11.私はこの作品こそ、ある意味「うる星の本質」を原作以上に体現している作品だと思っています。「うる星やつら」の世界とは、まさに「終わらない前夜祭」なのです。作中における「文化祭前夜」とはその象徴であり、「いつまでも楽しい時の中にいたい」という願望を表しています(文化祭は当日よりも準備中のほうが楽しいですからね)。ラムの「みんなといっしょにいたい」という願いは、そのままファンの願いでもあり、それに対し、ラストのあたるの「それは夢だ」というセリフは押井氏の(色々な意味を含めた)メッセージでしょう。それをどう受け取るかはその人次第ですが、私は「どんな楽しいことにも必ず終わりが来ることは覚悟してなきゃいけない。だけど「うる星やつら」という世界があったことは夢じゃない」という受け取り方をしています。この作品を最もファンだった少年時代にリアルタイムで見れたことは本当に幸運でした。 【FSS】さん 10点(2003-07-01 17:11:49) (良:2票) |
10.文化祭の前日を繰り返したいって気持ちはよくわかるよね。 【センブリーヌ】さん [インターネット(邦画)] 6点(2024-03-25 18:26:11) (良:1票) |
9.音楽と雰囲気だけでも楽しめる映画。DVDを再生してほかの事をする、「作業用」映画として長らくお世話になりました。 【特別付録】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2010-05-24 02:21:05) (笑:1票) |
8.高橋留美子が素で持ち合わせている特異な世界観に、押井守が理屈っぽい解釈を試みて、なんとそれが成功したという奇特な作品。本来「うる星」とは注釈を入れずに楽しむ類いの漫画のはずで、原作ファンにとっては余計なネタばらしをされたような微妙な作品とも言える。でも一本の映画としての完成度は相当高い。自分は未だにこれが押井守の代表作だと思っている。当時「アニメージュ」などの誌上でよく押井守と宮崎駿の対談が掲載されていて、創作論的に終始押され気味の押井守が可哀相でした。今作などはそれをエネルギーにして、宮崎アニメと違う方向を目指して頑張ったんだなと思いましたね。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(邦画)] 9点(2009-11-28 01:55:14) (良:1票) |
7.漫画(ただし現実味のある青年漫画等)は読むがアニメを殆ど観ない(ドラゴンボールもエヴァンゲリオンも、ジブリ映画もまったく興味が無いという、自称オタク趣味の人が多い現代では却って珍しいかもしれない人種)、高名な原作についてもおおまかな設定程度しか知らない(可愛い異星人の女の子が「だっちゃ」と言いながら男の子を追うらしいというくらいの認識)、押井監督作は観たことがない(ファンである俳優が声優をつとめた作品すら鑑賞していない)…そんな、ないない尽くしの状態での鑑賞だったけど、一言、面白かったです。なぜアニメに疎い奴が今更この作品を観る気になったかというと、単にこのサイトで評価が高かったから気になったというだけなんですが、おかげさまでこのサイトの皆様のレビューはつくづく役に立つなあと実感できました。この作品について調べてみると、高橋さんと監督の間に意見の相違があるなど、なかなか暗い背景(?)もあるらしく、原作に思い入れがある人のなかには作りが気に入らないと思う人も少なくはないようですね。その点をふまえると、前知識がないだけに、純粋に作品を楽しめたのは幸せなことかもしれないと思います(監督と原作者のファン同士、深いレベルで喧々囂々言い合うのももちろん楽しそうですが)。ただ、あまりに前知識がなさ過ぎて、DVDを止めつつ、ウィキペディアでキャラクターについて調べるという作業が伴ったのは疲れました。作り手がそんな客はそもそも想定してなかったのか、私が非国民なのか。ともかく、アニメに縁がない人も惹きつける作品を作る押井監督の力を感じました。 【よーちー】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-07-29 02:20:09) (良:1票) |
