23.仲代達矢さん主演作はこの映画が初見となります。
いやあ、本当に強烈な演技の持ち主だなと観終わった後、しばらく胸がジーンとなって何も考えられませんでした。
しかも仲代さんは当時弱冠29歳で、孫のいる老侍津雲半四朗という大役を見事に演じきったのですね。恐れ入ります!
本作の映画の脚本、演出が素晴らしいことは言うまでもありませんが、いくら最高の脚本でも、役者もそのレベルに見合わなければ台無しに成りかねません。
良い脚本と、良い役者! この2大要素が見事に揃っています。 後、武満徹氏の音楽も印象的でした。
それにしても、「切腹」をテーマにここまで世界観を広げられるとは、脱帽ですね!!! 【ぶっちち】さん [ブルーレイ(邦画)] 10点(2015-11-29 13:04:59) |
22.すばらしいの一語に尽きます。巧妙なストーリー展開もさることながら、とにかく刀ではなく言葉の鍔迫り合いが見事。アクションはほとんどないのに、ずっと緊張感が持続していました。力のある脚本とはこういうものかと、ただただ感服するばかりです。終盤のチャンバラシーンだけ「暴れん坊将軍」のように派手でしたが、これはサービスの一環なのでしょう。 特に印象的なのは、一番最後の三國による冷徹な“後始末”。50年前に作られた、400年前を舞台にした作品であることを一瞬忘れるほど、ものすごいリアリティを感じました。今日のあらゆる組織においても、大なり小なり似たような処理は行われているでしょうから。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 10点(2014-07-28 03:18:20) |
21.レンタルしDVDで見て、びっくり。邦画時代劇で黒沢明映画以外でこんな名作、傑作があったとは。ぜんぜん知らず見たので、感激もひとしお。繰り返しレンタルし、最後には買ってしまいました。仲代達矢がすごい。 【竜ヶ沢中段】さん [DVD(邦画)] 10点(2013-10-21 21:55:24) |
20.東浩紀が引用するコジェーブのスノビズムの定義そのままに、実質的な価値よりも形式的な価値を重んじる態度は切腹に他ならない。その不条理さを苛酷なまでの映像によって表現したのがこの作品だろう。絶妙な時代設定によって、形式的価値が失われつつある状況が良く分かる。映像美や脚本の妙などは全て他のレビュアーが的確に評しているので、私はこの映画の持つ意味の一面を指摘しておくにとどめる。 【Balrog】さん [ビデオ(邦画)] 10点(2010-08-01 02:01:13) |
19.日本の映画でもここまでできるのだとあらためて感激した。重厚な脚本はサスペンスというにはあまりにも言葉が軽く、何かしら小説を読んだときの感動であった。 最後の殺陣はそれだけでは陳腐に見えるが、その心の中を思うと本当に真剣そのものでありこれこそが鬼気迫るものなのだと感じ、迫力に身震いし背筋に寒気が走った。 同じ時代劇でも黒澤映画は監督の評価が高いと思え何かしら違和感があるものが多いが、自分としてはこれこそが内容最高だと思える。 素直に感動した。 皆さんも是非見て欲しい。 【Jane.Y】さん [DVD(邦画)] 10点(2008-04-26 18:12:31) |
18.邦画の古い映画といったら黒澤映画ぐらいしか見たことなかったのですが、ここのベストランキングで上位に入っていたので見てみました。とにかくシナリオが素晴らしかったです。時代劇映画というよりサスペンス映画を見てる感じで最後までダレずに一気に見れました。問題の竹光の切腹シーンは思わず「ふざけんな!」と声に出してしまうぐらい痛かった。。 【映画大好きっ子】さん [DVD(邦画)] 10点(2008-04-14 00:51:48) |
17.探しまくって、ようやくレンタルできました。これまでで一番返却したくなくなった作品です。それくらい打たれました。 【にゅうたいぷ】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 10点(2008-03-17 12:41:06) |
16.地味ながらも良く出来た脚本・構成力のせいで迫力に欠ける殺陣のシーンも全く気にならない。津雲半四郎の無念さを思うと何ともやるせない。仲代達矢の眼力は凄い。実際の役どころの年齢設定よりは若かったように思うが、見事に重厚な演技でこなしていた。凄い役者だ。狡猾な三國連太郎を見ていると現在の格差社会にも通じるような感じがした。 【GO!】さん [DVD(邦画)] 10点(2008-02-04 17:38:48) |
15.本作の殺陣をやや問題視する人もいる。剣道好きの友人は、丹波との果し合いを「仲代のへっぴり腰」とからかった。が、あれは命をとらず髷だけを切り落とそうとしているからそうなる。腕をクロスするのは、一方で刀を払う構え。その他、息が上がった様子など、老いた武士の孤軍奮闘を感じさせて、少しも変には感じない。唯一、竹光の切腹の生々しさに比べ、介錯する丹波の刀が止まるところがいただけないのみ。見始めると必ず最後まで見て深い溜息をつく傑作。 【hatoya】さん [ビデオ(邦画)] 10点(2007-11-29 23:42:33) |
