5.《ネタバレ》 母親のいつ崩壊するか分からないダムの様な精神状態が、家族それぞれを描き出していく様は面白かったです。三姉妹全員が母親の呪縛に囚われているのではなく、一人一人が様々なスタンスで母親に接し接されている辺りが上手いなあと。個人的にウディ・アレンの映画はおちゃらけている作品より、シリアス一辺倒の作風の方が好みです。 【民朗】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-10-27 07:36:52) |
4.《ネタバレ》 才能はなくても表現の術を知る長女。直感力はあっても表現の術を知らない次女。売れない女優ながらも自分と折り合っている三女。そして、完璧でなければ死を選ぶ芸術家の母。最も悲劇なのは次女で、怖いのは自分が何者か知らないこと。 【michell】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-04-15 23:46:08) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 人によっては無味乾燥な言葉遊びで90分を消費している映画に見えるかもしれないが、3人の娘の母に対する思いの温度差に注目すると、非常に興味深い。母に対するコンプレックスを乗り越えたレナータと乗り越えられないジョーイ、そもそもコンプレックスなど持たず、母を理解しきれていないフリン。レナータは母を軽蔑し、ジョーイは母にアンビヴァレントな感情を抱き、フリンは母を一般的に「愛して」いる。この4人の女性たちの会話のテンションは尋常ではない。整然としたインテリアに囲まれた彼女たちの台詞には心を突き刺す氷が隠されている。ラストで、自分に表現力が無いと嘆くジョーイの言葉が、最も鋭い表現力を持って愛する母親に突き刺さるのはたまらない皮肉だ。 家族という一体感の仮面を一枚一枚剥ぎ取っていく過程は嫌らしく、露悪的でさえあるが、この真実の追究がアレンの真骨頂だ。「個人」を大切にするアメリカの家庭崩壊を描き、個人主義の暗部を切り取った作品とも言える。 【枕流】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-03-14 17:06:35) |
《改行表示》 2.ウディアレン作品らしく、会話が非常に多いです。複雑な人間関係ですが、主眼はやはり本当の家族、人間らしさだと思います。母親の名前やらラストシーンやら、ウディアレンはけっこうシンボリックな作品を作ったと思います。 ただ母親の以前までのキャラクターが描かれていないのでただ弱々しいだけの母親に見えてしまい、落差というか、崩壊していく過程がいまいちはっきりしなかったように思います。会話で説明しすぎ。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-11-10 00:57:48) |
1.何時になくシリアスで、繊細で、深みのある映画。この母親が私の母とが絶妙にリンクしており、家族の気持ちがよくわかる。ただ身近すぎるだけに面白いとも思えない。新しい家族のあり方をテーマにした映画ってこの頃から増えていったような気がします。 【亜流派 十五郎】さん 6点(2004-04-14 22:36:34) |