11.《ネタバレ》 カリオストロを9点以下にするために、この作品は満点でなければならない。 ボトムズ脚本参加、星のカービィメイン脚本である吉川さんは、実質的に一人でこの脚本を書いたという。 当時流行りだったクローンを取り入れ、メインテーマとして「ルパンは本物かどうか」が掲げられる。 自分は自分がクローンだったとして自分であればそれでいいのであるが 当作品におけるルパンは自分がクローンであることをよしとしない。
原作漫画好きには原作に大して似てもいないと言われてしまうが、 それでもカリオストロと比べればカリオストロなんてどこがルパン?というレベルだろう。 そもそもが「どこがルパン?」という展開はその後も数十年続いたが 「峰不二子という女」という作品以降、主に深夜などで荒々しいルパンが復活してうれしい。 90年代あたりからのTVスペシャルのゆるいルパン、だめなとっつぁんみたいな展開はもうやめてほしいところ。
また、マモーは現代においてのほうがリアリティのある設定で、 非常に金持ちで、アメリカ、ソ連に匹敵するほどであり核を有するため最終的にアメリカに潰されるが 今のアメリカや中国の一部の人に巨万のどころか巨億の、巨兆の富が集まる構造であればありえなくもない。 まぁただ、すごい金持ちだと言ってるだけでルパンを攻めているときにそこまで金かけてる感はあまりない。 ルパンを殺したいわけではなく少しずつ精神的に攻めたかったようだからこれで合ってるんだろうけどね。
それと地上波での鑑賞とあるが、昔は言葉狩りされてないが今はルパンが寝ているシーンで マモーが「白痴」という言葉を出すが今の地上波ではまず削られている。 ルパンが最初にマモーの島に行ったときに奇妙な人たちに会うがここの多くも削られてる。 このシーンがこの映画の肝とも言えるシーンなのでぜひノーカットで見てほしい。 まぁいまどきの日テレの放送は頭おかしいところでCM入りするのでとてもじゃないが見てられないだろうけど。 とにかく、上述の「峰不二子~」以降を除けば、自分にとってアニメのルパンとはこの作品一本だけ、でいいです。 【にんじん】さん [地上波(邦画)] 10点(2019-09-02 03:19:24) (良:3票) |
10.《ネタバレ》 カリオストロと並んでさんざんテレビ放送されてる映画版ですが、コチラの方がテレビ版の懐かしさに直結してる、ってのはあります。テレビ版パート2をベースにしながら、パート1のアダルトな感じもあって。ルパンのキャラがストレートに活きてるのは、間違いなくコチラでしょう。 今のアニメ映画と比べると、どうしてもアニメーションが荒い印象は拭えませんが、躍動感という点では決して負けてません。 地上で戦争に明け暮れる人類をよそに、宇宙に消えていくマモー。怪しさ満点のキャラクターですが、西村晃さんのセリフが「仮装ぱーてー」と聞こえてしまうのは気のせいですかね?? あと、銭形警部の名前って、銭形平次?? 【鱗歌】さん [地上波(邦画)] 7点(2019-07-07 10:20:55) (良:1票) |
9.「ルパン」の映画と言えば「カリオストロの城」とこの最初の作品というのがほとんどの方の意見で多くの方はそう感じてるはずである。私も実際、そうである。子供の頃、学校から帰り、友達と遊んで帰ってくれば夕方6時の時間は「ルパン」か「あばれはっちゃく」である。勿論、テレビシリーズは全部観てます。だから緑のルパンも好きだし、赤のルパンも好きだし、どちらのルパンも好きである。この作品にはルパンならではの面白さが詰まっている。ルパンと峰不二子のやりとり、いつもの様に不二子に騙されるお調子者の女たらしでとにかくそれでも不二子の事が好きで好きでたまらないルパンが私は好きだ。また相棒役の二人、次元と五エ門も良い。不二子にだらしないルパンに対しても愛想付かしそうになりつつも、結局はお互いが好きな者同士であることが解るほど仲の良いのが観ていてもよく解るし、そんなルパン達を追うことに命をかけている銭形のとっつぁんも良い。あの凄まじいほどのルパン逮捕に対する執念、見習うべきものがある。諦めない気持ちというものを銭形のとっつぁんは教えてくれている。それは勿論、ルパン達も同じこと。ルパンという日本のアニメが生んだ名キャラクター、この作品と「カリオストロの城」の傑作2本が余りにも素晴らしく、ヒットしたせいか?その後、何度もテレビスペシャルが作られてるけどはっきり言って物足りない。いや、物足りない所か大いに不満である。ルパン映画と言えば最初の二つである。この二つを観ないで、特に最初のこの作品観ずに他のルパンを語るなんてことは出来ない。「カリオストロの城」派かどちら派かで意見が分かれるだろうけど、私はどちらも好きである。緑だろうが赤だろうがルパンには変わりないと声に出して言いたい。 【青観】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-12-13 22:46:49) (良:1票) |
8.《ネタバレ》 よくカリオストロ派かクローン派で分かれますがほんと甲乙つけがたい・・・。 完成度としてはカリオストロで、好みとしては実はこっち。 つくりの荒削りな作品が好きなんよ。 ラスト、マモーの脳を入れたガラスが無音で壊れるシーンがいいね。 宇宙では無音という原則を守ってかつ印象的なシーンにしているのに好感が持てる。 壮大やけどラストでちゃんときれいに風呂敷をたたむこの感じはたらまない。 【CBパークビュー】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-02-11 01:06:11) (良:1票) |
