを迎えますが、このズームアウトが嫌な予感で まさか、もしやと思ったら、予感的中・・3番手が飛んできてしまいました。 これには変な声が出てしまいました(笑 椅子から落ちるかというくらい笑い転げました。 いいんじゃないですか? クライマックスの殺陣のシーンは映画館で見る価値あったし。 なんか珍しい物見て得した気分で帰ってきました。 主役の俳優さんは、小栗旬と西島秀俊の公安ドラマでテロリストの役をやっていて強い印象が 残っています。テレビは少ないけど舞台が多い俳優さんなのかな。イケメンですねえ。 話のネタに見ておいて損のない良作でした。 【グルコサミンS】さん [映画館(邦画)] 8点(2024-10-14 01:28:10) (良:1票) |
《改行表示》 2.《ネタバレ》 タイムスリップによって過去から来た人間が時代錯誤・・・これだけの話であれば古今東西使い古された手法でありますが、本作はそこのコメディに重点は置いていません。 仮にタイムスリップ要素がなくとも“切られ役”のストーリーとしても十分成り立っているでしょう。 ただ、それだけでは話題になるわけもなく、本作の肝は、ちょうど中間点あたりに訪れるタイムスリップによる仕掛けと、惹き込まれる殺陣の技によるところが大きいと感じました。 主演の山口さん、そして敵役の冨家さん、どこかで見た程度の認識でありましたが、それぞれ味があって、これが絶妙にいい! ヒロイン(?)の沙倉さんは、ちょっと棒っぽいですが、薄目でみれば国仲涼子にみえなくもない・・・ 奇しくも某配信ドラマの時代劇がエミー賞総なめというニュースが流れた同時期に、対照的な低予算B級邦画がヒット!というのは、ある意味痛快です。 今の時代、時代劇がダメではなく、マンネリ化が廃れる要素ということでしょうか・・・予算は少なくとも、しっかりした脚本をベースに確かな技量と情熱があれば、どんなジャンルであっても生き残ると思わせる一作でした。 【午の若丸】さん [映画館(邦画)] 8点(2024-10-11 21:04:39) (良:1票) |
《改行表示》 1.《ネタバレ》 巷では「カメ止め」の再来などと騒がれてますが、別にカメ止めと比較する必要はないです。普通に良くできた映画です。 幕末の会津藩の侍が現代にタイムスリップして起こる騒動を描いています。 前半は時代のギャップから起こるトラブルをコメディタッチに描いてますが、主人公が会津藩の悲惨な最期を知って悩み始める後半はシリアスになってます。 侍は元より時代劇そのものが終焉を迎えつつある現代において、自分に何が残せるかと自問した結果があのクライマックスなのでしょう。 前半はちょっとベタで退屈だったけど、後半は面白く見る事ができました。 【ぴのづか】さん [映画館(邦画)] 8点(2024-10-01 16:58:53) (良:1票) |