《改行表示》 135.《ネタバレ》 【ウィラード】諜報部隊の暗殺要員。故郷では歓迎されず、妻と離婚、戦場に戻るが、戦争の偽善と欺瞞を知っており、精神を病んでいる。カーツ暗殺を命じられるが、戦争の実態とカーツを知るに従い彼に同情し、心の平衡を保てなくなってゆく。カーツの分身でもある。 【カーツ】エリート軍人で、実績も申し分ない人物。戦地で恐怖と狂気を体験し、魂を病む。ベトコンが躊躇なく子供の腕を切断するのを見て、恐怖の克服の仕方を学ぶ。倫理や道義心など捨ててしまうことだ。それに気づいたとき彼の心は自由となり、軍隊を離れ、王国の支配者となる。そこでは彼は神のように振る舞い、処刑された死体がごろごろ転がっている。生と死の境が曖昧だ。一方で苦悩が消失したわけではない。そこでウィラードに自分を殺させ、自分の物語を息子に伝えてくれることを願い、それを演出する。彼にとって自分の死も取るに足らない。魅力的ですらある。 【感想】戦争はどうして止まないか?それは戦争に美しさがあるからではないか。その命題を誠実に追求して完成させた作品。◆ウィラードが前線に到着してからわずか10分足らずで戦争の凄まじさ、悲惨さ、凶器を表現出来ている。監督の力量に脱帽。キルゴアはカーツの対極にある人物。狂気に苛まれているのは同じだが、戦争を楽しんでいる。まだ心の均衡が保たれている。奥地に進むに従い、狂気と混乱が増す。指揮官が居ない前線、もはや誰と戦っているのさえ不明な混沌。正義も大義も無意味だ。兵士たちは戦争に踏みにじられている。農園を守るフランス人は、自らの正当性を主張するが、すでに敗北は決定している。ウィラードの部下も精神を病み、次々と脱落してゆく。カーツの王国は原始的社会。神話が生きている世界だ。カーツ暗殺は、牛を捌く儀式と並行して描かれる。すなわちカールの死も神に捧げる儀式。カーツが死んで神話が完成した。それが「Apocalypse Now(現代の黙示録)」◆戦争の美しさとは何か?神と一如となる体験かもしれない。人間にその原初的な誘惑があるからこそ、戦争は潜在的に魅力的で、無くなることはないのだ。反戦のための映画ではなく、戦争が存在する根源的理由を抉り出した問題作。戦争の美しさは、導入部のナパーム弾と音楽でエレガントに表現できている。監督の狂気だろう。だが心の平衡を保つためには、時に狂気に触れてみるものいいかもしれない。 【よしのぶ】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2011-02-14 14:09:56) (良:2票) |
134.戦争が生んだ様々な「狂気」を描きたいのは分かるが、何だか表現が薄く散漫で、結局何も胸に響くものが無かった。キルゴアとドアーズに2点。 【おーる】さん [DVD(字幕)] 2点(2010-09-28 18:54:43) |
133.BSでやっていたので、つい観てしまった..劇場版とどう違うのか..確かに観たことのないシーンが盛り込まれているのだが..果たしていかほどの効果が..作品としての評価は全く変わらず... 【コナンが一番】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2010-06-08 12:57:31) |
132.途中までは「これから何が起こるんだろう」とワクワクするんです。それが終盤になるとみんなが訳分からんこと言い出して、説明不能になって終わる。どこかで見た感覚だなと思ったら「2001年宇宙の旅」でした・・・。カーツ大佐の王国に米軍の爆撃機軍団が当然乗り込むと思ったら、何もないままってのに大作感があるんでしょうか。 【次郎丸三郎】さん [DVD(吹替)] 5点(2010-03-03 05:47:25) |
131.《ネタバレ》 特別完全版を観て、なるほどなと思いました。だって、オリジナル版はカーツの王国に入ってからの展開が意味不明ですもん。この特別完全版で多少は感情移入出来るようになりましたよ。しかしコッポラの東洋蔑視の視点には辟易させられますし、カーツ大佐の思想(らしきもの)も底の浅い哲学もどきだし、そしてブランド太り過ぎ! それにしても、クリスチャン・マルカンが出ているあんなに長いシークエンスがあったとは驚きました。ちなみに、ベトナムには虎は生息していません(笑)。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-02-11 00:05:52) |
