《改行表示》 6.《ネタバレ》 非常にインパクトのある作品ですね。人の注意・関心を引きつけるのが上手いと思います。 世界中で映像が氾濫し、その結果『人の集中力の継続時間』が極端に短くなったらしい昨今、エンターテイメント作品においては冒頭10分以内で見せ場が1つは必要でしょうから、製作サイドも大変です。 今作は10分~15分以内に、『ハラハラドキドキ』『お色気セクシー』を定期的にはさむことで、『なんか面白い』と観客に錯覚を起こさせることに成功しています。ですので、ストーリー自体はそんなに面白いものではございません。見せ場の使い方が上手いということでしょう。 冒頭では『人間地雷』。序盤の『60秒ハッキングテスト』。『もう一人のハッカーの暗殺』。『ハルベリーのプチサプライズ』。 『いったい何の意味が?』というシーン、エピソードが、私達観客の意識をひきつけておくための『餌』だとしたら、その説明もつきそうです。 終盤からクライマックスにかけてはストーリーも面白く、作品全体のプロットが見えてきます。 スタンリーはガブリエルとジンジャーが大金もってまんまと逃げおおせたのを、それ以上は追求しません。『たいしたやつだ。』の一言には、ガブリエルを人として絶対に許すことはないが、人として認めることはできるという意思が見てとれます。 実際に、ガブリエルは潤沢な資金を手にし、次々とテロリストを始末していきます。 悪の華、アンチヒーローの誕生です。 もちろん、ガブリエルによって、罪の無い人が無残な殺され方をした事実は消せません。ですがそれを言い出せば戦争だって同じですからね。 理屈ではガブリエルの合理性を認めながらも、人としての良心、道徳を重んじるスタンリーは、ガブリエルに賛同することはないわけです。二人はさながら『曹操』と『劉備』のような関係ですね。 この作品に難があるとすれば中盤。 今何が起きていて、誰が何をしようとしているのか、テンポを重視したため説明不足すぎる箇所が、中盤に集中しています。 特に背信議員によって派遣されたヒットマングループの車襲撃シーン。スタンリーがジンジャーを問い詰めるシーンなどは、一瞬なぜそうなったのかわかりません。しばらく様子を見て、あるいは結果を見て、『あー、そうゆうことか。』と結局は答えが提示されるから良いんですけどね。スピード感を重視し過ぎると、説明不足を招き、臨場感を損ない、中だるみさえ引き起こしかねない、と感じます。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-11-19 11:54:04) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 映画について長々と講釈をたれるトラボルタ。カメラが引くと彼は警官隊に囲まれていることが分かり、さらに引くと何十台ものパトカー、マスコミが押しかける大事件の真っ只中であることが明らかになる。このイントロだけでやられました。意外性と遊びがあって、そして観客をいきなり映画のど真ん中に放り込むという素晴らしいイントロ。このイントロが終わると物語は4日前に戻るのですが、ヘタな構成だと観客を混乱させる場合もある回想形式の作品にしては、本作の脚本はよくまとまっています。頭空っぽにして見ていても混乱せずに話を追うことが可能で、アクション映画の脚本としてはなかなか理想的な仕上がりとなっているのです。物語を動かすのはトラボルタ扮するガブリエルという男なのですが、この男の目的も正体も不明。とりあえずわかるのは強烈なカリスマ性があって、恐ろしく頭が良いということ。性格はキレやすくしょっちゅう人を怒鳴っているのですが、感情的になっている最中であっても思考回路は冷静であり、常に的確な判断を下すというかっこいい悪役です。これはトラボルタが得意とするタイプの役柄であり(「ブロークン・アロー」「サブウェイ123」)、本作においても脚本の狙い通りの人物に仕上がっています。。。以上、悪役は良いし、物語の運びもうまいのでアクション映画としては比較的上質な部類に入る作品なのですが、時に脚本が論理的に破綻しているため水準作の範疇にとどまっています。スタンリーほどのハッカーを雇い、ガブリエルが備えているほどのシステムがあるのなら、わざわざ銀行を襲撃しなくても外部からのハッキングで金を奪えるように思えます。この点、ハッキングに加えて銀行を直接襲撃することの理由が劇中で説明されないため、物語が途中からバカバカしいものとなっています。またラストにおいて、ガブリエルはスタンリーを利用して自身の死を偽装するのですが、怒りに任せてスタンリーがロケット砲を撃ち込むことまでがガブリエルの計画だったとしたら、なんという遠回しで不確定要素の多い計画を実行していたのだと呆れてしまいます。製作陣はガブリエルの優秀さを示すオチのつもりだったのでしょうが、ここまで行き当たりばったりの計画を実行していたのでは、むしろバカだったんじゃないかという気がしてきます。 【ザ・チャンバラ】さん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2010-09-06 00:03:16) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 “思い込み”は全ての事象を見誤らせる。確かにそう。本作で最も巧妙なのは、男性観客のほとんどに「何だかんだいっても、結構良かったよね」と思い込ませることに成功していること。ハル・ベリーの乳にはそれだけの力がある。+2点。 【目隠シスト】さん [地上波(吹替)] 7点(2007-03-12 18:29:34) (笑:1票) |
3.狼と羊飼いの少年の話を知っていますか?あんましトリックトリックってやってっと、誰にも信じてもらえなくなりますよー。そこのところは大丈夫なのですかー? 【3737】さん 7点(2004-03-22 22:55:30) (笑:1票) |
2.この映画意外と気に入ったんですよ。ハル・ベリーがいきなり脱いでるし。心の準備のないところにいきなりですから、そりゃびっくりっすよ。鑑賞後、何故かエマニエル夫人を思い出したの何故だろう。。秋だからか |
1.まず、最初のVFXで笑った。あのシーン、あんなに気合入れる必要ないのに!あんなところに、超無駄で超巨額な金を費やす姿勢!サイコーっす!!映画の気持ちよさを、再確認したよ!あと、ヒュージャックマンが「ピー」されながらハックするところがステキ!演技最高!!あと、彼がいくつものPC画面を使って、ハッキングしてる映像が10年前のアニメみたいで懐かしかった。ストーリーは今ひとつだけど、気合があれば十分楽しめる作品。ってことで、7点。 【スネオヘッド】さん 7点(2001-11-26 01:27:39) (良:1票) |