20.エーテルがよくわからないという意見がありますが、あれ位の年代なら誰にでも特別な存在とか、神格化してるものってあるんじゃないでしょうか? 本人だって実際はエーテルって何なのかわかってなかったりしてね。ただなんとなく格好良いから崇めてるだけとか。中学生時代の私にとってはチョウ・ユンファがそのような存在でした。エーテルは感じなかったけど、彼の銃さばきにしびれて崇拝してんだなと思う(笑)
この映画は目を覆いたくなるような、酷い事象も多分に盛り込まれていますが、そんなに鬱になるって程でもなかったです。そこは映画なのだから多少やり過ぎてる部分もあるのは当然だと思うし。良かった点はやはり14歳の人物の心象を巧く捉えている所だと思う。そして、印象的なのは緑色。鬱屈した登場人物達と対比するかのように、一面に広がる田園風景。そして、緑色の林檎の衝撃。 【ヴレア】さん [DVD(邦画)] 8点(2016-06-15 18:47:22) |
19. 映画館で当時見た時は多くの方がおっしゃられているように放心状態でした。瞳孔が開いてしまったようなショックがあったのを覚えています。イジメられた経験がなくても、思春期の方や大人でも中2病の方、もしくは心に闇を持つ人には打撃が強い映画ですね。心身の保障致しかねます。 今回、それ以来の鑑賞でした。録画保存しようと思って改めて見たものの、観賞後すぐに削除してしまった・・・。打撃は当時と同じだったのですが、もう二度と見てはいけないという自己防衛が働き削除しました。削除したものの、中毒性が強いので放送したらまた見てしまうかもなぁ。 これは禁断の映画です。なので私も1点にしようか迷いましたが逆にパワー点献上しときます。 【movie海馬】さん [地上波(邦画)] 8点(2010-05-24 04:10:25) (良:1票) |
18.観ている間、ずーっと嫌悪しか感じないのに、惹きこまれてしまう不思議な映画でした。10代の少年少女の残酷さを如実に表していたと思います。一人の級友をよってたかって狡猾にイジめ、いじめられっこはネット上でしか本音を語れない。現代っ子って、グレてない子でも不良っぽい言葉で話してる。違いますなら「ちげーよ」とか、かっこいいなら「カッケー」とか。みんな使ってるからとか、カッコイイからとか、使うことが高校生のステータスみたいになってしまっている。自分の痛みには気づいているのに、人の痛みには無頓着な残酷さ。僕の学生時代よりもさらに人間らしさを失っていて、正直、こわいです。一方でいじめっこの星野の心の闇も垣間見え、イジメは決してなくならないという絶望すら感じてしまう。嫌悪感しか感じなかった人は、人生や友人に恵まれている人なのかもしれない。最後まで観てしまったということは、僕にもそういう面があるってことだと思う。音楽が繊細でとても良かったです。 |
17.見終わったあと、厭世的な気分になりますね。中学生の日常生活に潜む救いようの無いダークな世界と、非常に透明感のある美しい映像と音楽がとてもマッチしていて惹きこまれていきます。
この作品の映像は、我々の中にある心象風景に非常に近い感じがしてとても心地良いですよね。特に最後のエンドロールのところは素晴らしいです。 【TM】さん [DVD(邦画)] 8点(2006-04-16 21:00:58) |
16.犯罪的なこと(万引きとかレイプなど)は抜きにしても俺の14歳もこんな感じだったし、考え方もこんな感じだったと思われる。よーわからん音楽にハマり、よーわからんイジめをし、イジメられ、よーわからん合唱コンクールに参加し、部活も一回戦突破できれば良いくらい。平々凡々ってのはそんなもんだろ~、そういった意味でこいつはリアルだと言いようが無い、むしろ隠しカメラで俺の私生活覗かれてたんじゃないかのリアルさ。だからこそ今になって言える感想がある。それは・・・「あなた方はそんな生活をしていて何が楽しいのですか?」と言うことだ。もちろん過去の自分にも当てはまるわけだが・・・。決して健全に生きろって言うわけではないんだけど、楽しく無く無味無臭な人生ってのが一番体に悪い気がします。だからこの映画は面白くもなんとも無い反面教師なだけな映画なのです、気づいてください、憧れないでください、ささやかでも明日に希望を・・・。ま、いまだにあの頃のネガティブさだけ引きずっている俺が言えたことじゃないですけどね。むしろ気づいた分、今の方が悪化してます・・・ 【taron】さん 8点(2005-03-19 18:10:30) |
