11.何回更新してんだろうってくらいレビュー書き直してる気がする(誰も読まないのに)。これだけは何回観ても飽きない。というか、観る度に好きになっていってるのが分かる。「チアーズ!」みたいに青春ど真ん中で頑張る女の子ってゆーのと反対に、私の高校時代ってのは、大抵教室の一番後ろの席でグチこぼしていたタチで(か寝てた)、ましてや文化際なんかの共同作業なんか全くやる気ゼロで、親友とフラ~と街へ繰り出すか、自分達で面白いネタを見つけては楽しむって事くらいしかしなかった。学園生活の青春ってゆー青春がなかった気がする。自分自身がそういうダメ青春を送ってきたせいか、この映画みたいなダメダメ青春!ってのにものすごく共感する。またイーニドとレベッカはいっつも一緒の存在だったのに、それぞれこれからの独立を目指して離ればなれになるっていうラストはもろ自分自身と重ねてしまった。私と親友は、高校の頃は一緒だったのにこれから進む進路も違うし、将来の考え方も違う。高校卒業を期にうちらは離れ離れになる。いつも一緒だった存在だったのに急にその存在がなくなってしまうっていうのは誰でも皆ある事だと思う。イーニドやレベッカに自分達を重ねつつ、また自分自身についても色々考えさせられた映画だった。今の世の中に対しての皮肉めいた笑いでニヤッとさせられるけど、ちょっぴり切なくもなってしまう不思議な映画。 |
《改行表示》 10.若者からみた大人はいつだってペコペコ頭を下げていて、何かを諦めていて、妥協していて、ダサい存在だとは思うけどイーニドさん、あなたは他人ばかり批判しているけど自分はどうなのと聞くと彼女は「あたしとあんなダサイ連中と一緒にしないでくれる?私はただ韜晦しているだけなのよ」という言葉が返ってくると思う。 あたしは他人とは違うんだという自負心。 しかし自分らしく個性的でありたいと思っていてもイーニドの強烈な自意識は虚栄心に変化しそれが本当の自分を殺しているという事実を実はイーニドは知っていて、ダサい他人を小馬鹿にすることしかできない彼女が一番嫌いな人間はたぶん自分自身。 この痛みをどうやって切り抜けていくかというと、平凡である自分を受け入れることなんだと思う。 ただし難しいのは「受け入れる」ということと「諦める」ということはとても似ていること。 イーニドがシーモアに興味を持った理由は「弱さ」に対する共感だと考えましたが、それだけではなくて彼は人間的な弱さや欠陥を隠そうとはせずにそれを受け入れてしまっている所に自分には無いもの感じましたのではないでしょうか。若い者にとって一番苦しいのはいつの時代も過剰な自意識だと思います。 【花守湖】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-02-12 00:18:16) (良:2票) |
9.頭が切れるけどひねくれていて、人と違う格好にこだわるイーニド。大勢の中に埋没したくないけど同時に世の中から浮くことや疎外されることに焦燥感を抱くイーニド。難なく世の中と折り合いを付けられる親友を蔑みながらも嫉妬するイーニド。「私は人とは違う」という優越感を持ちつつも周りから浮く自分に劣等感も感じるイーニド。自分の居場所が欲しい、かといって今更世の中と折り合いを付ける術なんて知らないイーニド。そんな彼女の強烈な自意識と動揺と葛藤の先に見えるゴーストワールド。青春の幻影。認めるのは恥ずかしいけれど、イー二ドは10代の頃の私にひどく似ている。 【ひのと】さん 9点(2004-03-22 19:44:42) (良:2票) |
8.ゴーストワールド、そこはプロムも大学進学も裕福な家庭もなく、チアリーダーも花形フットボール選手も尊敬できる師もいない、未熟者達のもう一つの現実世界。ゴーストワールド、そこはヒーロー・ヒロインになれず、ドロップ・アウトもできず、現実も受け入れられない普通の子供が、「普通」から逃れたい一心でもがき続ける日常空間。ゴーストワールド、それは大人になった瞬間に消え去り、そして戻ることも叶わない、成長ホルモンが垣間見せる思春期の息詰まる幻。「ゴーストワールド」、これは大多数の人が送る何も特別なことのないリアルな「今」を、痛いほど見事に切り取ったアメリカ製青春映画の新しいスタンダード。必見!の8点献上。 【sayzin】さん 8点(2002-02-07 21:12:06) (良:2票) |
