4.《ネタバレ》 逆光の海を滑るボートを眺め、そのどこに魅かれたのかは解からないけどボート部入部を決意する主人公。この適当とも思える動機付けがとても印象的でした。人が何か始めるきっかけって、大概はそんなものだと思う。それが「自分にはボートしかない」とまで言い切るほどに入れ込んでしまう。本作はそんな記憶があるか無いかで、随分と視線が変化する作品だと思います。私はただただ、30年以上も昔のことになる自らの部活を思い出しながら観ておりました。自分は陸の上を駆ける競技だったのでボートとは全く無縁ですが、劇中の彼女たちとほぼ同年代だからなのか類似するシチュエーションが多々あって、無条件に共感してしまう。合宿の思い出、故障して満足に練習できない焦り、簡単に辞めろと言う肉親、年度が進むごとに緊張が増す試合、あと一歩で届かなかった目標、などなど。劇中に自分が見えました。部活に打ち込んだ記憶は年齢とともに遠くなっても減衰することはなく、私はこの種の映画には滅法弱い。個人的にとても素晴らしい作品でした。過去を懐かしむことに何の意味があるのかと問われれば、人生ってそんなものでしょ、と答えます。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-11-10 22:21:00) (良:2票) |
3.《ネタバレ》 いや~意外と良かったです.. なんとも平凡で..地味~な “青春スポ根” もの.. コーチに言った、「私、○○をとると何にも無いんです..」 体育会系の私には、心に“グサッ”と突き刺さる一言..没頭していたものを取り上げられた時の、ぽっかりと空いた“空しさ”.. 痛いほど分かります.. 【コナンが一番】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2003-12-26 11:02:29) (良:2票) |
2.《ネタバレ》 ノスタルジックな田舎町の風景、次第に部活にのめり込んでいく女の子たちの姿、年齢の割には子供っぽい?と思うほどの、淡い恋…。等々、素朴な題材を、素朴なまま(濃ゆいキャラを出して強引に盛り上げるでもなく)淡々と変化球抜きで描かれた佳作だと思います。試合シーンの映像(水を掻くオールの動き、波のきらめき)は美しく、クライマックスの展開と相まって息を呑む瞬間がありました。途中から現れた、やる気のないコーチの存在が未消化だったり、引っ掛かる点もあるけど…、好きです。爽やかで切ない余韻の残る青春映画。 【i-loop】さん 7点(2004-07-12 02:42:28) (良:1票) |
1.ひたむきにがんばることの素晴らしさ。瀬戸内海の美しさ。ノスタルジー。僕はもうあの頃にはもどれない。あんなに必死に打ち込んだこと、あったかな?青春の日々、僕は何を感じ、何をしていたのだろう。もう遅いのかな?「ほれ、次の球くるよぉ」。そんなことないですね。次に来る球を打てばいいんだ。胸がキュっとして、少し元気にしてくれる秀作。 【ぷりとさね】さん 7点(2004-05-04 10:53:20) (良:1票) |