14.大傑作でした。奥の深い内容と、緻密に練られた構成。それと効果的なカメラワークと演出。どれをとっても最高級。もはや文句の付け所のない大傑作。カメラワークに関して言えば、ローアングルや俯瞰ショットの使いどころは最高。さらに、カメラを傾けて心理的な感情を表現するところや、絶妙な照明の当て方も抜群にうまい。小林監督の映画は始めてみるが、相当なテクニシャンであると思われる。武士の情けと誇りが複雑に入り乱れる仲代達也と三国連太郎の駆け引きも絶品。ラスト30分からのチャンバラシーンは、それまでの緊張感たっぷりの展開から一気に解き放たれるだけあって興奮しまくり!!まだまだ褒めるところは一杯あるけれども書きつくそうでないのでこの辺に・・・。10点! 【ジャザガダ~ン】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2006-08-19 17:09:07) (良:1票) |
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13.重い・・・・ただただ重い・・。 【weber】さん [DVD(邦画)] 10点(2006-06-15 15:17:36) |
12.完璧な作品です。ストーリーも素晴らしく、仲代達矢と三國連太郎のやり取りも非常に見ごたえがあります。
江戸時代の物語ではありますが、現代の我々(特に会社勤めの方)にもあてはまる部分が多く、「時代劇はちょっと・・・」という方にも是非お勧めしたい一本です。
しかし、ラストは、現代でも良くありそうな展開で、ちょっと背筋が冷たくなりました。
133分があっという間に過ぎていく本当に面白い作品でした。 【TM】さん [DVD(邦画)] 10点(2006-04-16 21:57:14) |
11.いきなり「切腹させてくれ」と始まって意味不明。それがちょっとづつ明らかになっていく展開は見ごたえ十分!飯を食っていくためにプライドを捨てていく武士たちに見え隠れするのは武家社会、封建社会の脆弱さそのものなのかもしれません。 【maemae】さん [ビデオ(吹替)] 10点(2006-02-26 23:02:59) |
10.凄まじい物語だが、その魅力を何百倍にも増大させた橋本忍の作劇術のうまさに唸らない人はいないだろう。しかも仲代達矢の鬼気迫る迫真の演技を見せられると、もう言葉を失くしてしまう。多分、何年経ってもその衝撃は不変。誰が何と言おうと傑作中の傑作です。 【nizam】さん [ビデオ(吹替)] 10点(2005-08-17 19:17:44) |
9.これが映画です! 【よしふみ】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-06-23 00:14:20) |
8.竹光で死んでいった侍には、恐怖とか痛みとかよりも耐え難い屈辱の中で死んでいったのでしょう。その無念を晴らすが為に仲代達矢が一世一代の大勝負に出ます。殺伐とした遠い昔の日本で起こる悲劇にこんなにも多くの方が共感できるのは、もしかしたら今とあまり変わっていないからなのかも知れませんね。 【一番星☆桃太郎】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-05-29 22:22:52) |
7.言う事なし。完全無欠。最高の映画です。 【K】さん 10点(2005-03-14 15:59:02) |
6.武士道の醜さを壮絶に描いている。それが現代社会にも通じてしまっている以上、悲しい気分を持って見てしまう。 その中で、自分の正しさを示そうとする仲代達矢にどうしても反抗できない気分になる。
ラストサムライなんてクソだと思う。これが本来の武士道の姿だと思う。 【セクシー】さん 10点(2004-11-29 00:48:40) |
5.テレビの深夜枠でやっていて、ビデオの録画セットのために最初のところだけ見ていたら、テレビを消せなくなり、そのまま最後まで見てしまった。あまりにも強烈だった。ぎらぎらしまくっていて、「白黒映画」というよりは「白真っ黒映画」って感じです。仲代達也の存在感は抜群。声だけで井伊藩の家臣の足を止めるシーンは一生忘れないだろう。だが、子供をあやすシーンでの子煩悩ぶりは、ちとやりすぎという噂も…。音声だけで描かれる戦闘シーンも斬新だし、こんな映画が日本で作られていたというのが新鮮な驚きだった。おまけに武満徹の旋律がものすごく映画にあっている。デモ、『黒い雨』や『東京裁判』のときの武満音楽とかなりにてるような気もする。三国連太郎のちょんまげ姿がかなり似合ってなくてニヤリ。 |
4.普段は構図とかカメラとかムツカシイことには疎いのだが、この作品に限っては最初から構図の美しさが印象的だった。井伊家の壮大な門構え、奥行きのある屋敷内の部屋などが直線的な端正さでもって描かれる。モノクロゆえ一層シンプルで際立っている。これはすでに言及されてるが切腹の庭でも同じ印象がある。話の運びも見事で説得力があり終始緊迫感を持って展開する。仲代達矢はじめ演じる俳優がまた素晴らしい。丹波哲郎などはこんなに 素晴らしかったのかと見直した。みな腰が落ちていかにも侍らしい構えと面構え。時代劇にありがちな聞きづらいセリフを言う者もない。とにかく全てが素晴らしいとしか言いようがない見事な時代劇。主家を取り潰され浪人となった侍は今で言えば倒産した企業のサラリーマンといったところで、しかも転職もままなら ないという困窮と悲哀は今にも通じるところがある。ここで家老のとった前後の処置は家名第一で、そのためには浪人はむろん家臣の命でさえ何ほどのものでもない。恐ろしいほどの見栄と残酷さが寒々しい余韻を重く残す。 【キリコ】さん 10点(2004-04-24 22:04:32) (良:1票) |