15.稲中卓球部をおバカな中学時代を理想化させた作品だとすると、この作品はこの時期に生まれる様々な感情の流れ、人の汚い部分を具現化させた寡作だと思います。ここまで極端な悪事はなかったでしょうが、差別、いじめ、嫉妬など誰もが中学時代に経験し、目撃する出来事ではないでしょうか。舞台は地方都市なので、一度自分の立場を決定されると逃げられないという閉塞感もあるでしょう。岩井氏の美しく優れた映像技術で我々の記憶がよみがえられされるとともに、人が子どもから大人になる前に持つ最後の攻撃性を見せ付けられ苦いもの感じる。大人になれば露骨ないじめなんかはしませんから。 【バチケン】さん 8点(2004-12-23 23:11:24) |
14.私も少なからず、この映画を観終わってから腹を立てたものですが、 その苛立ちがそのまま映画への不満ではありませんでした。 この映画のリアリティを語れるほど、私は現代の中学生の実態を知らないし、 強烈なイジメにも遭遇したことはありません。 織り込まれた暴力やレイプなどのエピソードはステレオタイプな印象を否めないし、 一時期流行したTVドラマの焼き直しのようにも感じられます。 けれどどこか、身に覚えのある痛みが呼び起こされる。 思い出の全てに音楽が貼り付いている、若い時代を振り返るように。 私たちは繰り返しの中で生きて、麻痺していることに無頓着でいられる。 ニュースで聞きかじった事件にすら麻痺し、映画の中で暴力やレイプを 目の当たりにしようとも「ステレオタイプだ」と切って棄てられるくらい。 目新しさのないイジメの中には、そんなメッセージが込められているように感じます。 スクリーンにタイピングされるメッセージは、顔のない私たちの言葉。 誰もが無責任に、言葉を投げて去っていく。この映画への感想だってそう。 そこには観客に向けて突きつけられた悪意があって、映画を不可侵にしたい 監督のエゴがちらつく。しかしそれさえも計算なのかもしれないと思わせるほど、 ラストの田園風景の空は高く、美しい色だった。 【337】さん 8点(2004-05-20 06:32:41) (良:1票) |
13.これを見たときすごく衝撃を受けた。実際見た当時自分も14歳で自分の生活と比べて考えたりもしてみたけど、リアルすぎる…でも、共感できる部分もあり、私的には好きな作品。 【アンナ】さん 8点(2004-01-23 21:07:02) |
12.冒頭の女の先生の演技に「なんだ?この緊張しまくった大根演技は..」そして視力の悪い私にはチトつらいチャットの嵐。しかし非現実感漂う映像から一変、西表島での登場人物自らのビデオカメラを通した映像で20年前の10代の頃にフラッシュバック!!(高校の時に野郎ばかりで行った沖縄を思い出す..)10代になった私はその後この映画にどっぷりと入っていった。そうして見ると「こういう先生なんだ」と思えてしまう。それどころかこの映像にぴったりはまる顔立ちにすら見えてくる。内容はダークで救いが無い。救いがあるとすれば伊藤歩演じる久野さんの凄まじいほどの強さだろう。あり得ないほどの強さではあるが、特に灰色の世界で苦しむ人はあり得ないと切り捨てずに見てほしい。蒼井優演じる津田さんの操るカイトがここに登場する子供たちのように未熟さ故に落ちていく。それでも主人公のように糸を切ってはいけない。唯一のより所を家族ではなくリリイ・シュシュに求めたフィリアと青猫の悲しい物語です。<投稿者:りく&あん> PS.リリイ・シュシュはジョン・レノンが殺された日に生まれたとあったが、エンディングの歌がそのジョンの「LOVE」に似ていると思ったのは私だけ? 【R&A】さん 8点(2003-12-27 12:59:15) |
