6.《ネタバレ》 いろんなところで、山本薩夫監督らしからぬ情緒過多な演出が目立っているのだが、それを救っているのは、冒頭の雪中行列の強烈なショットであるとか、工場の手作業を終始丁寧に撮り尽くす気遣いであるなど、大事なところで妥協を許していない真剣さなのです。盆踊りのシーンなんかも、つなぎのシークエンスにしては異様に気合が入っていて、見ていて気持ちが良いのです。 【Olias】さん [DVD(邦画)] 6点(2016-03-04 01:40:04) (良:1票) |
5.骨太な力作。「青春の門」の織江役と並んで、若き日の大竹しのぶの、いかにも純朴無垢な一面が、一番自然に引き出されている映画だと思います。ここに出てくる男どもは、しのぶ兄チイチイ氏以外、み~んなエゴイストで嫌なヤツばっかりで同じ男ながらアタマに来ますね。この頃活躍していた若手女優さんたちって、皆さん一様に体型系に女工の格好が似合いますね~。今、この映画をリメイクしても、おそらく何の説得力がないだろうって思われるのは、ニッポン女性の体型がここ30年で飛躍的に成長を遂げたせいかと。地井さんのご回復を心からお祈りしています! 【放浪紳士チャーリー】さん [地上波(邦画)] 7点(2012-03-14 13:05:56) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 川崎市民ミュージアムにて鑑賞。 この作品も念願叶っての鑑賞だった。
原作者の娘さんとお孫さんが、私の実家の隣りにお住まいだった時期があって、どうにかこの作品を観てみたかった。
有名な作品なので、無難な出来具合だが、いかんともしがたい真面目さがあった。 ここまで生真面目な内容だと、逆に泣けないひねくれた自分がいる。
明治の時代、女性は手先が器用でないと、人生まで左右されるというのが、実に怖い話。 蚕の糸を朝から晩までたぐる。 想像を絶する辛い作業だろう。
そして、それを搾取する資本家たち。 お金のためなら、情け容赦なく労働者をこき使う。 それは現代でも変わらない気がする。 お金というものは、人間の温かみさえもそぎ取ってしまう。 経営者たちは、お金に振り回され続けた揚句に、「仕事だから」とうそぶき、労働者たちを搾取する。 私はお金のために、人間味を失いたくはないと、強く思った。 【にじばぶ】さん [映画館(邦画)] 5点(2012-01-09 22:38:32) (良:1票) |
3.この映画は勤務先の高校生を引率して見に行った映画です。(歳がわかるなあ) 映画好きの教頭先生の尽力で、この頃は毎年学校をあげての映画鑑賞をしていたのですが、当の生徒たちも私の方が感動してしまったことをよく覚えています。 明治初期の富国強兵の世の中にあって、貧しさ故に娘を売らなければならなかった親の辛さ、そして女工になった娘たちのつらさが痛いようにわかる映画です。今思えば、大竹しのぶさんだけでなく、原田美枝子、友里千賀子、古手川祐子といった蒼々たる若手女優陣が出ていたのですね。 何としてももう一度見てみたい映画の筆頭です。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 9点(2011-03-15 21:03:43) (良:1票) |
2.最近、大竹しのぶが演劇で大活躍をしている、もう大女優の域かも。この映画を見て、唇をかみ締めて嗚咽をこらえたことを思い出した。場内はすすり泣きでいっぱいだったが、あのころは多感だったのかしらん。盆踊りのシーンが圧巻だった、みんな若かったよね。 【さんま2号】さん 9点(2003-02-06 16:49:34) (良:1票) |
1.子供頃に観ました。最初は愛しのしのぶちゃんが死ぬのを分かっていて、最後まで観ているのが辛かったのを覚えています。これに大ファンのうちの母親に限らず、昭和一桁世代あたりが好きそうな作品ですね。これほどの大作(?)なのに、どうしてなかなかTVで再放送をやらないんでしょうか? 富国強兵、貧富の差、娘を若くして働きに出す家族の関係・・・・・学ぶことはかなりありそうだけど、平成になった今観てどう思うかは別です。個人的には何故か時計の針を戻すシーンが印象に残っています。 【イマジン】さん 9点(2001-10-29 21:07:03) (良:1票) |