7.《ネタバレ》 日本アニメ史上不朽の名作「カリシロ」に唯一対抗出来るルパンものがこれ。どっちが本物のルパンかとかどっちが面白いかとかは個人の判断主観による。ただ言えるのは同じキャラものでありながら、これ程までに対照的でありながら、この2作品は四半世紀以上に渡って常に比較対象論議の的となって来た偉大な作品であるという事。なにしろこれ以降のルパン作品はほとんど話題にならないし、なっても批判ばかりなのはこの初期2作品が偉大過ぎるからである事は明白。老若男女が楽しめる究極のエンターテイメントである「カリシロ」と見る人を選ぶアダルティでハードボイルドな本作。まったく違ったルパンを楽しめ、且つ完成度の高いこの2作品。お薦め度を加味して点数に差をつけたが、私の中ではどちらも10点!どちらも大好きである。名セリフ「実際クラシックだよ、お前ってヤツァ」、「長ぇ事モンローとハンフリー・ボガードのファンだったが、今日限りデェ!」、なんともアンニュイな「ルパン音頭」等おおよそ「カリシロ」には似合わないエッセンスがここに詰まってる。そして極めつけはやっぱりラストの2人3脚。言葉では言い表せない。ただニヤニヤするしかない。 【チョッパー】さん [映画館(邦画)] 9点(2009-04-02 17:08:45) (良:1票) |
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6.《ネタバレ》 「ルパン三世」劇場版第1作。もうテレビ放送では何度か見ている映画だが、初めてDVDでノーカット版を見た。この時期に放送されていた第2シリーズを再放送で見ているのだが、それと比べるとキャラクターデザインが違っていたり、コメディ要素の多いテレビシリーズに対してそういう部分を損なうことなくハードボイルドでシリアスな作風に仕上げてあるなど第2シリーズと差別化を図っていることがよく分かる。とくに破壊されたアジトでのルパン、次元、五右衛門の三人のやりとりや、不二子をマモーにさらわれたあと単身でマモーのところに向かおうとするルパンを次元が止めようとするシーンは明らかに大人の観客を意識したつくりになっていて印象的だし、ルパンたちのセリフもカッコよく、ルパンの映画の中ではいちばん大人向けな感じがする。マモーの恐ろしさもテレビ放送版よりも感じられ、ルパンたち三人が砂漠をさまようシーンや、試験管ベビーのシーン、マモーがルパンに幻覚を見せるシーンといったテレビ放送版でカットされたシーンでよく見ることができる。クローン技術を使って生き続けるマモーの不気味なインパクトはもう何回も見ているにも関わらずすごいし、ラストの巨大な脳が宇宙空間で爆発するシーンが無音というのもリアリティがある。「ルパン三世」としての面白さだけでなくSF映画としての面白さもあり、その二つがうまくバランスがとれている傑作だとあらためて感じた。「カリオストロの城」も好きなのだが、「ルパン三世」という枠内で考えると個人的には本作のほうが好きかもしれない。(2015年1月25日更新) 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 8点(2005-03-18 23:31:27) (良:1票) |
5.「仰ぎ見れば傑作、振り返れば凡作」という典型になるだろう。この映画は「ルパン唯一の頂点」となる予定だったので、頂上作品となるべく「最強の敵」が用意されている。話の上でも、それまでのルパンワールドが破綻しかけて、ギリギリSFの領域にまで来ている。それまでのルパンの展開からすればこれで良かったのだ。問題はTVも映画も続いてしまったために、この作品が「ルパン唯一の頂点」ではなくなった事。このルパンの感触は、現代で最初の『ゴジラ』を見る時に感じる哀愁に非常に似ている。ルパンはこの作品が最終回だと思って、今に至ります。 【エスねこ】さん 9点(2004-08-29 19:06:44) (良:1票) |
4.正直カリオストロには劣るけど(ルパンファンのみなさん、すみません)、まぁまぁ良かった。毎度のことながらオープニングかっこ良すぎ。それから、山田康雄のルパンとダーティハリーは永遠なり(涙) |
3.まさに「カリオストロの城」とは対称関係にあるルパン映画の傑作である。シュールな展開とキャラクター、アウトローな台詞回しは、ルパンらしいルパンという呼び方がふさわしいと思う。壮大で破天荒なラストの顛末も見応えがあるし、怪人マモーの声を担当した西村晃のにじみ出るいやらしさが光る。 【鉄腕麗人】さん 9点(2003-11-26 10:44:09) (良:1票) |
2.「カリ城」が万人向け名作ならば、こちらはルパンファンの名作と思っている。どちらも劇場版アニメ世界で上位に位置し、優劣つけがたい傑作であることは間違いない。ただ、原作やファーストルパンからのファンならば、この本来のルパン三世のもつアダルティな世界観(もともと大人向けに作られたアニメ)の、この作品こそルパンの代表作と思っている方も多いはずだ。「カリ城」は面白いしルパンもカッコイイが、こちらのちょっとワルっぽいルパンと色っぽい不二子が本来の姿であることも忘れないでほしい。 【カズゥー柔術】さん 8点(2003-11-22 13:44:28) (良:1票) |
1.「カリ城」とこの作品はどちらも最高に入る。どちらがというのはなく、凄いのはルパンの作品で2作の傑作があるということである。これ以降の作品を観ても、常人では所詮あの程度の作品しか創れないのが分かる。寂しいのは今の子供が、テレビスペシャル版をルパンと思うことである。 【まさサイトー】さん 10点(2003-11-02 08:37:11) (良:1票) |