14.《ネタバレ》 初見で後半に折り返した(ループした)瞬間の衝撃と言ったら・・・。ものすごい戦慄が襲ってきて、「そう!それだよ!」と、思わず立ち上がりました。ハリウッドの光と影とか、ナオミワッツの名演技とかそんなのは自分にとってはどうでもよくて、それよりも世界というものは自分が感じている通りのものではないかもしれない、ということに言及していることが衝撃だったんです。イレイザーヘッドやロストハイウェイもそうなんですが、とりわけ本作は完成度が高い。人生を変えた映画の一つですね。 【HAMEO】さん [DVD(字幕)] 10点(2009-09-02 15:17:31) (良:3票) |
13.《ネタバレ》 この映画、もとは『ツイン・ピークス』みたいなシリーズものとして制作されるはずだったのにボツになってしまったTV用パイロット版なんですね。R・フォスターなんか出番はあの冒頭の事故シーンだけですから、いかにもこれからストーリーに絡むぞって雰囲気だったのにね。シレンシオ劇場からあとの部分が追加で撮った部分らしいですが、どうりで訳のわからない伏線が意味ありげに散らばっているわけです。いろいろな解説が存在してますけど、そもそもリンチという監督は絵描きなので、映画も自分の頭に浮かぶイメージをフィルムに焼き込んで撮っているから、何か意図があると思っちゃだめですね(ヒッチコックじゃないんだから)。三回は観たと思いますが、正直言ってだんだんはまってきました。 もう謎解きなんか止めてリンチワールドに浸るしかないって! 【S&S】さん [DVD(字幕)] 10点(2010-06-17 23:59:07) (良:2票) |
12.このページのレビューを観て、「解読サイト」に頼っている人が多いことにまずびっくり。私もちらりと観てみたけど、あのサイトの「解読」自体ひとつの個人の解釈であって、正解ではないはず。そして、映画を観てわけがわからないと腹を立てる人が多いのにも多少びっくり。映画監督の仕事は、万人にわかる映画を作ることではなく(その映画が教育映画でない限り)、映画館に足を運ぶ、DVDを借りてみる、というのは事前情報を踏まえた上での自己責任の領域のはず。
ということはさておき、私はこの映画でリンチが用意したラビリンスに見事はまり、想像(妄想)し、解釈しようとしては覆され、ワッツの豹変振りに毎度驚嘆させられ、音楽と映像の美しさにもてあそばれ、最大限に楽しめた、かと。観るたびに印象変わるし、想像力使うし、女優陣きれいだし。そのために映画館に3回も行ってしまった(奴隷)。ストーリーはとっても切ないけど、観た後なんだか心が洗われる。あと10年は少なくとも楽しめる貴重な映画。私にとっては。 【オカチ】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-06-29 19:46:48) (良:2票) |
11.初めてのリンチ作品がこれでした。あまりの衝撃に観終わった直後「はぁ~??!!」という言葉を連発しました。頭がジンジンし、正直意味がわかりませんでした。でももう一度観たらわかるような気がしました。何か見落としはないか?何かヒントがあったはずだ!あのシーンが怪しいぞ!!その思いから何度も観直す…リンチの思う壺です。そのさじ加減のなんと絶妙なことか!観客を適度に突き放しつつも決して置いてけぼりにせず、常に「君にもわかるはずだよ」と気のあるそぶりを見せる。まるで恋愛上級者のお姉さんのようです(笑)。からくりがわかってしまえば、もういいやという作品が多いなか、この作品は謎が解けても(正確には謎を解いた気になっても)まったくその魅力が色褪せません。それは、画の美しさ、音楽の素晴らしさと共に、作品を貫くテーマ「切ない愛」を見事に体現したナオミワッツの演技力に負うところが大きいと思います。実際この作品一発でナオミワッツのファンになりました。ただ、多くの方がご指摘のとおり、万人から支持される作品では間違いなくありません。リンチ作品は全般的にそうでしょうが、好きな人にはたまらないが、そうでない人には腹立たしい以外何ものでもないと思います。自分にとっては、映画を観て不明な部分を想像する楽しさを教えてくれた大切な作品です。 【目隠シスト】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-04-15 19:42:32) (良:2票) |
10.《ネタバレ》 ~Mulholland Drive~実在する通りの名前らしいけど、語源や意味はわからなかった。Mulhol-land? う~ん、解ったら追記します。 劇場で観たとき、チンプンカンプンだった。 ロビーでポスターの『公式10のヒント』を見ていると、知らない女の子に話しかけられた。一緒の回を観ていたんだろう。 「…意味わかりました?」 『青い箱が出てきた辺りから、解らなくなったと思う。』 「青い鍵が出てきて、カタチが違うのも幾つか出てましたよね?」 『殺し屋の鍵とテーブルの鍵は同じように見えたけど…』しばらく話し込んだわ。 パズルのピースの、どれとどれがくっ付くかは、何となく解るんだ。 だけどピースのカタマリ同士がくっつかなくて、一枚の絵に完成しない。こんな感覚は初めてだ。 鑑賞後に謎が解けてないからスッキリ出来ないんだけど面白い。 こういうの、好きか嫌いかで言えば大好きだ。
公開から20年。今でも数年に1度はDVDを引っ張り出して観る。 『来てみたかったんだ』「…ウィンキーズに?」『この、ウィンキーズだ』この映画で最初の意味不明なシーン。 「エスプレッソ」「ナプキン」どんな味がすりゃ、あそこまでの不快感を出せるんだ? 冗談としか思えない殺し屋のピタゴラスイッチ。 穏やかなのに不気味なカウボーイ。上手くやればもう一回会うだろう。間違えたら二回会うことになる。怖い。 そして極めつけがクラブ・シレンシオ。夜中の2時過ぎに繰り広げられる幻想的な謎のステージ。ここに行ってみたい。この雰囲気が堪らなく好きだ。
