5.ゴーストワールド、そこはプロムも大学進学も裕福な家庭もなく、チアリーダーも花形フットボール選手も尊敬できる師もいない、未熟者達のもう一つの現実世界。ゴーストワールド、そこはヒーロー・ヒロインになれず、ドロップ・アウトもできず、現実も受け入れられない普通の子供が、「普通」から逃れたい一心でもがき続ける日常空間。ゴーストワールド、それは大人になった瞬間に消え去り、そして戻ることも叶わない、成長ホルモンが垣間見せる思春期の息詰まる幻。「ゴーストワールド」、これは大多数の人が送る何も特別なことのないリアルな「今」を、痛いほど見事に切り取ったアメリカ製青春映画の新しいスタンダード。必見!の8点献上。 【sayzin】さん 8点(2002-02-07 21:12:06) (良:2票) |
4.オープニングの曲と映像が大好き、昔の日活映画みたいでかっこいいっす。イーニド見てると近親憎悪のような感情が湧いて、自分と似てるなあと思ってしまう。ホントダメなヤツなんよ、でも憎めないんだなあ、友達にはなりたいが恋人にはなりたくない。自分がもし高校生ぐらいだったら10点付けるんだろうなあ。 【亜流派 十五郎】さん 8点(2004-05-16 21:21:52) (良:1票) |
《改行表示》 3.高校を卒業し社会に出て行かなればならないまさに子どもと大人の境目を生きている。嫌悪するような世界で、自分自身を貫こうとするも、分かり合っていたはずの親友も徐々に変わっていく。 自分自身を失いかけ、自分も変わらないといけないのかと悩んでいるときに、自分を貫いている男を発見する。 二人の奇妙な交流によって、失いかけていた自分を取り戻して、自分自身の道を生きる一歩を歩みだす。 これは誰もが経験し悩むながらも通る道で誰もが共感できるテーマではないだろうか。 ラストは「死んだんじゃないか?」ていう人もいるが自分はイーニドが途中で語った夢のように誰も自分のことを知らない街に旅立ったんではないかという気がする。あの目的地も分からないバスに乗って。 【六本木ソルジャー】さん 8点(2004-04-20 20:56:44) (良:1票) |
《改行表示》 2.《ネタバレ》 幾人かの方が書いているとおり、「裏アメリ」とでも言える味わい。バブル以降、日本でも巻き起こった自己中心・自分語り・自分探し・鬱自慢ブームに連なる作品で、その中でも上々の出来。アメリはあまり好きではないけど、これはいいですね。 甘えがない。 世の"少女"には、あまりにも凡人であるが故に「変」になりたい人と、最初から「変」で、自分のそういう所を愛しつつ憎んでいる人がいて、主人公は前者かと最初は思ったが、一応、美術の才能もあるようなので、後者の方を描いてるつもりなんでしょう。 ステレオタイプな表現ではありますが、イニードの家庭環境は正解です。実の母親を嫌うがために、大人の女性、ひいては母になる事への嫌悪。そして情けなく頼りにならない父親。 イニードがブシェミに惚れるのは、「ファザコン」の一言で片づけていいかと。"彼女たち"はいつだって、自分が手に入らないものを必死で追い求め、手にした瞬間に冷めてしまう人種なのです。自分が世界の中心で、他人の気持ちなど考えることも出来ない。ずっと夢の中で生きていきたい。でも、現実が、生活が、社会が、目の前に迫っている。 自分は男だが“少女時代”に別れを告げるのは、並大抵の事ではないと思う。しかも、十代半ばから徐々に馴していった人と、社会にほっぽり出されてから慌てて現実に気づく人とではその差は歴然としてるだろう。 そんな中でのラストシーン、自分の中では、やはり"自殺"かなぁ。 でも、イニードは人生に真正面から取っ組み合ってたと思いますよ。だから、前向きになる。 僕は、何故かあのバスで、銀河鉄道999を思い出した。それは死ではなく、希望なのだが。 ああ、そうそう、例のコンビニマッチョが流してた似非MASTER OF PUPPETSに爆笑したのは僕だけではないはず。 【笹】さん 8点(2003-12-05 05:38:56) (良:1票) |
1.これは、ダメ人間の・ダメ人間による・ダメ人間のための映画です!出てくる連中は皆欠陥人間で・・・素敵です!やっぱり、私はS・ブシェミが出てるような映画が好きなんだな~と納得しました(笑) 【クロマス】さん 8点(2003-01-26 16:41:38) (良:1票) |