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6.『マトリックス』ってある意味『攻殻機動隊』よりこっちのほうに近いのかも。延々と続く文化祭前夜こそマトリックス空間そのものであり、その中で生きていることに誰も気づかないというところも同じ。ま、それはともかく、昔TVで観ていた「うる星」とはひと味違うタッチの世界をまずは堪能できました。あとストーリーとは全然関係ないですけど、初代『ゴジラ』のパロディには思わず大爆笑してしまいました。 【とかげ12号】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2005-11-20 15:46:37) (笑:1票) |
5.確かコレ、最初見たときは「うる星やつら」自体を全く見たことがなく、内容以前に登場人物たちの関係がよく分からなかったのだが、その後、BSでテレビシリーズの再放送が始まり、それをある程度まで見たあとに見直すと、ちょっと分かりやすくなった。でも、作風はおもいっきり押井守の世界なのでそれでも何回見てもよく分からない部分はある。そんな作品だけど、好きな映画の一つなので9点。(ちょっとよく分からないレビューですいません。この映画って好きなんだけど感想述べにくいんだよなあ。) 【イニシャルK】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2005-09-02 01:41:39) (良:1票) |
4.ある小説の一説にこんなのがあります。登場人物の子供の台詞で、「僕が神様ならもっと素敵な世界を作る。この世界と同じように僕とパパとママがいて、でも誰も年をとらなくて、永遠に幸せでいられる世界にするよ」なんてちょっと切ないことを言うんです。就職活動を間近に控えた大学生の僕自身も、いつまでも楽しい時間が続けばいいと願う気持ちはわかります。でも楽しいだけの理想郷は空虚で、たとえ辛いことがあるとしても現実の世界の方がいい。虚ろな理想世界と過酷な現実世界のどちらを選ぶか、というテーマは「エヴァ」や村上春樹の『海辺のカフカ』を先取りしています。この映画が公開された年は自分が生まれた次の年。そんな時代にこれだけ先鋭的な作品があったと知って驚きました。 【no one】さん 8点(2004-12-26 06:42:31) (良:1票) |
3.原作やテレビシリーズ等で既に多くの人々にイメージづけられた個性的なキャラクター達それぞれに、役柄に見合った役をきちんと割り振り、それらがこの映画のために用意されたストーリーの中でその魅力を最大限に示すことができたという点で、正しく原作を消化し、脚色し、自らの世界観に引き込んで新しく再構築するというあまり成功例のない試みに勝利した人物として、特にアニメに関心のない私のような観客にとっても、押井守の名は長く記憶に残り続けた。たとえば生徒をどやしつけながら、今日が何月の何日なのかとうわごとのように言い続ける温泉マーク。あざやかな推理で友引町に起きた奇妙な現象の謎解きをするサクラ。そして宇宙人ならではの素朴さで、自らの夢を楽しげに語るラム。不毛な笑いが売り物のドタバタコメディマンガを原作に、ここまでそれぞれのキャラクターの持ち味を活かしたまま、独特の世界観にまで物語を昇華させた手腕は実に見事というより他にない。「アニメなんて・・・」と抵抗を持つ、実写こそ映画の素晴らしさの一つであると信じて疑わない、私もその一人である。日頃アニメに関心のない人々にこそ、この作品は滅多に観られない傑作の一つとして、是非トライしてみて戴きたいと思う。 【anemone】さん 10点(2003-12-08 22:33:21) (良:1票) |
2.多分・・・私の映画人生で一番好きな映画。この映画を最初に観た時の感動は言葉では伝えられないなぁ。最高です。 【窓歌】さん 10点(2003-08-01 04:29:42) (良:1票) |
1.うる星やつらって何となく知ってるつもりで観てみたが、主人公とラムちゃん以外のキャラクターのことを全然知らなかったことに気が付いた。よって、最後まであまり映画の世界にとけ込めないままでした。若者が背伸びして難しいことを考えてる感じが、青春時代を思い出させて良かったです。 【kntr】さん 6点(2003-06-22 17:17:51) (良:1票) |