11.岩井俊二の映画の中では今のところ一番好き。これが今の中学生の姿かというと過剰に描きすぎな 感もあるけれど、雰囲気はよく出ていたと思う。 【新井】さん 8点(2003-12-13 00:07:33) |
|
10.音と映像がきれいだった。中学生として決してリアルではなかったけど、あの年頃の一番深い底の部分を見てるようだった。濃い岩井ワールドにクラッとした。個人的にあの映画の橋はいつも通るし、街もよく見ているので映画になるときれいに映るものだぁってことで8点!!でも、それだけじゃなく作品としてもオススメできるものだと思う。 【ボッシュ】さん 8点(2003-11-27 15:15:13) |
9.かなりキますね。この映画は。見て鬱になるような人もいるんじゃないかな。でも、すごく内容が濃くて、「久々にこんなに心に残る映画を見たな」と思いました。自分にとって、この映画の内容はリアルではなかったけど、登場人物の心の動きとか、教室に差し込む光、空の色や田園風景などはすごくリアルで、そのため、入りやすかったのだと思います。賛否両論あるけど、私は、「遺作にするならこの映画」と言った岩井俊二の気持ちが分かるような気がします。他の邦画にもこれくらい見応えのあるのを期待したいですね。 【しゃぼんだま】さん 8点(2003-08-06 17:11:34) |
8.今朝観たばっかりで、まだまとまらないですが、良かった。今の14歳かは分からないけど、私の中学時代はあれに近かった。大人は、子どもは毎日学校に行って普通の暮らしをしていると思っているかもしれないけど、子どもにとって学校は毎日が戦いの場で、私はそれを最近忘れてきてたんだなあと思った。私自身、その中で最低限の誇りはなんとか捨てずにやってきた。いや、捨てかけたこともあったかな。星野はきっと、その最低限の誇りを奪われてしまったんだと思った。いじめられて、彼の中で、何かが崩されてしまった。好きだったくのさんの前で、不良たちにあざ笑われるシーンはつらかった。彼の中では構図ができていたんだと思う。不良>自分。自分は、社会で一番劣った人間なんだっていう。その構図から逃げるために、彼は人をいじめるしかなかった。それが、彼が傷つけられたプライドを取り返す、唯一の手段だったのだ。今、若者たちが荒れてるのは、希望がないからだと思う。明確な価値観とか、そういうものが消えて、文化もへったくれもない地方都市の一生徒でしかない自分に、みんなが辟易しているんだと思う。だれでも特別な唯一の自分でいたいのに、そうでない現実がある。だけど、リリイは、それを慰めてくれる存在ではないと思った。絶対に。だって、いくら音楽に没頭したって、自分がその音楽を作っているわけではないし、リリイは、実は彼らの痛みを増幅させているに過ぎないからだ。リリイがウケる時代、というのは分かる。でも、リリイがウケない時代というのを、私は作りたいと思う。14歳の若者に迫ろうとした監督はすごいと思う。迫った、という点では迫真の映画だった。 【雨の日は】さん 8点(2003-06-24 13:55:10) (良:1票)(笑:1票) |
7.岩井俊二映画のファンである。しかし、この映画を観ている途中には他の作品とのギャップに嫌いになりかけたのを覚えている。それくらい残酷で後味も悪く、まさに拷問を受けているようだった。でも、観終わった後によくよく考えてみるとこれほど心に痛いくらいに残る映画もあまりないということに気付いた。そしてこの心の痛さこそが岩井俊二がこの映画で狙ったことなのだろう。 【スマイル・ペコ】さん 8点(2003-05-25 09:46:19) |
6.岩井俊二の映画は、ラブレターを見ていらい敬遠していたが、これは正直にとても良かった。田園風景の映像も、演じている俳優のキャスティングももとても良かった。ここ最近見た邦画の中では最高の作品です。 【毒虫】さん 8点(2003-03-03 00:07:24) |