DVDの特典映像でリンチ監督は「すべて作品の中で語り尽くしているので、後から解説とかはしない」と。そして「迷ったら直感を信じること」だと。 年間に見る映画の本数が減って、パソコンでネットをやるようになり、多くの考察サイトがあることを知り、見てみた。 理解は深まって謎も多く解けた。なるほど、そんな意味があったんだ!と感心した。スゴイな、みんなよく考えるよ。 でも思った。謎解きは楽しいんだけど、この映画は謎が謎のままでも、充分に楽しいんじゃないか?って。 考察サイトを観ていなかったら、今でもチンプンカンプンなまま、時々今までとは違うパズルのピースが繋がったりして、この世界を末永く楽しみ続けていたかもしれない。 【K&K】さん [映画館(字幕)] 10点(2021-04-24 21:05:18) (良:1票) |
9.一回目は予備知識なしに、二回目は、解説サイトを見たあと 鑑賞するのがオススメです。「あーあのシーンてこういうことだったのか!」と謎を解く楽しみ、そして再び挑戦!二度楽しめます。 画面全体から醸し出るなんとなく妖しい神秘的な雰囲気。二人の美女。謎が解けた後も何度も見たくなってしまう映画です。 【はちまろ】さん [DVD(字幕)] 10点(2012-10-14 14:48:02) (良:1票) |
8.映画というのは本来、頭で考えるものではなく感覚的に感じるものである。 そんなことを思い起こさせてくれる人知を超えた一本。 全てのシーンに意味があり、それでいて意味が分からない。 映画を観ることの究極的な楽しさを気づかせてくれる歴史的傑作。 【j-hitch】さん [DVD(字幕)] 10点(2010-08-15 15:29:58) (良:1票) |
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7.リンチ作品の集大成。 レビューで、「ツインピークスPART2」と書かれていた方がいたけれど、ある意味全くその通り! (点数から見てその方は、私と同じ意図でそう書かれたのではないのでしょうが) 私的解釈ではありますが、この映画でリンチが描いたのは、カリフォルニアにひそむ、ハリウッドという名のブラックロッジなのでは、と思うのです。 そこにいざなわれたのが、ダイアンとカミーラ、2人の女性。ツインピークスでは、シカモアツリーの輪がブラックロッジへの入り口でしたが、今回はそれが、マルホランドドライブなのでしょう。 久々にリンチワールドに酔えました。文句なしの10点献上。 【ろこもこ・らいす】さん 10点(2004-11-15 05:05:08) (良:1票) |
6.《ネタバレ》 1不思議な体験2好きだった歌を思い出した3乾いたユーモア4適度の恐怖5クライングの最良のカヴァー6気持ちが落ち着く7カウボーイは敵か味方かという二元論で語るべきではない8ナオミワッツ。これで半分。 【馬飼庄蔵】さん 10点(2004-06-24 19:00:22) (良:1票) |
5.難しいから何度も観る。ほんの少し理解できるとまた観る。今まで何回観てきた事でしょう。未だに完結できないので、これからも見続けるでしょう。 【にう】さん 10点(2004-05-11 12:01:43) (良:1票) |
4.この映画(他のリンチ映画もですが)は、その世界観に耽溺し、不可解さに翻弄されるのが醍醐味であり、明解な回答や辻褄合わせを求めるのは野暮で、そもそもそんなもの自体存在しないのだ、と個人的に思い込んでいました。しかし全く論理の破綻のない解釈をすることが可能であることを知り、目からうろこが落ちました。なるほど、辻褄合わせも出来るのか。でも答えなんて別にどうでもいいです。ラストのあの何とも言えない感覚、喪失感と充足感が同時混在する、あの不思議な耽美に酔えただけで、私は超絶大満足。 【ひのと】さん 10点(2003-12-01 20:45:00) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 ここ数年で最高。切なくも美しい、ラブストーリーです。 わからないものはわからないとして、取りあえず話を追わないと見失うかもしれません。クラブシレンシオからの一連の流れが非常に丁寧な作りだったので、そこそこ理解できました(あれだけ、「これは録音されたものです」と連発されれば・・・)。 ダイアンの夢・妄想にベティの魂が迷い込んだとでもいえばいいのでしょうか。 私の場合、初見では冒頭の事故の話や殺し屋などを「わからない」で切り捨て、映画のオーディションや、リタ風の金髪のカツラをかぶって喜ぶカミーラ、唯一のストレンジャーとしてのカミーラを「意味あり」としてしまったがために、 殺されはしたが、この夢は、実はベティも望んだ世界なのではないかと思って、非常にロマンティックな気分になりました。 箱を開けたのが誰かって考ると、そうではないんですけどね。 【笹】さん 10点(2003-11-30 08:26:14) (良:1票) |
2.理解出来ないから、面白くないという短絡的な人間でなければ、今作の魅力に引き込まれるでしょう。分からないから勉強しないでは、一生社会の底辺。こんな所にも、人間社会の縮図が。不可解でありながら破綻していないプロットを、分かろうとした時今作は無限の輝きを見せる。 【Figure4】さん 10点(2003-04-19 18:30:19) (良:1票) |
1.リンチが戻ってきた!意味なんて求めずに見ればいいのでは?ただ単に笑えばいいじゃないんだろうか?意味付けしたい人はすればいいし。あの「劇場」の場面はここ数年で最も好きだし、「カウボーイ」の登場シーンはもう言葉にならない・・3,4つの世界が様々に登場するがこの映画は基本的に集大成的記念碑だろう。おかえりなさい! |