8.《ネタバレ》 ポーカーを題材にした映画は色々ありますが、その中でも本作が一番好きですね。
といっても、単純に「ポーカー映画」と評するのも躊躇われる程に色んな要素が盛り込まれており、それら全てが喧嘩せず綺麗に纏まっているんだから、これは凄い事だと思います。 最後の「実は親子だった」というオチも鮮やかに決まってるし、何より映画全体から「観客を騙そう」という意思よりも「観客を楽しませよう」という意思が伝わって来るんですよね。 自分は、この手の「どんでん返しオチ」に対しては拒否反応を抱く事もあるんですが、それって要するに「作り手が観客を楽しませる事よりも、観客を騙して悦に入る事を優先させている」と感じてしまうからこそ嫌な気分になる訳で、本作には、そういう気配が全く無いんです。 なんせメインとなる「ポーカーの勝負」に興味無い人でも楽しめるよう「銃撃戦」「暴走した馬車を止めようとするアクション場面」「ヒロインとのロマンス」などを、合間合間に盛り込んでるくらいですからね。 此度、久々に観賞してみて(こんなにポーカー以外の要素が多かったのか)と驚きましたし、多彩な魅力をバランス良く提示する監督の手腕には、改めて感服させられました。
メル・ギブソンも飄々とした主人公を魅力的に演じてるし「木曜日の夜に脚本を読み、金曜日の朝にOKの返事をした」というジョディ・フォスター演じるアナベルも、とびきりキュート。 原作ドラマで主人公ブレット・マーヴェリックを演じたジェームズ・ガーナーが「主人公の親父」役で登場するというファンサービスも、心憎いですね。 西部開拓時代の世界も雰囲気たっぷりに再現されており、音楽もそんな世界観を壊さぬようクラシカルな選曲がされている訳だから、もう画面を眺めているだけでも楽しくって……観賞中は、とても充実した時間を過ごす事が出来ました。
そんな中、あえて気になる箇所を挙げるとすれば「主人公のブレットが、弟のバートと名前を間違えられる理由」「ダニー・グローヴァー演じる銀行強盗の正体」の二つの謎が、作中で解き明かされていないという、その辺りが該当するでしょうか。 恐らく「原作ドラマ版では、兄弟によるダブル主人公であった為、本作の主人公が兄のブレットとも弟のバートとも解釈出来る余地を与えておいた」「実は生きていたポークチョップ」が正解だとは思うんですが、出来れば明確な答えを示して欲しかったです。
それと「エンジェル達が入念に身体検査して金を奪わなかったのは不自然」「ディーラーがトランプの束を摩り替えるシーンが分かり易過ぎる」って辺りも、不満点と言えそうですね。 前者に関しては、マックス・A・コリンズの小説版ではキッチリ金を奪われるシーンがあっただけに、余計に「なんで?」と思えてしまうし、あれだけの大金を奪われずに済む展開なら、もうちょい理由付けが欲しい。
また「最後にマーヴェリックがスペードのエースを引けた理由」に関しても、小説版では「母親が病死する際にも、母の為にスペードのエースを引いてみせると予告したのに、引けなかった過去がある」というドラマ性「保安官が密かにスペードのエースに摩り替えておいた」という裏付けがあったのに比べると、本当に「魔法で引き当てた」としか思えない作りになっており、ちょっと物足りなさがありましたね。 小説版では、第二のヒロインとして「蛇使いのバアさん」が登場し、この「とうとうスペードのエースを引き当てる事が出来た場面」を大いに盛り上げていたりもするので、興味が有る方には、是非ご一読してもらいたいです。 映画と同じくらい面白くて、オススメですよ。 【ゆき】さん [DVD(吹替)] 8点(2018-08-16 22:36:38) (良:2票) |
7.《ネタバレ》 正直者は一人もいませんでした。いや、むしろ悪役さん達が一番正直者でした。それからロシア人も。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-07-06 22:03:59) (笑:1票) |
6.なんてこと無いところがいい映画、かな。徹底してお気楽に話が進んで行くんだけど、それが最後まで不快にならずに観られるという意味で、自分にとっては珍しい作品とも言える。バブルがはじけて四苦八苦していた我国と対称的に、景気が上向いてきた頃のアメリカって背景もあったのかな。 この監督、とても人や世の中が好きなんだなと思います。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-01-24 03:04:10) (良:1票) |
5.軽快でウィットに富んだ小気味いいセリフの応酬が かなりウザったい感じで「これはつまらんなぁ」と序盤は思ったが、 見続けるとまあまあ良くなってきた。気軽に観るには良い映画。 【幸志】さん [地上波(吹替)] 6点(2009-09-09 01:13:41) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 私が知るかぎりにおいて最もキュートなジョディ・フォスターがここにいる。もうそれだけでじゅうぶん。たしかに冗長ぎみに感じるところもあるんだけど、たしかにリッグス刑事とマータフ刑事のご対面というサービスも別にいらないんだけど、たしかにロイヤル・ストレート・フラッシュは出来すぎなんだけど、たしかにどんでん返しはとってつけた感ありありなんだけど、それでもそういうのも含めて全部好き。素直に驚き素直に笑える。なんでだろう。全編でツボにはまったという感じ。インディアンとのヤラセ劇は爆笑した。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-12-05 14:23:34) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 作品を観始めて、観たことあるような無いような既視感に襲われていたんですが、ラストで思い出しました。結構面白かったのに忘れちゃうみたいですね。10年封印して観たらまた忘れてて楽しめるかもしれません。
追記:10年の封印をといて再鑑賞。。。やっぱり忘れてましたね、どんでん連発しすぎて印象が薄くなっちゃうかも?でも面白いのでおすすめです。 【ないとれいん】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-10-11 10:08:17) (良:1票) |
2.メル・ギブソンを初めて好意的に見れた作品になったかもしれない。ウエスタンな雰囲気に (って明らかにウエスタンなんですが) ポーカーらしき大会 (って間違いなくポーカーの大会なんですが) ジョディ・フォスター似の相棒で (って確実にジョディ・フォスターなんですが) 結構楽しめましたね。優良娯楽作品の印を付けてもいいんじゃないかしら って思えましたが、でもそれは無理でしょうか、題材自体があれなもんで賭け事なもんで^^; 【3737】さん [地上波(吹替)] 8点(2006-01-02 20:49:47) (良:1票) |
1.西部劇苦手な人こそ毛嫌いせずに見て欲しい。さほどドンパチの無い、コメディ色強い映画です。騙し騙されの痛快アドベンチャー。ジュディ・フォスターも可愛い。グレアム・グリーンの酋長さんもとても可笑しい。ダニー・グローバーが出るシーンで、お互い「どっかで見た顔だなぁ・・」って見詰め合ってたり、「リーサル・ウェポン」の名ゼリフと共にさらっと曲が流れるシーン、僕は大笑いしました。船に着くまでが長いけど、それでも充分に楽しい映画です。 |