5.はじめまして。「4月物語」の冒頭のサクラが散るシーンを見ただけで、ジーンときて涙が出てしまうという、岩井俊二的表現に条件反射で感動してしまう、かよです。そんな、私が岩井作品を批評するのは適当でない気がしますが、とにかく語りたいので語らせて。昨日始めてこの作品ビデオで見て、はっきり言ってものすごく感動したのね。でもね、今回はこの感動を他の人に伝える気にならないの。「ラブレター」や「打ち上げ花火」は友達に薦めまくったのにね。この監督最近、見る人を絞ってきてない?わかるヤツだけわかりゃいいんだよみたいな。私的にはすごくその方が嬉しいんだけど、監督の将来が心配になってきました。だから、くそ映画っていう批評にも腹が立たないのね。ある意味その通りだと思うし。岩井監督は相米監督見たいになっちゃうのかな。だから、今回は8点でした。 【かよ】さん 8点(2002-12-31 00:03:14) |
4.田園風景が綺麗で、それがまた痛かったです。でも私も主人公達と同じ14なのでやたら同調してしまい、すごく楽しめました。痛々しいけれど、人間らしさや温もり(かなあ?)というのがよく出ていたと思います。よかった。 【キヨコ】さん 8点(2002-12-30 21:37:04) |
3.もう少し年をとっていればこんなに痛く感じなかったかもしれない。いわゆる青春映画とは違うが、この映画で表現されているのもひとつの「アオハル」だと思う。岩井監督の映画はあまり好きではないが、この映画は評価したい。 【ヤマネ】さん 8点(2002-10-28 00:42:50) |
2.映画は、人の心を動かすためにある。その点は、音楽や絵画や写真などの芸術と同じ。自分は、いま、どんなふうに心を動かされたいのか。どんな精神状態を味わいたいのか。あるいは、どのように心を動かされるのが好きなのか。それによって、どんな映画が琴線に触れるのかが違ってくる。だから、もし、この映画をつまらない映画だと感じたなら、この映画の目指す方向が、その人の味わいたい精神状態の希望に合っていなかったということだ。この映画は、どんな人が観るべきか。普段から人間の行いや心のドロドロとした部分にうんざりしていて、ハッピーエンドの映画を観て一時的に幸せな気分になれても、またすぐに辛い現実に影響されて鬱になりやすい。悲観的な傾向があって、人とワイワイ騒ぐのは面倒なような性格。そんな人が、ずしりと暗いストーリーを心に迎え入れつつも、映画全体を貫く音楽と独特の描写手法に酔いたい。酔って、暗い気持ちを幻想的な雰囲気の中に溶け込ませたい。そんな人にぴったりではないかと思う。そういう、ちょっと心に傷のある人を、うまく酔わせてくれる、酒のような映画だ。確かに、雄一を苦しませ続けた星野は雄一自身によって殺されるが、それは正義の味方が悪者を退治するような、単純な「ハッピーエンド」ではない。あのシーンのあとも、人間の心の闇の部分に対する絶望がずっと尾を引く。だから、ハッピーエンド系の映画が好きな人には薦められない。映画全体を貫くあの音楽と、少し空想的な表現技法がうまい「酒」となっている。あれがなかったら、「酔う」こともできず、評価の厳しい映画になっていただろう。しかしながら、人間の世界の悲しい面ばかりを突きつけるためだけにこの映画があるのではない。自慰を強要されてもおとなしく従ってしまうような雄一も、自分の内面世界を踏みにじられるようなことをされては我慢ならなかった。リリィ・シュシュのライブ会場での、星野の心ない行いのことである。命令されて、女子を強姦予定の倉庫に案内までしてしまう雄一であっても、自分が大切にしている精神世界の中まで汚されてはたまらなかった。そんな、どこか一本筋の通った人間の心というものに目を向けたい。こんなに荒んだ世界でも、それぞれ、心の中では、みんな何か大切にしているものがある。それを尊重できれば、我々の世界は何か変わるのかも知れない。この映画の悲愴に酔ったあとは、そういう希望も少しは感じたいものである。 【アキレス腱】さん 8点(2002-09-15 13:22:05) (良:2票)(笑:1票) |
1.なんだかどこまでが現実なのか区別がつかないほど、よくできてたと思う。歌がとてもとてもよかったよ!大好きな映画になりそう♪ 【まこう】さん 8点(2001-10-29 03:49:12) |