7.これは痛いです。たぶん10代とか20代前半ぐらいの時に観ていたら、あまりに痛くて布団でジタバタしていたことでしょう。30代でよかった(笑)。周りをバカばかりと蔑んで、自分が特別と思い込んでみたり、自分がどこに行きたいのか判らずイタイラしたり。主に思春期に経験するどうしようもない複雑な感情を味わったことのある人なら主人公に共感はできなくても理解はできると思います。結構コメディの要素もあるので笑えるのですが、意図しなくても周りの人を傷つけてしまう主人公の姿は、ちょっと切なくもあります。暗示めいたシーンもラスト付近にあり、思いのほか深い作品なのかもしれません。この作品、悪くないです。 【目隠シスト】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-04-18 00:30:59) (良:1票) |
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6.オープニングの曲と映像が大好き、昔の日活映画みたいでかっこいいっす。イーニド見てると近親憎悪のような感情が湧いて、自分と似てるなあと思ってしまう。ホントダメなヤツなんよ、でも憎めないんだなあ、友達にはなりたいが恋人にはなりたくない。自分がもし高校生ぐらいだったら10点付けるんだろうなあ。 【亜流派 十五郎】さん 8点(2004-05-16 21:21:52) (良:1票) |
《改行表示》 5.高校を卒業し社会に出て行かなればならないまさに子どもと大人の境目を生きている。嫌悪するような世界で、自分自身を貫こうとするも、分かり合っていたはずの親友も徐々に変わっていく。 自分自身を失いかけ、自分も変わらないといけないのかと悩んでいるときに、自分を貫いている男を発見する。 二人の奇妙な交流によって、失いかけていた自分を取り戻して、自分自身の道を生きる一歩を歩みだす。 これは誰もが経験し悩むながらも通る道で誰もが共感できるテーマではないだろうか。 ラストは「死んだんじゃないか?」ていう人もいるが自分はイーニドが途中で語った夢のように誰も自分のことを知らない街に旅立ったんではないかという気がする。あの目的地も分からないバスに乗って。 【六本木ソルジャー】さん 8点(2004-04-20 20:56:44) (良:1票) |
4.T・バーチより、レベッカ役のS・ヨハンセンに感情移入。相方がバーチ寄りだったので、お互いの気持ちを喧々諤々説明しながら見てしまった。一見個性的ながら実は他者に依存しまくりで、追い詰められると逃げちゃいたいって人の心象風景を見事に説明した映画(←注:レベッカ視点)。馴れ馴れしいクラスメイトのそぶりを二人で真似するシーンがおかしかった。あーゆー勘違いな人いるよいるよーって。そして、それを小ばかにするやつもいたよなーって。ブシェミはほんといい男でした。彼がモテない世界は確かに間違ってる。 【イボンヌ】さん 6点(2003-07-07 10:33:23) (良:1票) |
3.思うのは、ゴーストワールドは一体どっちなんだろうってことです。あのバスの先にも、結局は同じ現実があるだけだし、それ以前に、あのバスが本当は存在しないことを私達は知ってる。だから、あれは逃げだ。逃げないでほしかった。・・・つまり、羨ましいんです。 【霧島 真】さん 6点(2003-02-08 10:36:23) (良:1票) |
2.これは、ダメ人間の・ダメ人間による・ダメ人間のための映画です!出てくる連中は皆欠陥人間で・・・素敵です!やっぱり、私はS・ブシェミが出てるような映画が好きなんだな~と納得しました(笑) 【クロマス】さん 8点(2003-01-26 16:41:38) (良:1票) |
1.情熱的だとか、一生懸命がカッコ悪く思える10代の思春期。この微妙な感覚はスゴイです。しかも当の本人たちはダサカッコいい。特にイーニドのファッションセンスは微妙。親友が大人に近づきつつあるのに自分は恋も仕事も家族との関係も何一つ進めない。そういった焦りが次第にあらわになってくる展開は他人ごとに思えず、懐かしくそして切なく思えました。変わった人を見つけては尾行して勝手に想像を膨らませる。可笑しくて切ない映画でした。ソーラ・バーチはホント最近では珍しい女優ですよね。「ダサかっこいい」が似合ってます。スカーレット・ヨハンソンも顔に似合わず成熟した低い声で魅了してくれました。しかし気になるのはジョシュ役のブラッド・レンフロ。彼ってあの「ゴールデン・ボーイ」とかのレンフロ??どう考えても同一人物には見えなかたんですが、同姓同名? 【さかQ】さん 7点(2002-10-29 03:09:39) (良:1票) |