130.本作がとっ散らかっていることは、この「特別完全版」を見ればよくわかります。映画の完全版といえば、見たことのない場面がいくつか加わる程度のものが大半なのですが、本作における復活シーンはかなりしっかりとした内容です。脚本上はそれなりの重要性があり、かつ手の込んだ撮影がされていたにも関わらずこれらの場面はオリジナルからは丸々削られていたわけで、このことから、撮影時にコッポラの中で映画の全体像が出来上がっていなかったことが推測されます。B級映画の帝王ロジャー・コーマンの下で修業したコッポラに無駄な場面(復活したフッテージはまるで本編に必要がなく、これらを切ったオリジナルの判断は正解でした)を山ほど撮らせることはなかなかの異常事態なのですが、その原因はマーロン・ブランドにありました。カーツ大佐は、神経症とジャングル生活で痩せ細ってはいるが眼光鋭く、得体の知れないカリスマ性に満ちた人物という設定であり、押し寄せる北ベトナム正規軍とカーツの軍隊の繰り広げる死闘が本来のクライマックスだったのですが、ブランドは契約違反とも言えるほどぶくぶくに太って現場に現れ、クライマックスの大アクションを撮れなくなってしまいました。オチが白紙になった状態で撮影を進めざるをえなくなったことで本作は方向性を見失い、その場のアドリブと編集で辻褄を合わせるという無茶なやり方によりなんとか完成。映画の製作過程そのものが、ウィラードの旅と同じく「混沌」に支配されていたのでした。普通なら企画が倒れるか、駄作が生まれるかのどちらかなのですが、コッポラの才能や優秀な現場スタッフの貢献、そして一周して映画のテーマと合致するという奇跡によって、本作は「映画として成立していないが、訳のわからん迫力に満ちた他に類を見ない作品」となったのでした。シナリオ通りのラストであれば映画としては面白くなったはずですが、傑作としての歴史的地位は得られなかったでしょう。禅問答で煙に巻くラストによって何か奥深いことを言っている雰囲気を作り、観客に映画を読み解く作業を与えたことも、結果的に正解でした。。。私?私は失敗作だと思います。ひとつひとつのエピソードは面白くても全体としては統一感に欠けるし、ラストもオチから逃げただけにしか見えません。しかし、失敗作ではあるが駄作と切って捨てられない魅力があるのもまた事実なのです。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 5点(2010-01-24 07:50:56) (良:2票) |
129.不完全な所を補う何かがあるのだろうかと6年前に観ました。慰安婦さん、カーツの如き仏人入植者からも何も観るべきところはありませんでした。だらだらだらだら時間をかけている愚劣さにオリジナルから-1点。 |
128.見たことは無かったが、名作として名前は聞いていた【地獄の黙示録】。期待をもって鑑賞したのだが・・・くそ長く、それでいてくそつまらなかった。陰湿な映像の垂れ流し。さらに“地獄”と銘打っているが地獄を表現できていなかったんじゃないかな?あっ、映画の終盤、この映画を見ることが地獄の苦しみだったわ。 【はりねずみ】さん [DVD(字幕)] 1点(2009-07-25 20:11:50) |
127.話がよくわかりませんでした。つまらなくはなかったけど。 【doctor T】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-04-28 06:52:35) |
《改行表示》 126.《ネタバレ》 カーク大佐に辿り着くまでは、まぁまぁ面白かったんですけど、出始めてから急激に哲学思想し始めましたねー。他の戦争映画とは一線を画しては居ると思います。 やたらサーフィンしたがる上官に、なぜか和んでしまいました。 【バニーボーイ】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-04-23 22:21:53) |
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125.《ネタバレ》 解説しちゃいけない映画。解釈は自由でいいと思う。深読みするもヨシ。わかんないで済ませるもヨシ。これだけ長時間雰囲気で押し切った映画もスゴイと思う。好きなシーンはたくさんあるのでたまにそこだけDVDで見てる。一番好きなシーンはハリソンフォードたちがズバリ要点をいわないまま要点にせまっているシーン。ナメクジがなんたらとかいうブランドの録音のあたりは、もう何度も繰り返し見てるのに、これから何が起こるのかまったく想像できなくなって今でもワクワクできる。想像ばかりがでかくなって、実際にブランドが登場するとカリスマ性を感じなくなってしまうのが弱点。デニスホッパーがブランドのカリスマ性を必死でマーティシーンに説明してるがとても陳腐。説明してる時点でカリスマじゃなくなるのに…戦争映画というよりも、戦争という題材を利用して作った狂気映画に見える。好きです。 【コウ】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-10-03 02:35:05) |
