4.《ネタバレ》 ノワールとしても、お話自体は非常にシンプル、かつ派手な展開も無く率直にかなり地味ですし、件のラストについても雰囲気自体は十分に好く醸されていますが、何故そーしなければならなかったのか、と言われれば若干疑問は残る、とも言えます。その意味では、お話自体の方よりは別のトコロに観るべきモノが在る映画だと思いますね。
それは言わずもがな、主演のドロンに決まっているのです。美しいですね。無機質な美しさと、冷たさ。血が通っているとは到底思われないほどに温かさ・生活感が排除されたその様はまるでターミネーターの様ですが(T-1000の方)その顔面が更に芸術品の様に美しいと。ハードボイルド極まりなくも前述どおり地味、というお話の内容も、ドロンの醸し出す雰囲気には好くマッチしていた、とも思います。もう一つ、ドロンの部屋がこれまた素晴らしかったですね。これも生活感無く、またあの壁の塗り方はなんなのでしょうか。あんな陰鬱な部屋に住んでいたら、常人ならすぐ精神を病んでしまいそうだ、とでも言いますか。
そしてドロン両手に華な女優2人の美しさも出色でした(これだからフランス映画は止められない)。ここまで主演陣の見映えが美しいと、全体の雰囲気も勝手に文芸的なまでに成ってゆくかの様な。たびたび観返している作品ですが、この雰囲気は個人的にはとても好みですね。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(字幕)] 7点(2021-05-29 13:23:11) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 とにかく黙って立ってるだけでカッコいい。油絵のような背景と相まって何ともアランとしててドロンとなる。 武士道から一文を引用しているのに、何故タイトルは侍にしたのかな。 コステロの殺し屋としての腕前がどれ程かは、作中だけではちょっと解りかねるが、凄腕なんだろう。 ゴツい鍵束を持ち歩いて車を盗むコステロ…アレはやはり、車の修理屋から借りるんだろうかね?当時のシトロエンは今の日本ではプリウスみたいにどこにでもあった車らしい。あのオヤジは表向きはシトロエン専門の修理屋で、裏で殺しの仲介していると。で、直すついでに合鍵を作ってたのかな?それかシトロエンの鍵パターンが全部であれしか無いとか?フランス人は合理的だって言うし… 暗殺後を目撃されたコステロ。そりゃ、サイレンサーも付けない銃で撃っちゃ… その後盗んだ車を捨ててタクシー移動。でもアリバイは作ってても暗殺時の格好のままアッサリ捕まり思いっきり怪しまれるコステロ。 適当に捨てた血の付いた紙袋も警察の手に渡り、部屋に盗聴器まで付けられるコステロ。 その盗聴器を泳がしておかずスイッチ切っちゃうコステロ。 メトロで尾行されて走って逃げるコステロ…そうこの時のガムのお姉さんがやたらと格好良かった。 今のパリのメトロに居ても全然違和感無いくらい美しい。 修理屋のオヤジから『これが最後だ』と言われたコステロ…単に拳銃はもう無いという意味か、危なっかしいコステロの今後を心配してくれたのか? コステロの実力が見えてきたところで、彼は自分を殺そうとした依頼人を殺す。最後の依頼は依頼人本人の愛人であり、依頼人を守るために嘘の証言までした目撃者のヴァレリー殺し。足がつかないように殺し屋の自分だけでなく、愛人まで殺そうとする依頼人。 武士道とは死ぬことと見つけたり。凄腕の殺し屋がミスをしてから、自分の死に場所を見つけるまでの物語か。 【K&K】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2021-01-26 01:57:30) (良:1票) |
2.台本をチラッと見ただけで出演を決めただの、アドリブを連発しまくっただの、数々の語り草とともに、アラン・ドロンの第二期黄金時代の幕開けとも言われる作品だが・・・・サムライをフランス語で発音すると「サモライ」になることだけはわかりました。 【永遠】さん 2点(2004-07-28 08:30:52) (笑:1票) |
1.いや~久しぶりに観たぜ。この映画ではアラン・ドロンは一言もセリフがなかったように記憶していたが(ウソつけ)、実は結構しゃべっていた(当たり前だ)。映像が冷たいというか、水彩画のようですね(日本の古いアニメはこんな感じだ)。それが見どころといえば見どころ、しかしさすがにストイックすぎる気もしないではなく。なお、私にとってのサムライはもちろん、越中詩郎です(←全然関係ない)。 【鱗歌】さん 7点(2004-05-15 00:10:33) (笑:1票) |