4.素晴らしい!とにかく見てください!と思ったがここまでの平均点4.42点て・・・。寡作の人、ジェームズ・グレイの作品の中では傑作の声の多い新作『アンダーカヴァー』よりもヴェネチア銀獅子賞受賞のデビュー作『リトル・オデッサ』よりも好きなんだけど・・・。グレイが一貫して描く「家族の絆」「犯罪」「ニューヨーク」が他の二作品以上の濃さで絡み合い、重厚な雰囲気を持ちながら切なさも加味して紡がれてゆく。主人公、マーク・ウォールバーグは刑務所帰りの真面目な青年、、というと矛盾しているのだが、環境が犯罪者を作るということが、そしてこの舞台となる街がそういう環境なのだということをこの設定だけで語ってみせているわけだ。不評のシャーリーズ・セロンの化粧だってその環境をリアルにするためのものだ。犯罪にどっぷりとはまり込んでいる悪友、ホアキン・フェニックスが時折見せる優しい表情もまたそのことを強調するとともにこの作品が青春映画の一面も持ち得ることに貢献している。だからこそ切ないのだ。キャスティングがまた絶妙で、母親が出所したての息子の仕事の世話を頼む「ゴッドファーザー」的役割の男に『ゴッドファーザー』で長兄を演じたジェームズ・カーンを配するあたりが実にニクイ。どう見たって面白いんだけどなあ。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-11-11 14:33:04) (良:1票) |
3.邦題を云々は除いて、映画としては決して悪くないし、派手さは少ないが近年にいたってもこういう社会派映画が作られて喜ばしい限りだ。シナリオも決して悪くないし、M・ウォルバーグとJ・フェニックスの対照的な関係を親子愛、裏切り、友情、欲望に愛情と上手に描けている。しかし善と悪を曖昧に描くのはいいのだが、キャラクター描写くらいは一貫性を持たせられなかったものか。特にJ・カーンの役柄など、あまりにハッキリしない。あと一歩で、傑作になっていたとは思う。 【チャーリー】さん 8点(2002-08-20 21:15:37) |
2.ジェームズ・グレイ監督の静かだがテンポの良い巧みな演出が光る。画面に緊張感があふれていて、最初から最後まで目が離せなかった。それにしてもマーク・ウォルバーグには感心。あの繊細な演技があってこそ、レオと母親の親子愛が心を打つ。ホアキン・フェニックスが演じた、屈折しているがどこか悲哀を感じさせるウィリーのキャラクターも魅力的。 【T・O】さん 8点(2002-03-14 12:45:11) (良:1票) |
1.正月映画の繋ぎのような公開時期にしても、いかにも安っぽいB級アクション的邦画タイトル(しかし、このタイトルで正解!)にしても、かなり割を食ってしまった感のある作品だが、親子愛、友情と裏切り、そしてドス黒い裏社会での駆引きと告発といった、実録風でなかなか見応えのある社会派サスペンスとなっている。Jフェニックスは難しい役どころを相変わらず達者な演技で魅せてくれるが、むしろ純真な青年から裏切りによって大人の男に変貌する様を見事に演じてみせたM・ウォルバーグをこそ評価したい。 【ドラえもん】さん 8点(2001-12-14 15:17:17) (良:1票) |