124.不必要なシーンが多かった気がします。焦点がぼけてしまっていてはっきりしていません。独特の雰囲気は好きです。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-07-30 00:01:10) |
123.長かった。。。でも見てよかった。 【フッと猿死体】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-05-05 19:42:21) |
122.特別版になって、物語の意味がわかりやすくなったと思います。 【TVC15】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-02-25 11:02:18) |
《改行表示》 121.《ネタバレ》 これはベトナム戦争を客観的に描いた一大叙事詩的作品だ。 マーロン・ブランドがトップクレジットながら、ラスト付近にしか出てこないがおかしい。 面白くはないが、ベトナム戦争に興味がある方なら興味深く観ることができるに違いない。 それにしても、途中出てきたフランス人女性、とても美しく見えた。 やはり白人女性は、アメリカ人よりも欧州女性に限る。 そんなことに着眼して本作を観た人はいないかもしれないが。 全体的に冗長なだけに、そんなことにでも執着して観ない限り、3時間超なんて耐えられっこない。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-02-07 00:32:00) |
《改行表示》 120.《ネタバレ》 私はこの映画が“マイ・ベスト・ムービー”なので、いくら未公開シーンが加わって長くなっても基本的に大歓迎です。伝説の7時間バージョンも死ぬまでに是非観たいと思うくらいです。ですが、やはりここは冷静にこの“特別完全版”で追加されたシーンについて検証したいと思います。 【要らないシーン】キルゴアのサーフボードを巡る追加エピソード~終始深刻な顔で独白していたウイラード大尉が唐突にこんなイタズラをして子供のように笑っているのは不自然です。中途半端に大尉のキャラを掘り下げるのは全体の雰囲気を損ねる危険有り。同様の理由で燃料とプレイメイトを交換するくだりも不必要。 【良かったシーン】フランス人農園のエピソード~説明的ではあるが、ベトナム戦争という背景を理解するためには、カーツの苦悩を理解するには必要。同様の理由でカーツがベトナム戦争における米兵の任務期間の問題などを糾弾する書簡を大尉が読むシーンも理解を助けてくれる。 【トマシーノ】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-11-24 12:57:01) (良:1票) |
119.6時間を超えていたというカンヌ上映版が見れれば思い残すことはない。 【センブリーヌ】さん [映画館(字幕)] 9点(2007-10-22 03:02:25) |
118.マーロン・ブランドが意外にしょぼかった。 【Dr.Tea】さん [DVD(字幕)] 4点(2007-08-26 16:40:57) |
117.《ネタバレ》 ジョン・ミリアスのオリジナル脚本では、クライマックスに大規模な戦闘シーンを用意していたらしいが、マーロン・ブランドの我がままでボツに…(泣)脚本通りに仕上がっていたらどんな映画になっていたのだろうか。これは、さしずめ「ウィラードと巡るベトナム周遊紀行」といったところか。3時間半の長旅だったが、思い出すのはキルゴアのナパーム投下シーンのみとは… 【フライボーイ】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-08-07 16:31:50) |
116.レビューを書くために色々考えてみるのですが、考えれば考えるほどよく分からない。途中までは良かったのに、そこからの展開にまるでついていけませんでした。ラストはあれで良いのか悪いのか…主人公の考えが全く掴めなくなりました。うーん。 【kinou】さん [DVD(字幕)] 4点(2007-04-12 19:27:24) |